Hikotaのバルサ考察ブログ

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【マッチレビュー】23-24 ラ・リーガ第2節 バルセロナ対カディス

こんにちは!Hikotaです。

ヘタフェとの開幕戦はスコアレスドローに終わったバルセロナ。判定どうのこうのはありますが、ヘタフェの守備組織に対して無得点で終わったことは事実なので、そこは要反省。今節も守備により特長のあるカディスが対戦相手となるので、保持・崩し面での改善が見られるといいですね。

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両チーム状況

ホームのバルセロナは現在カンプノウが改修工事中。そのため今季は以前エスパニョールが本拠地としていたエスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニスを根城にすることになっています。収容人数は約6万人とかなり規模の大きいスタジアムではありますが、10万人を収容可能なカンプノウに比べると小振りに見えますね笑

前節ヘタフェ戦ではラフィーニャが退場処分を食らって、この試合は出場停止。イニャキ・ペーニャ、マルコス・アロンソは依然として選手登録が完了しておらず、この試合でも起用不可となります。引き続き補強に向けて動きはあり、クラブとしては右SBと攻撃的なミッドフィルダーを探しているようです。

一方のアウェイのカディス。開幕戦では昇格組のアラベスに1-0で勝利。他のリーガのチームと同様に今夏の選手の入れ替えは少なめ。目玉の補強は降格したバジャドリードからローンで獲得したダルウィン・マチスグラナダ所属時の19-20シーズンはリーガで7ゴール5アシストをマークしたアタッカーです。

マチスだけでなく、ネグレド、ソブリノ、アレホ、ロジェールなどアタッカーにリーガでの経験豊富な選手達が揃います。スカッドの平均年齢が高いのもこのチームの特徴ですね。『Transfermarkt』のデータによると、カディスの現段階でのスカッド平均年齢は28.5歳でリーグで最も大きい数字になっています。ちなみにバルサは25.8歳で、6番目に若いチームとなっています。

 

スタメン

ホームのバルセロナ。前節からの変更としては2名。負傷したアラウホと出場停止のラフィーニャが欠場。代わって選ばれたのは、ガビとラミン・ヤマル。ヤマルにとってはこれがバルサトップチームでの初先発となります。

一方のカディスマチス→Aフェルナンデスの変更のみ。前節エスカランテが退場処分を受けており、この試合は出場停止となります。

 

試合展開

今回は前後半分けずに一気に書きます。

バルサがボールを持ち、カディスが引き気味で構える形は従来通りのこのカードの展開になります。

カディスのフォーメーションは一旦4-2-3-1で表記しましたが、WG化するバルデに右SHアレホがついていく形になるので、実際は5-3-1-1のような形で守ることがほとんどでした。本来2トップの一角に入る193cmのラモスは左サイドで起用され守備に奔走していましたが、本当に奔走するだけだったので途中からアレックス・フェルナンデスと配置を入れ替えていました。

さてこの試合見所ポイントの1つはフレンキーのCB起用とクンデの右SB起用でしょうか。

アラウホ負傷離脱を受けて代わりに選ばれたのはフレンキーでした。セルジ・ロベルトでもエリック・ガルシアでもなく。ペドリ、ギュンドアン、ガビ、ロメウ、フレンキーとこの試合のバルサは5人のMFを起用した形になったわけです。

左で作って右で仕留めるを成り立たせた2人

インテリオール化するWGのペドリ。リンクマンの役割を担うギュンドアン。WG化するSBバルデ。中盤化するCBフレンキー。そして左に流れてくるレバンドフスキ左サイドは5人が出たり入ったりする大渋滞ゾーンになりました。図で見ると一目瞭然ですね。

バルサボール保持

なのでこの試合は人が沢山いる左で作って、右で仕留めるが色濃く反映された試合になりました。普段はお世辞にも上手くいっているとは言えないバルサの右サイド。結局フィニッシュまでスムーズに行かずに攻撃終了になることも少なくありません。しかし、今節は役者が違いました。

ラミン・ヤマル。この選手は本物です。あれで16歳。凄いです。得点やアシストはつきませんでしたが、試合を通じてカディスにとっての1番の脅威だったのは彼でしょう。右サイドの問題を解決しちゃいました。相手と正対し、時間を作ることもできる。周りの選手とリンクしながら崩すこともできる。そして単独で突破することもできる。16歳。末恐ろしいです。

なので左で作って右に渡せば得点の香りがするようになったのがこの試合の大きな特徴。加えて久々に右サイドに舞い戻ったクンデが躍動ラフィーニャが気の毒になるくらい、内側を走り、外側を走り、時には背後へ飛び出すなどして右SBとして適切なサポートを完遂しました。昨季終盤からSB劇的に上手くなりましたよね。

クンデCB過激派の僕ですら、もうクンデがSBでいいやんと思ってしまうほど。昨日こんな記事書いたばかりなのに。ま、プレスかけられたらまた別でしょうけど!

