Hikotaのバルサ考察ブログ

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【マッチレビュー】20-21 CL第5節 フェレンツヴァーロシュ対バルセロナ

こんにちは!前節ディナモ・キエフ戦に快勝し、決勝トーナメント進出を決めたバルサは今節フェレンツヴァーロシュとのアウェイゲームに臨みます。2位ユベントスが3ポイント差で追いかけて来ていますので、ここからは首位通過をかけての2試合ということになります。

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フェレンツヴァーロシュとの前回対戦は5-1でバルサの快勝でした。こう言ってはなんですが、かなり実力差はあると思うので、今回はメンバーを落としたとしてもしっかりと勝ち点を積んで首位通過を確固たるものにして欲しいところです。一応フェレンツヴァーロシュもEL行きの可能性は残っています。

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尚、今節は色々な事情を鑑みて、普段とは違う形式でお送りしていきます。ご了承ください。

 

スタメンの考察

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スタメンはこんな感じです。フェレンツヴァーロシュは前回対戦の4-2-3-1から5-4-1に変更してきました。まあ前回5-1と殴られましたし、今回はホームで少しでも傷を浅くしようということで5バックなのかもしれません。前節のユベントス戦も5バックで挑んで1-2の敗戦。ロスタイムでの失点に屈しての敗戦だったので、わりと機能していたのかもですね。試合観れてないので分かりませんが。

そしてバルサ。メッシ、コウチーニョ、テアが招集外で、ローテーション試合扱いの今節でしたが、スタメン見たときにあれ?意外とメンバー落としてないなという印象を受けました。

DFラインは現状で組めるベストメンバーで来ました。ラングレは結局大丈夫だったんですね。休ませてほしいところですが、右SBとCBは他に人がいないので仕方ない部分もありますね。Bの選手使ってよ!と思う方もいたと思いますが、CLに関しては選手登録リストというのがありまして、BのDFの選手はミンゲサしか登録されてないのです。

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使うとすれば左SBにジュニオルでしたが、後半開始とともにアルバに代わって出てきたので元々45分ずつの予定だったのかもしれませんね。このローテ試合でも先発で使ってもらえないジュニオルはクーマンに相当信頼されていないのでしょう。ジュニオル、プレースタイルは面白いんですけどねえ。

ダブルボランチブスケツピャニッチのペア。このコンビが揃って先発するのは今季2度目ですね。ここも本当はアレニャ使って欲しかったのですが、ブスケツピャニッチも週末のリーグ戦でスタメンを外れていたので、序列的には仕方のない感じもします。

サイドハーフも本音を言えば、コンラッドを先発起用して欲しかったところですが、序列で言えばデンベレ・トリンコンが起用されるのはまあ仕方がないのかなあと思います。同じく2人とも前節先発していませんし。2列目は最も充実したセクションですね。

一方、トップ下にはグリーズマン、CFにはブライスワイトとリーグ戦と同じ組み合わせで来ました。まあそもそも今季バルサでCFを務めたのはこの2人とメッシ、アンスなのでどっちかは先発だと思っていましたが、両方先発させてきましたね。クーマンとしてはグリーズマントップ下、ブライスワイトCFのセットをもう少し試したかったのかもしれません。グリーズマンはケガしないことに定評がありますし。

まあなので、それほど不可解なメンバー選考でもなかったとは思います。ただ、CLは余裕があるだけにアレニャやリキ、ジュニオル、コンラッドなど普段出場機会のない選手を先発で使って欲しかったなという思いはあります。

 

攻撃が上手くいった理由

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バルサボール保持時

この試合でも4-2-3-1を選択したクーマンですが、今季の中で一番オーソドックスな配置だったと思います。ボランチブスケツピャニッチは中央からあまり動かず、チームのバランスを取ります。フレンキ―が先発するときはボランチの配置は左に寄りますが、この2人のコンビは左右でバランスが悪くなることはあまりありませんでした。

そして左右にはサイドのレーンで活きるデンベレとトリンコンが配置され、CFには純粋な9番的動きをするブライスワイトが入りました。つまりボランチ、両サイドハーフ、CFの5選手がポジション遵守の傾向が強いため、ライン間のスペースはグリーズマンが自由に使えることになります。これはグリーズマンにとって理想的なシチュエーションですね。

メッシやコウチーニョ、ペドリがいる時はどうしてもライン間のスペースが混みあってしまい、攻撃が渋滞してしまう傾向があります。この試合では各自の役割とプレーエリアがハッキリと分かれていたので、スムーズに攻撃が進んだ感じはしました。それぞれのやり方が被らず、分かりやすいだけに即興でもある程度やれてしまうメンバーでしたね。

また、配置があまり乱れないことの利点として、カウンタープレスがハマりやすくなることが挙げられます。各自があまり持ち場から動きすぎないことで、ボールを奪われてもスムーズにネガティブトランジション(攻撃→守備への切り替え)のフェーズに移行ができるのです。即時奪回はボールポゼッションを信仰するバルサの肝になりますから、これは大事なことです。

やはりグリーズマンは自由を与えれば輝く選手です。トップ下で起用されている最近はアトレティコ時代の彼っぽくなってきました。ただ、彼をトップ下に置き続けるとなると選手起用の面で弊害が出そうなのはオサスナ戦のレビューに書いた通り。

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バルサで目立ったのは左サイドからの攻撃。デンベレ、アルバの連携がいつになく良く、2人のパス交換からチャンスを作るシーンは多かったですね。それぞれクロスで1点ずつ演出しましたし、楽しそうにプレーできていました。あまりこの2人の連携って今まで良くなかったので、ちょっと驚きでしたね。

