Hikotaのバルサ考察ブログ

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【考察】23-24シャビバルサを考える 人員整理編

こんにちは。Hikotaです。

22-23シーズンが終了してから2週間経ちましたが、移籍市場においてレジェンド選手2名の退団以外具体的な公式発表のないバルセロナ。対して、ライバルクラブのレアル・マドリーは活発に動いています。

既にカリム・ベンゼマエデン・アザール、マリアーノ、そしてマルコ・アセンシオの退団が発表された一方、カンテラーノのフラン・ガルシアの復帰と補強の目玉であるジュード・ベリンガムの加入がアナウンスされています。6月の動き、早過ぎますね。あのエンバペの獲得も囁かれてるので、楽しみ半分怖さ半分という感じです。

現状のバルサが移籍市場のステージでマドリーを上回るのは不可能なので、まあ比べても仕方ないわけですが、何とかバルサ的にもいい夏になったらいいですね。ということで23-24に向けた記事、続編行きます!

前回記事はこちらから!

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※記事内のスタッツは『FBREF』、市場価値は『transfermarkt』より。

 

現有戦力の人員整理

前編の冒頭で述べた通り、今夏の原則は「放出あっての補強」になります。しかしながら遅々として人員整理が進んでいないのが今季のバルセロナ。「今季の」というか、これは例年の傾向で、そもそも所属選手がバルサを離れたがらないのです。これはクラブの魅力だけでなくバルセロナという街の魅力が原因だったりします。放出オペレーションは非常に困難を極めます、本当に。

22-23シーズンのスカッドの中で既に去就が決まっているのが、先述した通りセルヒオ・ブスケツジョルディ・アルバの退団。彼らは受け取るはずだった給与の大部分を放棄してのお別れになりました。またレジェンドに甘える形になってしまいましたね。感謝しかありません。

彼らの退団というところを踏まえた今の最新のスカッドはこのような形になります。

バルセロナ現在のスカッド(レンタル組は除く)

表においては4段階で色分けしました。個人的な感覚ではありますが。

1(緑):残留確定的

2(黄):残留濃厚

3(赤):退団候補

4(灰):退団確定

4は説明不要。1も基本的には残留で間違いない選手たちです。なので2と3の選手の状況を中心にまずはまとめていきたいと思います。

尚、こうなって欲しいという僕の願望でカテゴリーをつけたわけではありません。本記事はシャビの来季のチーム作りの方針を予想するためのものなので、報道やシャビのインタビューから僕が類推したものです。なので、予想であってあくまで意見ではないです。本音で言えば残って欲しい!という選手も当然います。

2(黄):残留濃厚

ジュール・クンデ

SBやりたくない直訴の時期に、退団も辞さない!みたいな話が出てきましたが、基本は残留で間違いないはず。ただ、シャビが想定よりも右SBの補強にあまり前向きじゃないような気がするのが気になるところ。

ラフィーニャ

一時はネガキャンのように移籍報道ばかり報じられていましたが、後半戦フィットし重要な戦略となったことで沈静化。移籍金5800万€の5年契約の1年目が終わったばかりなので、余程の高額オファーが舞い込まない限りは来季もバルサで間違いありません。

アンドレアス・クリステンセン

22-23にセンセーショナルな活躍を見せた彼に定期的な移籍の話が出てくるのは、現チームで売却時に最も利益の出る選手の1人であるからでしょう。ただ、重要度から売却は考えにくいところではあります。

マルコス・アロンソ

絶対に残したい、という選手ではないと思いますが、ジョルディ・アルバに代わる存在をクラブが連れて来れる余裕もないので来季はバルデのバックアッパーとして残留するのではないでしょうか。左利きのCBはビルバオのイニゴ・マルティネスの獲得がほぼ決まっているようですし。売却してもそこまでの利益が見込めないという事情も。

セルジ・ロベルト

こちらも絶対的な選手ではありません。ですが、コストの低さと経験とユーティリティ性を買われて残留かなと思います。状況を考えると今夏のバルサは本当に「ピンポイント補強」しかできずに量を十分に確保できない可能性があります。両SB、3列目、偽ウイング(インテリオール)の控えとしてセルジは残しておきたいところです。

3(赤):退団候補

フェラン・トーレス

21-22シーズン冬に5500万€もの移籍金で加入したアタッカーですが、22‐23シーズンは45試合に出場するも先発出場は僅か18試合に留まりました。本職の右サイドはデンベレラフィーニャで席は埋まっており、内側でのプレーを要求される左サイドでは真価が発揮できないという形でした。起用法を考えてもシャビの評価は高くないと思います。

しかし、高額の移籍金で加入からまだ1シーズン半しか経過していないので減価償却費が残り4000万€ほど残っている計算になります。今のフェランの市場価格を鑑みても、利益を出す売却オペレーションは難儀と言えるでしょう。報道ベースだとアンスの放出がより取りざたされるのはこういった事情から。フェラン自身も退団を望んでいません。さて、どうしましょうか。

アンス・ファティ

22‐23シーズンにおいてプレータイムの短い選手の中で最も売却益が見込める存在です。そのため、退団の報道が絶えません。振りの早いシュートや密集地帯を搔い潜るパスワークは健在ですが、スピードや持久力は負傷以前の彼のレベルとは程遠いのが正直なところです。まだ20歳の選手ではあるのですが、今の彼に最も必要なのはプレータイム。新しいプレースタイルを確立しなければなりません。そのため、買い戻しオプション付きの売却が報道されたりしました。

しかしながらオプション付きの条件でも欲しいのは、現実的に考えれば中小クラブレベルでしょう。プレミアリーグのクラブなら高額の移籍金が払えるかもしれませんが、彼の今の状態を考えるとプレミアの舞台は少々過負荷と言えるでしょう。本人は断固としてバルサ残留を主張しています。ごねれば残れるは昨季フレンキーが証明したところです。こちらも着地が難しいところ。

エリック・ガルシア

戦力的に構想外であるのが彼です。CBとしては既に失格の烙印を押されており、アンカーでも並以上の評価は得られなそうです。カンテラーノですし、CB・SB・アンカーのユーティリティバックアッパーとして残す手もありますが。困窮しているクラブとしては現金に変換したいのが本音かもしれません。

ただ、もしシャビが来季を3バックベースで考えているのであれば残留の可能性も十分あります。給与はそこまで高くないはず。

フランク・ケシエ

22-23シーズンのトップチーム登録の選手の中で最も出場時間が短かったのがケシエです。そのため、放出候補筆頭と言えるでしょう。「フリー移籍→転売」は非難の対象になりそうではありますが、シャビの信頼度もそれほど高くないのが現状なので移籍がケシエにとってもベターかなと思います。

リバプールインテルの興味が取り沙汰されていたりしますね。フェランやアンスに比べるとこちらは売却に現実味があるかなと思います。

パブロ・トーレ

レンタル一択だと思います。キック精度は光るものがありますが、バルサで定位置を掴むには武者修行が必要です。

 

↓昨季の詳しい選手評価はこちらから!

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レンタル組の去就は?

忘れてはいけないのがレンタルバック組の選手たち。彼らの去就も素早く決めておきたいところです。

ローン選手リスト
売却濃厚

既に去就が決定的なのは最もプレータイムが長かったトリンコンです。正式発表はまだですが、スポルティングが買い取りを決めたという報道が出ています。公式戦52試合で13ゴールを挙げる活躍を見せたようで、最もローンで上手くいった選手でしょう。

ウンティティとラングレの左CBコンビも売却が濃厚です。先述したようにイニゴ・マルティネスの獲得がほぼ決まっている今、年俸が嵩むバルトメウ時代の契約下の彼ら(ウンティティは新しい契約を結び直したけども)を残すメリットはあまりないように思います。ウンティティは今季は元気に2000分以上セリエで出場したようですし、左利きCBの需要は市場において高いはず。

リーガ最下位のエルチェで定位置を確保できなかったコジャドや、ミランでほとんど出場機会のなかったデストも同じく放出される見込みかと思います。デストは今夏の補強ポイントである右SBを主戦場とする選手ではあるものの、元々シャビの評価が低い選手だったりします。

残留可能性あり

残留の可能性があるのはオサスナバレンシアとリーガのクラブでそれぞれ存在感を示したアブデとニコになります。

アブデは現チームにはいない左サイド大外における仕掛け役として白羽の矢が立つ可能性があります。しばらくカラスコの名前が取り沙汰されていましたが、売却が上手く進まない状況で無理に獲りに行くよりも、今季リーガで異彩を放ったドリブラーを活用しようという意向かもしれません。

個人的にはアブデはオープンスペースの局面が多い方が活きるとは思っています。ドリブル小僧という印象はまだ拭えないので、相手が低く構えることの多いバルセロナにおける評価はまた別物ではあります。なのでプレミアから高額のオファーが舞い込めば…。

ニコは負傷離脱が長かったものの、最終的にはバレンシアで定位置を勝ち取り、残留に貢献しました。

ブスケツの後継者候補として名前がよく挙がる選手ではあります。ただ、シャビ曰く、「ニコはより前方のプレイヤーだ」と。2列目ではなく、今のフレンキーがやっているタスクに近いポジションを想定しているのではないでしょうか。

ベティスへの再ローンも報じられていますが、個人的には残してもいいのではと思っています。即レギュラーは難しいかもしれませんが、中盤の枚数が足りない現状を踏まえると貴重な戦力になり得ます。ブスケツ退団でなくなってしまった、「高さ」というバリューが出せるのも魅力的です。

 

まとめ

現有戦力で「3(赤):退団候補」にカテゴライズした5選手(フェラン・トーレス、アンス・ファティ、エリック・ガルシア、フランク・ケシエ、パブロ・トーレ)とニコ、アブデ以外のレンタル組を除いた場合はこのようなスカッドになります。

放出候補が全員退団した場合の仮定

22-23シーズンベースの4-1-2-3に落とし込んでみました。16名のスカッドになります。一気に層が薄くなりますね。まあ全員が意図通りに売却できるわけないので、あくまで仮定です。ただ、これに補強で肉付けをしていくっていうのが新シーズンのシャビとクラブが描いている青写真ではないでしょうか。

ただ、再三言うようですが現有戦力の中で現時点で積極的に退団を希望している選手がいない以上、この青写真は青写真で終わる可能性の方が高いと言わざるを得ません。まあただ、現実的なことばっかり考えても仕方ないのでもう少し来季に向けたプランを考えてみましょう。

次の記事ではこの前提を踏まえてプランをより具体的に考えていきたいと思います。4-1-2-3に落とし込みはしたものの、そもそもこのベースで考えていいのか!という部分から考察していきます。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます。