Hikotaのバルサ考察ブログ

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【マッチレビュー】25−26 スーペルコパ決勝 バルセロナ対レアル・マドリード

こんにちは。Hikotaです。思い立って久々にマッチレビューを書きます。特に理由はありませんが、たまには試合の記録をちゃんと残しておきたくなりましたってくらいです。ちなみに最後に書いたのは2シーズン前のオサスナ戦でした。ブランクが凄い。

 

試合背景

バルセロナはアトレティック・ビルバオを、マドリーはアトレティコ・マドリードを、それぞれ準決勝で下しての決勝クラシコの実現です。前半戦のクラシコは1-2でマドリーの勝利に終わっています。バルサ側に怪我人が多く出ていたエクスキューズはあれど、アロンソの策略に上手くハマってしまった形でした。

しかし、前半戦クラシコ後に、より低迷したのは勝者の側でした。クラシコで交代を命じられて不満を強烈にぶちまけたヴィニシウスをはじめ、選手と監督の間に明らかな緊張が走ることに。クラシコ後の公式戦9試合で3勝3分3敗と、このクラブとしては異例の戦績でバルサに首位を明け渡す結果になりました。12月下旬から徐々に状態は上向きつつあるものの、チームには不穏な雰囲気が流れたまま年明けを迎えます。

対して、バルセロナは怪我人が戻って来たこともあり、クラシコ後のリーグ戦で全勝。相変わらず不安定さは残しつつも、新守護神のジョアン・ガルシアの神がかり的なセーブもあって、失点数が大幅に減少しています。依然として特定の選手に対する依存度は高いものの、シーズン当初に比べるとかなり状態は上向いたと言えるでしょう。

再び宿敵を制すことでチームの雰囲気を上向きにしたいマドリーと、前半戦のリベンジを果たしたいバルセロナ。今季初タイトルはどちらの手に渡るでしょうか?

 

スタメン

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バルセロナ

準決勝からは2名の先発変更。ルーニー→ヤマル。フェラン→レバンドフスキ。精神の不調で欠場が続いていたアラウホもこの試合のベンチに入ります。

欠場者は、クリステンセン、ガビ。

マドリー

準決勝からは1名の先発変更。リュディガー→ハウセン。しばらく負傷で欠場していたエンバペがベンチ入り。

欠場者は、ミリトン、アーノルド、メンディ、ブラヒム。

 

試合展開

前半

普段着のバルセロナ」と、「オーダーメイドのマドリー」という構図は前半戦の戦いと変わらない展開。マドリーはバルサシフトでまずはバルセロナの強みを消すことを選択します。チュアメニをCBに置き、アセンシオを右SB、バルベルデを右SHに配置するやり方は、厄介なラフィーニャ・バルデラインへの対応でしょう。

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バルベルデは非保持にWBのように振る舞うことでバルデをケア。頻繁に背後を狙うラフィーニャへの対応はスピードのあるアセンシオに一任する形で非保持を組んできました。中盤のペドリ、フェルミンはそれぞれベリンガム、カマヴィンガがマーク担当。フレンキーはゴンサロがケアし、ヴィニシウスはエリックをケアしつつ、ロングカウンターの急先鋒になることが期待されます。

前半はバルサがボールを保持し、マドリーが準備してきた非保持とロングカウンターで対抗する展開が続きます。序盤はマドリーの方が上手く行っているように見えましたが、バルサが徐々にマドリーのシフトに順応。エリックの持ち運びや、中盤の選手の立ち位置の入れ替え、ヤマルの個人技など様々な手数でマドリーの非保持の分断にかかります。

さらにこの日のバルセロナは非保持で相当気合が入っておりラフィーニャを筆頭にハイプレスを敢行。クルトワにロングキックを蹴らせることでマドリーのビルドアップを阻害し、自陣に押し込めることに成功します。

36分のラフィーニャの先制点は、まさにマドリーのビルドアップを、中盤でフェルミンが奪ったカウンターから生まれましたバルセロナのペドリとフレンキーを中心とした安定的な保持と、強度の高いプレッシングを前に、マドリーは少なくとも前半のうちは打つ手がないように思われました。