デンベレはこの試合のパフォーマンスが傑出しており、1ゴール1アシスト、ドリブル6回成功、チャンスクリエイト2回、シュート5本(SofaScore)のスタッツを残しています。グリーズマンと並んで攻撃を牽引しましたね。ただ、突破が決まった消化試合でこれだけの活躍を見せるのが何と言うか彼らしいです笑。あの伝説のトッテナム戦を思い出してしまいました。バルサTV入っている方は是非チェックしてみてください。

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ただ、これは1節のレビューでも書いたのですが、フェレンツヴァーロシュの守備は基本的に脆く、特にサイドハーフの守備に不安がありました。そのため、リーガの試合に比べると遥かにサイドを破壊しやすかったという点は考慮に入れなければなりません。典型的な「人をいるけど締まってない守備」のようなイメージですね。

サイドハーフの守備って結構難しくて、スペースを埋めながら人につく感覚がないとでできません。フェレンツヴァーロシュのサイドハーフは基本的に「絞りと戻り」が甘いので、結果的に左右のWBがデンベレ、トリンコンとの1on1を強いられるってば場面は結構ありました。

これがCLの面白いところです。各国の王者が集う大会なので、「殴り慣れている」チームは多いけど「殴られ慣れている」チームは実は多くないんですよね。だからこそ、バルサは「殴られても耐えて殴り返せる」チームが多いリーガで苦戦して、CLのグループステージでは5連勝しちゃってるわけです。

ただ、その中でも気になったのは右サイド。左サイドのトリンコンとデストのコンビネーションでの突破はそれほど目立たず、それぞれ個々人の能力で解決しているシーンが多かったように思います。特にリンコンはまだ周りと効果的に関われていない印象があります。チーム唯一の大型ドリブラーで面白い選手なのですが、本格的なフィットにはもう少し時間がかかるかもしれません。

デストの能力には目をみはるばかりです。とにかく基本技術がしっかりしていますね。1つ1つのパス、トラップ、ドリブルのレベルが高いなと思います。セメドの放出が痛手にならないくらいのプレーをピッチ上で見せつけています。この分だと、セルジ・ロベルトは怪我から帰ってきたら苦労するかもしれませんね。コロナお大事に。

 

ウスマン・デンベレ、4年目で掴んだ栄光

このフェレンツヴァーロシュ戦はバルサの歴史の中で、大した意味を持たない試合のはずでした。しかし、65分、その時歴史が動きます。

この試合でキャプテンマークを巻いたのは当然第2キャプテンのセルヒオ・ブスケツでしたが、前半で交代。後半からクレマン・ラングレが腕章を巻きますが後半20分経過時点で交代。そしてキャプテンマークはフランスのスピードスターの左腕へ。

これがウスマン・デンベレバルサでゲームキャプテンとなった記念すべき最初の試合になりました。これはきっと後世まで語り継がれる試合になるでしょう。昨季はピッチに立つこともままならなかったデンベレがキャプテンマークを巻いてプレーするとは。そして、腕章を逆さにつけてしっかりと笑いを取りに行った姿勢も忘れるべきではありません。100%天然だと思いますが。

ぶっちゃけ「ピッチに立ってたメンバーならアレニャが巻くべきだろ」、「未だに練習に遅刻する奴がバルサのキャプテン?随分とバルサの腕章も軽くなったもんだ」、「デンベレがキャプテンなんて世も末だな」的なことを思ったことは否めませんが笑、もう彼も4年目なのでトップチーム在籍歴で言えばベテランの部類な訳です。

数えたらトップチーム在籍年数は現チームの中で7番目の長さでした。なかなかここ数年バルサのトップチームに選手が定着しない証拠でもありますねこれは。2017年夏に加入した選手で生き残っているのはデンベレだけですし、前年の2016年夏組もウムティティ、翌年の2018年夏はラングレのみ。フランス人ばかり生き残っている気がしますが、気のせいでしょう。

バルサのキャプテンって結構こんな感じで年功序列で決まっちゃうことが多いんですけど、個人的にはあまり好きな制度ではありません。まあ今回のデンベレは別にどっちでもよかったんですが、キャリア=キャプテンシーに繋がるとは限りませんし、それっぽい人に腕章はつけて欲しいなと思います。尤も、今のバルサにリーダーっぽい選手がいないのも紛れもない事実なんですけどね。

ただ1つ言えるのはデンベレのキャプテンマークはもうお腹一杯なので、これ以上は大丈夫です。

 

試合雑感

消化試合の色合いが濃く、参考にならん!というのが正直な感想です。あれくらいのモチベーションの相手であれば、このメンバーであれば圧倒出来て当然といったところしょうか。もう1、2点欲しかったところですね。

まあただ、メッシやコウチーニョを休ませながらしっかりとクリーンシートで勝ち切ったのは良いことだと思いますし、首位通過に向けてまた一歩前進できたのでそれはポジティブに捉えても良さそうです。他の主力選手たちもフル出場は避けられましたし。次のユベントス戦でしっかりと勝って、CL6連勝でグループリーグの王になりたいところです。

さて、週末はカディスとの1戦。今季昇格組ながら6位と健闘を見せているチームとの対戦となります。ソリッドなブロック守備に定評のあるチームで、今季11試合で複数失点を喫したのはアトレティコ(4失点)、セビージャ(3失点)のみ。クリーンシート6つと非常に守備の堅いチームとなっています。

最近グリーズマントップ下、ブライスワイトCFの新機軸を試しているクーマンバルサとしては1つの試金石になり得る試合ですね。勝ち点3欲しいですね。カディス戦後は3試合連続でカンプ・ノウなのでここは1つ乗り越えていきましょう。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます。