Hikotaのバルサ考察ブログ(仮)

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【考察】エルネスト・バルベルデ退任。批判と謝罪と感謝を込めて

2020年1月14日、FCバルセロナエルネスト・バルベルデ監督と双方合意の上で契約解消に至ったこと、そして後任の監督として前ベティス監督のキケ・セティエンと2年半の契約を結んだことを発表しました。

早速セティエン新監督のチームについても書いていきたいですが、バルベルデについての記事を書かずに次に気持ちを移すのはフェアではないでしょう。今回は、バルベルデ政権の2年半を振り返りつつ、僕の素直な今の気持ちを綴っていきたいと思います。

 

 ■2年半を振り返る

バルベルデが就任した2017年夏、バルサはちょっとしたクライシスに陥っていました。MSN戦術により疲弊したチーム。ネイマールの電撃退団。そしてスーペルコパでの惨敗。試合後、ピケが「自分がバルサでプレーするようになってからマドリーに劣っていると思ったのは初めてだ」と漏らすほど当時のチーム状況は良くないものがありました。

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1年目4-4-2

そこでバルベルデが採用したのは従来のバルサスタイルとは一風変わった4-4-2。2トップの下に4人の中盤をフラットに並べる配置を選択しました。これが見事にハマり、リーガでは僅か1敗で優勝。CLこそローマ相手に無残に散りましたが、コパデルレイのタイトルもきっちり取り、シーズン前の停滞感を払拭しました。バルベルデの4-4-2についてはこちらの記事を是非。

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結局この4-4-2がバルベルデの考えの中では最も理にかなったものだったのかもしれません。このシーズンはイニエスタの存在もありましたし、シーズン通して安定して戦うことができていました。ただ、面白みという意味では微妙だったのは確か。CLを獲れなかったことで批判も浴びました。

その翌シーズンの18-19シーズン。大黒柱のイニエスタが退団したこのシーズンは、開幕前に新キャプテンメッシがCL奪還を宣言するなど意欲溢れるスタートとなりました。恐らく圧力を受けてシステムは4-3-3寄りに戻りましたが、このシステムでも上手くバランスを取りながらシーズンを進めます。結構イレギュラーはあったものの、上手くマネジメントしていた印象を受けました。

内容を度外視すれば5月頭までは完璧なシーズンでした。その時点でリーガ優勝は決まっており、CLはセミファイナル、国王杯では決勝進出を決めていました。最高だったはずのシーズンを粉々にしたのはやはりリバプール戦。2年連続の大逆転負けはバルベルデバルサの評価を地に落としました。このダメージは大きく、バルサはこの後の国王杯決勝も敗れ、シーズンを終えます。2年連続でCLを逃したことで解任もやむなしとの見方が強かったものの、続投。バルベルデは3年目のシーズンに挑みます。

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今シーズンは3季の中で1番不思議なシーズンでした。何かを変えようという意図自体は見られたものの、制約の多さで中途半端にバランスが崩れている印象を受けました。それまでの2シーズンギリギリで保っていたバランスが崩れたかのように、失点が嵩み、特にアウェイゲームで脆さを見せるようになります。11月の末にラキティッチをチームを戻し、持ち直したに見えましたが。

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しかし、その後ソシエダ戦とクラシコ、ダービーで不甲斐なく引き分けると再び暗雲が立ち込めました。そんな中で迎えたスーペルコパ準決勝アトレティコ戦、逆転負けを喫し、解任という運びになりました。皮肉だなあと思うのはここまでプレー内容でボコボコに批判されていたバルベルデのこのラストマッチは内容がいいものだったという点。もはやその時点でバルベルデではないのかもしれませんが笑

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はい、ここまで2シーズン半を簡単に振り返ってきました。それぞれのシーズンについては各記事を是非お読みください。一応詳細に書いているので、振り返りにどうぞ!

 

■決定的な2敗 

バルベルデバルサを語る上で欠かせないのが、2年連続のCLの大逆転負けでしょう。これが本当に決定的でした。何と2シーズン半でバルベルデはCLで2回しか負けてないんです。その2回がこの2試合なのですから痛恨という他ありません。たらればは意味がありませんが、例えば昨シーズンのリバプール戦を制していれば、バルベルデは今でもバルサの監督だったはずです。

それだけあの敗戦はショッキングなものがありました。僕自身もテレビの前で怒り狂っていた記憶があります笑。この2つの敗戦は擁護不可能です。バルサのようなクラブであのような負け方を、しかも2年連続ですることは許されません。解任されても文句は言えないでしょう。

事実、僕もあのリバプール戦後は解任は避けられないと思っていました。勿論、色々検証はされるべきなのですが、これは問題無用で首切りものだろう、と。まあ結局ここでは解任されず、重要度の低いスーペルコパを引き金に解任されるというちょっとよく分からない感じなのですが、まあ今日はフロントの文句を言う日ではないのでこの辺でやめておきましょう笑

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だからもしかすると、バルベルデ解任派の方からすると、この敗戦は幸運だったのかもしれませんね笑。これがなければバルベルデは多分、フロントに全く手腕を疑われていないでしょうからね。

 

■2年半トータルの評価は?

