Hikotaのバルサ考察ブログ

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【考察】23-24シャビバルサを考える 強化方針編

こんにちは!Hikotaです。

昨日ネーションズリーグの決勝でスペインが優勝しましたね!バルサ所属の選手だとガビ、アルバがレギュラーとして、アンスが途中出場のジョーカーとして活躍していました。若い2人にとっては代表初タイトル。彼らが今後ラ・ロハでもバルサでもタイトルを沢山獲得するキャリアを築いてくれたら嬉しい所です。

さて、今回は「23-24シャビバルサを考える」シリーズの3本目になります。1本目の現状分析編では昨季の振り返りとそれに伴う問題点の洗い出し、2本目の人員整理編においては最優先事項となる人員整理に関してまとめてきました。

3本目となる本記事では、2本目でまとめた人員整理が上手くいったと仮定して、シャビとフロントの今夏のプランをもう少し深堀りしていこうと思います。

2本目でも書きましたが、本シリーズは、僕がこうなって欲しい!という願望というよりは、報道やシャビのインタビューから読み解いた推定というスタンスです。という前提の元、お楽しみ頂ければ幸いです。

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それでは!

 

ベースは4バックか?3バックか?

まず考えたいのがシャビが来季のベースを3バック、4バックのどちらで想定して戦略を組んでいるかという部分です。

前記事を踏まえた4バックベースで想定した場合

フォーメーションは電話番号のようなものと言われて久しいです。22-23シーズンはベースは4バックで保持時は3バックに可変する形が主流でした。手順を逆にして3バックベースだったとしても、非保持時は後ろ4枚になるでしょう。じゃあどちらでも変わらないかと言われると、それは違うと思います。4バック、3バックそれぞれどちらに軸足を置くかによって欲しいタイプは変わってくるはずです。

結論から言うと、シャビは来季のベースを「3-2-2-3」で想定していると僕は予想しています。

根拠は以下の通り。

1,クンデのCB希望が出たこと

2,アル・サッドでシャビが採用した理想の形であること

3,大外で勝負する左ウイングの補強・登用が噂されていること

1,クンデのCB希望が出たこと

1本目で触れた通り、昨季の右SBのレギュラーであったクンデがシャビにCBでプレーしたい旨を伝えたようです。その後のシャビのインタビューから考えても、これは間違いない情報かと思われます。

僕もクンデはCBで起用して欲しい派閥なので、これには大賛成なのですが、そうなってくると昨季のレギュラー11枠の内、ブスケツピボーテとクンデの右SBが空いてしまうことになります。シャビは「22‐23のスターティングイレブンは売らない」と明言しているので、右SBのレギュラークラスの獲得は本来、ブスケツの代役と並んで優先事項となって然るべきポジションです。

ところが、右SB獲得オペレーションはあまり具体的な動きが報道ベースでも挙がってきません。バルサの移籍情報は湯水のごとく漏れてくれることで有名です。勿論水面下で動いている可能性もありますが、シャビのインタビュー記事を見てもあまり右ラテラルを重視しているようには見受けられませんでした。右SBはあくまで補強したいポジションの1つくらいの位置づけです。ちなみにシャビは現役時代から結構お喋りなところがあります。

クンデに「右SBのポジションで納得してもらう」という報道もありましたが、彼のモチベーションを考えるとあまり得策ではないと思います。限られた資金で右SBのレギュラー候補を獲得してきたとしても、昨季の堅守を支えたアラウホ、クリステンセン、クンデの内2人しか起用できないのは勿体ないところ。

であるならば、「最初から3バックという位置づけにして3人とも使えるようにする」というのがクンデもギリギリ納得するでしょうし、限られたリソースの最大化という意味では理に適っていそうな気はします。そういう意味でシャビが右SBの補強に消極的なのだとしたら、かなり納得感はあります。

2,アル・サッドでシャビが採用した理想の形であること

シャビはバルセロナで指揮を取る前、カタールアル・サッドで監督デビューを飾っています。そのアルサッドでは3-2-2-3のフォーメーションを採用していたようです。下はYouTubeで公開されている、シャビがアルサッド時代に自身の哲学を語ったインタビュー動画になります。

youtu.be

勿論相手の形によってシャビのチームの形も変わりますが、4‐4‐2で守る相手を想定した時にシャビの理想は、「3人のCB、2人のディフェンシブミッドフィルダー、2人のインテリオール、2人のウインガー、そして1人のストライカー」で構成されるチームになります。

3枚のアタッカーで4枚のディフェンスラインをピン留めすることによって、中盤以下に数的優位を作るのが目的です。この際、シャビが重視しているのが幅取り役のウイングができるだけ広く、かつ深さを取ること。相手の陣形を広げることで内側の中盤の選手が自由を享受できるという考えです。クライフの系譜です。

バルサの3‐4‐3と言えば中盤ダイヤモンドが伝統ですが、シャビは守備的ミッドフィルダーを2枚配置するスクエアの形を好んでいます。ちなみに20‐21シーズンにもバルサクーマンの指揮の元3バックを採用していましたが、その時は3‐4‐2‐1(または3-5-2)が基本形でウイングバックが幅を取る形でした。

アル・サッドだけでなく、バルサ就任当初もシャビは3‐2‐2‐3の導入を模索していました。が、当時は選手もあまり揃っていなかったですし、シャビ曰く「ポジショナルプレーが分かっていない」プレイヤーもいたとのことで、結局は4バックが基本の形に戻りました。右サイドバックのレジェンドであるダニ・アウベスの冬加入も大きかったかもしれません。

21-22シーズンCL第5節ベンフィカスターティングイレブン

22‐23シーズンの序盤は中盤3枚の4-1-2-3でスタートしたわけですが、現状分析編で書いた通り、シーズン途中からガビを左ウイングに置くことで保持時3‐2‐2‐3に可変する形を確立。シャビ自身も「中盤4枚に変えたこと」の効果をインタビューで語っています。

ここまでの経緯を踏まえると、来季は3‐2‐2‐3ベースでそれに適した選手を補強するという可能性は大いにあるのではないでしょうか。

3,大外で勝負する左ウイングの補強・登用が噂されていること

もう1つ追加するのであれば、左ウイングの人選。現在補強候補として挙がっているのがレンタル中ののエズ・アブデの復帰とアトレティコ所属のヤニック・カラスコの獲得です。大外での仕掛けを好む彼らのキャラクターから読み取れるものもあります。

22‐23の中盤戦以降のシャビバルサにおける左ウイングは「偽ウイング」と呼ばれました。ボール非保持時はサイドのスペースを守りますが、ボール保持時はバルデ(アルバ)のウイング化に伴って左ウイングの選手はインサイドハーフのポジションに入るので「偽」です。GIF作ったのでそちらで確認ください。

22‐23シーズンバルセロナ可変

これはガビだけでなく、アンスやフェランが左ウイングに入った時も同様の形となります。22‐23のシャビバルサにとって左ウイングの定義は「保持時に2列目に入って4人目の中盤として機能する」だったわけです。

しかし、基準を最初から3‐2‐2‐3に置くのであれば、話は別です。3-2-2-3の左ウイングに欲しいのは「偽」ではなく「純正」です。「できるだけ広く、かつ深さを取る」ことが仕事になるので、大外で仕掛けが可能なドリブラーが需要として挙がってくるわけです。

アンスやフェランの放出が取りざたされ、代わりにアブデやカラスコの補強が噂されるのも3-2-2-3仕様を想定していると考えると、頷ける部分もあるのではないでしょうか。

【参考】左ウイングスタッツ比較(リーガのみ)
※「Sofascore」より

 

3-2-2-3を軸に考えていく

以上の3つの理由から3-2-2-3ベースで補強戦略を組み立てていると、僕は予想します。あくまでスぺイン語も読めない極東ファンの予想なので、大外れの可能性もありますが、ただシャビのインタビューだったり報道を見る限りはあながち外れてはいないのでは?とも思ったりします。

3-2-2-3をベースで考えた場合のスカッドは以下の通りです。選手は人員整理編で書いた残留濃厚以上の選手にニコとアブデを加えた16選手で一旦は構成します。

3-2-2-3の場合

これをベースに来季の強化戦略を組み立てているのでは?という予想です。こう見ると補強が明確に不要と言えるのは、GKと右ウイングくらいでしょうか。

少し長くなってしまったので、続きは次回記事に回したいと思います。次回の強化戦略編では、3-2-2-3の各ポジションに求められるタスクや能力を考えながらどういう選手を補強したいか、という部分を考えていきたいと思います。

次も是非!!

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