しかし、マドリーの個が状況を解決します。前半アディショナルタイム、無理矢理縦パスを刺しに行ったエリックのパスを自陣で奪うと、ゴンサロを経由して左サイドのヴィニシウスへ。ヴィニシウスは素晴らしい個人技でペドリとクンデを同時にかわして、ゴラッソを決めます。マドリーは押し込まれながらも、ヴィニシウスのロングカウンターで決めるというのはある意味プラン通りでしょう。

その後レバンドフスキがマドリーのCB陣の綻びをついて勝ち越しに成功するも、コーナーキックからゴンサロ・ガルシアに押し込まれ2−2の同点に。前半アディショナルタイムに3ゴールが生まれるという極めて珍しい展開になりました。バルセロナは概ね優位に試合を進めただけに勿体無い2失点になりましたし、マドリーからすると、押し込まれながらも同点でハーフタイムを迎えたことはかなりポジティブな結果となりました。

後半

後半に入り、スイッチを入れたのはマドリーの方でした。前半に比べると明らかに前かがりにプレッシングに来るようになり、特に最初の15分はバルセロナ陣内でのプレーが増加しました。ヴィニシウスやロドリゴがこの時間帯でチャンスを掴んでおり、ここで得点を奪っていれば試合を制したのはマドリーの方だったかもしれません。

特に優位に立ったのはヴィニシウス対クバルシの1on1で、マドリー側はこの2人のゾーンにロングボールを入れることでバルサのプレスの足を止めることに成功します。ヴィニシウスの脅威に加えて、レバンドフスキのプレス強度がガクッと下がったこともあり、バルサはなかなか敵陣エリア内まで侵入できない時間帯が続きます。

この試合で明暗を分けたのは両指揮官の采配でした。バルサ側は66分に2枚替えを敢行。前線中央の2枚を下げ、ダニ・オルモとフェラン・トーレスを投入。前線のプレスの出力の回復を図ります。逆にマドリーはバルベルデにアクシデントがあり、ここでギュレルと交代。バルベルデはバルデに蓋をするタスクを担っていただけに痛い交代になりました。個人的にはより強度が出せそうなマスタントゥオーノの方が適当だったのでは、とは感じましたね。

この時間帯からマドリーの前線のインテンシティが下がったこともあり、再びペースはバルサ側へ、脅威だったヴィニシウスに対しては、フレンキーがカバーの意識を強めることでトーンダウンさせることに成功します。オルモとフェランの投入から7分後。彼ら2人のワンツーがこぼれたところをラフィーニャがアセンシオの足に当てながらゴールにねじ込み、勝ち越しに成功します。

追いつきたいマドリーは76分に満を持して、切り札的に温存していたエンバペを投入します。ヴィニシウスを左に回し、ロドリゴとエンバペの2トップ気味で勝負をかけます。しかし、状況に変化が現れないのを見るやいないや、82分にこの試合1番の脅威だったヴィニシウスを下げて、ここでマスタントゥオーノを投入。先述した通り、個人的にはマスタントゥオーノを入れるなら得点を取り行くというよりも強度担保を目的とした方が良かったように思いますが、いずれにせよこれはまたしても物議を醸しそうな交代策となりました。

マルティンをクローザーとして投入したバルサは、マドリーに決定機を与えない試合運びができていましたが、後半アディショナルタイムにヤマルの不用意な仕掛けからのロストをカバーしようとしたフレンキーのタックルが1発レッド判定。メンタルブレイクから蘇ったアラウホを投入し、5-3-1で逃げ切りを図ります。

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2度の大ピンチはいずれもジョアン・ガルシアの正面にシュートが飛ぶ幸運もあり、何とかこのままタイムアップを迎え、3-2での勝利。バルセロナが宿敵へのリベンジを果たし、今季初タイトルを掴み取りました。

 

雑感

クラシコは勝利が全てのゲームです。まずはこのゲームを勝ち切れて、本当に監督・選手たちはよくやり切ったなと思います。バルサが対マドリーで大きく何かを変えた訳ではありませんでしたが、モチベーションの高さは試合を通じて感じられました。怪我人が出ていたこともありましたが、前半戦のクラシコバルセロナ側のテンションが最後まで上がりきらなかったことに不満が残る試合でした。

その前半戦クラシコで不在だったのが、今回のクラシコ2ゴールをあげ勝利の立役者となったラフィーニャです。保持/非保持のあらゆる局面で頼りになるこのアタッカーは今やペドリと並んで最も欠かせない選手と言えるでしょう。プレッシングの急先鋒となり、チームを鼓舞し、深い位置まで下がってチームを助け、勝負所で結果を残すその姿は、アタッカーの理想的なリーダー像ではないでしょうか。

マドリー側も気をつけるべきはラフィーニャということは十分理解しており、だからこそ右SBアセンシオ、右SHバルベルデのシフトを敷いてきたのだと思います。バルデ→ラフィーニャのラインを切ったという意味ではこの采配はしっかりバルサに刺さっていましたが、一方で右サイドからの攻撃の余地がほとんどなかったのも裏側の側面としてはあるのかなと思います。

上記事情でチュアメニがこのゲームではCBを務めることになったわけですが、個人的には彼は中盤中央にいてくれた方が厄介でした。彼がバックラインにいてくれたおかげでベリンガムが終始低い位置でのプレーを強いられたのは、バルサ目線で言えばかなりありがたい現象だったと言えるでしょう。バルサの2点目はレバンドフスキがオフの動きで上手くチュアメニを出し抜いて生まれたものでしたし。マドリーからするとCBのレギュラー格であるミリトン、リュディガーの不在はチーム戦術の幅を狭めたという意味で痛かったと思います。

もう1人バルサ側で名前をあげたいのはフレンキー・デ・ヨングです。退場は残念でしたが、個人的にはこれまでのビッグマッチにおける彼のベストゲームだったのではないかと思います。苦しい状況でも単独でボールを奪われないスキルと、フィジカル能力を活かしたカバーリングで地味ながらもチームに大きく貢献しました。ペドリが最警戒される中で、彼が存在感を発揮してくれたのはゲーム運びの面でかなり重要でした。

逆に気になるのはクバルシ、ヤマルの18歳コンビのパフォーマンスですが、我々は少し彼らに過大な期待を押し付けすぎなのかもしれませんね。既に中心選手ではあるものの、彼らのキャリアは始まったばかりで、彼らの年齢でパフォーマンスの悪いゲームや時期があるのは必然でしょう。彼らが失敗する余地がないのだとしたら、それはクラブの責任という他ありません。

マドリー側ではやはりヴィニシウスに触れざるを得ません。何もないところからゴラッソでチームに火をつけた前半は見事の一言で、後半の最初の15分間もバルサの守備陣を脅かし続けました。終盤は明らかに活動量が落ちたようにも見えたので、途中で下げたアロンソの判断も分からなくはないですが、エンバペのコンディションがあれだけ悪く、得点期待値が最も高かった選手を下げるのは議論を呼びそうな采配と感じました。

と思っていたらヴィニシウス自身が交代も申し出たとアロンソの会見コメントが入ってきましたね。いずれにせよ、この結果で若干下火になっていたアロンソの解任論が再燃するやもしれません。動向を見守りたいですね。

シーズン最初のタイトルを手にしたバルセロナ後半戦に向けて上々のスタートを切ったと言えるでしょう。相変わらず不安定な部分は残っているものの、メンバーが揃えばしっかり戦えることを12月以降は証明しています。CLのストレートインは厳しい状況ではありますが、リーガでは首位に立っており、状況は悪くありません。このまま怪我人は最小限に、1つでも多くのタイトルとともにシーズンを終えることを期待したいですね。

 

↓前半戦の選手評価を書いています。こちらも是非!

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最後までお読みいただきありがとうございました。