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ただ、それにしたって左サイドにあまりに人が多いがゆえに相手の右サイドを崩した効果的な攻撃はあまり見られず。ペドリ、ギュンドアン、フレンキーの絡みは面白かったですが、左サイドを抉り取る攻撃は見られず。

これは上の記事にも書いたことですが、バルデはオフザボールの部分がまだ芳しくなく、こういったスペースの無い密集地帯でそれほど価値を出せないというのが1つの課題になっています。

この試合はボールを持つバルサに対して引いて守る下位チーム、という典型的なリーガの試合。であるなら最初から押し込む前提で左サイドはアブデやアンスでいいんじゃね?とはならなそうなシャビ。そこは守備の部分に重きをより置いていそうな印象を受けます。

ただ、課題は見えたものの、ヘタフェ戦よりは良かったと思います。SofaScoreの統計によるとバルサが前半で作ったビッグチャンスは4つ。1つでも決まっていれば、みたいな前半だったのでそこまでネガティブな印象は受けなかったです。普通に相手のGKレデスマが大当たりの日でした。

引いてくる相手に対してフレンキーのCBで全体を押し上げながら、右からクンデが飛び出してくるというのは見てて面白かったです。保持時は3バックっぽくなりながらも前に出て得意なプレーをやらせてもらえてたフレンキーとクンデの良さは凄く出ていたゲームだったんじゃないかなと思います。

CBの位置から上がってくると、基本相手がマークにつくのは難しいです。FWがずっと付いていくのはしんどいですし、中盤の選手が掴まえに行くタイミングも難しい。なのでフレンキーはファーストポジションがCBであるが故にある程度の自由を保持時に享受できるわけです。

今季の懸念として「ブスケツがいなくなった分、フレンキーのマークが厳しくなる」が不安要素としてあったので、僕はフレンキーのCBやってくれて嬉しいですね。アラウホは1ヵ月くらい離脱するみたいなので少なくともその間はフレンキーでいいんじゃないでしょうか!

勿論フレンキーをCB起用することによる守備面のリスクはあると思いますが、復帰したアラウホがなんとかしてくれる事でしょう。

そして、躍動するフレンキーの陰で地味にバランス取ってたロメウ、ナイスでした。

欲が見えたカディスの交代策

ただ、まあ点がなかなか入らないので後半は嫌な展開になっていくバルセロナ

カディスカディスバルサのミス絡み以外良い攻め手があるわけではないですが、開幕戦勝ってますし、アウェイのバルサスコアレスドローで勝ち点1は御の字中の御の字でしょう。ということで焦るのはアブデとアンスを投入し、アタッカーの枚数を増やしにかかったバルサ側。

と思いきや同じタイミングでカディスもソブリノ、マチスの両アタッカーを投入。トップ下、途中から左サイドハーフを務めていたアレックス・フェルナンデスをボランチに下げる攻撃的なメンバーに。この采配はちょっとサプライズでした。

エスカランテが前節退場して出場停止だったこともあってトップチーム登録のボランチがベンチにいなかったというチーム事情は透けて見えますが、例えばロジェールを下げて中盤5枚にするような選択肢もあったと思うので、もしかするとあわよくば1点のプランがあったかもしれません

この交代との因果関係がどれくらいあったかは分かりませんが、疲労も相まって中央の守備が追い付かなくなってきたカディス。この隙を見逃さなかったのがペドリとギュンドアンでした。綺麗に中央を崩して先制点。最高です。

最後は飢えたストライカーと化したフェラン・トーレスが背後を取ってダメ押しの2点目。バルセロナが今季初勝利をホームで飾りました。

 

試合雑感

まずは初勝利。良かったです。展開的には2戦連続のスコアレスも覚悟していたので、勝てて良かったです。

本文でも書きましたけど、やっぱりラミン・ヤマルは凄いです。素質ありすぎです。普通に今季はシーズン通してトップチームの試合に出続けるでしょうし、何なら来年のオリンピックやユーロに出ていそうな勢いです。せめてどっちかにしましょうね。2年前にどっちも出てパンクした先輩がいます。

今回の試合では非保持時の局面大丈夫か?という状況に陥ることはなかったのでその辺の強度を今後確認したいところ。まあ守備が苦手って事はない気がしますけど。最近の若い選手で守備しない選手ってあんまりいないですよね。

ちょっとヤンチャって話も聞くのでそこが心配ですが、まあそこはシャビが手綱握ってマネジメントしてくれることを期待してます。メンタリティは本当に大事です。そういうの注入するのはシャビ得意なはず。

ヤマルの貢献もあってこの試合は昨季散見されたような強引なクロス爆撃に走らなかったのが良かったなあと思いました。そこはギュンドアンの加入で期待された効果でもありましたし、最後まで崩しにトライし続けたペドリとギュンドアンは評価されるべきです。

ペドリとギュンドアンが生み出した先制点、あれ実はレバンドフスキが動いたスペース使ったんですよね。昨季はとにかく何でもかんでもレバンドフスキにボールを供給する!が行き過ぎた結果崩しがしっちゃかめっちゃかになった感がありましたが、最も警戒される彼を囮にペドリやギュンドアンが得点を量産する体制を構築できれば楽しくなりそうです。

さて、次はビジャレアル。ヘタフェやカディスと比べるとある程度ボールを握ろうとしてくるとは思うので、また違う闘いになりそうです。楽しみにしましょう!

最後に1つ。日本時間月曜2:30キックオフはマジでしんどいです!寝ても起きてても中途半端なので、翌日にかなり響く。。全試合0時か5時にしましょ!

 

最後までお読みいただきありがとうございました。