裏を返せば、バルベルデ2年半の咎はこの2敗に集約されます。あくまで個人的な観点ですが。美しいサッカーとかカンテラーノ起用だとかで批判されることの多い彼ですが、僕は最初から彼にそんなことは期待していませんでした。正直言うと、やってよ!と思ったことは何度もありますが(ブログにも書いていると思います笑)、彼に期待していたことは主に3つ。

 1、MSNシステムで疲弊したチームにバランスをもたらす

 2、30歳を越えたメッシが活きるメカニズムを作る

 3、上記の2つを満たしながら結果を出す

 1に関しては1年目に4-4-2という1つの答えを出しました。バルサらしくはありませんが、チームがおかれた状況とスカッドを考えるとかなり理にかなっていたと思います。そもそも現フロントの元でバルサらしいサッカーをするって相当難易度が高いと思うので、そこまで期待していなかったのが正直なところです。フロントとスター選手の板挟みでいつぶっ壊れてもおかしくないチームをギリギリの部分で成り立たせていたという事実は見逃せません。

2年目以降も悲惨なプレーの試合は数知れずですが、チームが壊れるようなことは一度もありませんでした。2トップがほとんど守備に戻ってこないという、オールドファッション極まりない状況を何とか成り立たせていたのは本当にすごいことです。そもそもそういう状況を変えろよという意見もあるかと思いますが、まあ変えられない事情はあったのでしょうね。

2はもう少し評価されてもいい部分かなと思うのですが、どうでしょう。最早メッシは活躍して当たり前の感じもありますが、メッシでも活躍できない環境があるのはナショナルチームで証明済みです。特に18-19シーズンのメッシは圧巻で久々のバロンドール獲得には当然チームのメカニズムも寄与していると思います。まあバルベルデの仕事はメッシにバロンドールを取らせることではないのですが笑。

結局バルサというチームにおいてはいかにメッシと信頼関係を築き上げるかがその監督の評価を大きく左右してしまうところではあります。その点でバルベルデは一度もメッシとの不和は流れたことはありません。これもマネジメントとして評価されるべき点です。これはメッシに限らず、ほとんど選手から文句出てないですからね。これは人間性による部分でしょうか。

で、僕の観点としては1、2ある程度を満たしている時点でわりと評価しています。そこで3が来るわけですよ。メッシ・スアレス縛りでリーグ連覇はすごいとも思いますし、2年連続で3得点差をひっくり返されるのはやっぱりないなと笑。まあだから評価はとても難しいんですよね。

バルベルデは明らかなエンリケ時代の負債と向き合いながら、というか誤魔化しながら何とかするというのがメインタスクだったと思うので、本来であれば2年くらい監督やって、次の監督で元のサッカーに戻していくが妥当だったのだと思います。2年くらいバルベルデに誤魔化してもらってそのあと明確なビジョンを持った監督を連れてくると僕は当初イメージしていました。しかし、18-19シーズンの終盤まであまりに事が上手く運んでしまったので契約延長に至ったのではないでしょうか。

まあクラブとしてもファンとしてもリバプールに1stレグで3-0で勝った時点でまさか2年連続であんなことは起こらないだろうとタカをくくってしまったのは否めないですかね。そういった意味で契約延長のタイミングの悪さはもしかしたらあったのかもしれませんね。

 

◼︎感謝と謝罪

ともかく、バルベルデには非常に感謝しています。あれほど難しいバルサを率いてくれて、またあれほど(スポーツ的に)わけのわからないフロントの要求に耐えてくれてありがとうということだけですね、今は。

もちろん、僕はペップ時代からバルサにハマった人間ですから不満をあげようと思えばキリがありません笑。正直観ててキツい試合は多かったです。その一方、観てて勉強になることもたくさんありました。バルベルデの修正や、戦術、戦略を文字に起こしてブログに書くのは結構楽しい作業でしたね。

僕やっぱり天邪鬼なところがあって。やっぱりTwitterとかって本当にバルベルデ批判に溢れてるんですよ。もちろんそれに共感することもあるんですが、「よしみんな批判してるから俺はバルベルデのいいとこ探して書くか!」みたいな謎のモチベーションもありました笑。

別にバルベルデのサッカーが好きなわけではありません。むしろバルサファンとしては嫌いな部類でした。でも2年半観てきた監督のサッカーが次の試合から観られないのはやっぱり寂しい 部分はありますね。

改めてバルベルデ監督、2年半お疲れ様でした。ここで言っても届きませんけど本当にありがとうございました。バルベルデには汚名しか残らないとどなたかが仰ってましたが、僕にとってはブログを始めた時の監督であり、より深くサッカーを見るようになった最初の監督でもあります。そういう意味で僕の中では思い出深い監督の1人になるんだろうなと思います。

そして追い出されるようにして出て行かされることを本当に申し訳なく思います。僕が謝っても仕方ないんですけど。今回のフロントのやり方は2年半チームを率いた指揮官に対して相応しいものではありませんでした。それでもこのようなメッセージを送るのは素晴らしいなと思いました。

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少し休んだら是非またバルサ以外のビッククラブで指揮をとって欲しいですね。中堅クラブ向きだとは思いますが、もっと自由に権限を持ってやらせてみたら彼がどのようなサッカーを展開するのか非常に興味があります。

本当に幸運を祈ってます。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます。