Hikotaのバルサ考察ブログ

主にFCバルセロナが好きです。他サポの方大歓迎です

【考察】22‐23シーズンシャビバルサ総括 選手評価編①

こんにちは!Hikotaです。

それでは前回に引き続き総括していきましょう。今回は選手評価編です。あくまで僕の尺度です。普段は点数とかランクとかはつけないのですが、面白そうなので今回はやります。

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ルール

今回は6段階で各選手に採点をつけていきます。

S文句無し(100点)

A素晴らしい(80〜90点)

B良い(60〜70点)

C平均的(50点)

Dあと一歩(30〜40点)

E残念…(10〜20点)

採点の基準は「シーズン前の期待値に対してどれだけの貢献度だったか」とします。まあ、あくまで僕の主観なので基準ブレブレかもしれません笑

あー、こうだったなあって程度に楽しんで頂ければ幸いです。

 

S評価(100点)

テア・シュテーゲン

彼の満点評価は満場一致ではないでしょうか。加入以来最高のセーブ率を誇り、サモラ賞レースもダントツのトップ。守備陣の安定やシャビスタイルの恩恵はあるにしても、今季が彼にとってベストのシーズンであることに疑いはありません。

シーズンを通したセーブ率は驚異の84.7%を記録。テアシュテーゲンと言えば、足元の技術や短中距離のフィードの正確性こそワールドクラスと称されていましたが、セービングで「違い」を作れる選手としての評価ではなかったのが昨季までだったと思います。

今季のバルサのリーガ優勝は失点の少なさによってもたらされたものなので、彼がシーズンMVPということでいいのではないでしょうか。数字が証明してます。

テア・シュテーゲンシーズンスタッツ変遷(データは「FBREF」より)

 

ロナルド・アラウホ

今季も離脱はあったものの、シーズンを通して不可欠な存在でありました。

シャビバルサトランジションの強度やチーム全体の守備意識が高いのが特徴ですが、意外と守備組織の成熟度はさほど高くなく、あっさり崩されるシーンも垣間見えます。しかし、最後に立ちはだかるのはこの男。守備能力だけでいえば世界No1を争えるCBだと思います。ヴィニシウス封じで彼がラテラルに回るのはシャビバルサの定番です。

スピードあり、高さあり、魂ありの豪傑ですが、今季は課題であったボール保持時のプレーにも改善の跡が見られました。ビルドアップが上手いとまでは言えませんが、綺麗なロングフィードを通す場面も見られるなど明確な「穴」ではなくなっている印象です。

1つだけ残念な点を挙げるのであればシーズン前半戦に長期離脱となり、CLは第1節以外欠場となってしまったこと。彼がいれば結果が変わっていたのでは、と思えるほどの存在となったわけです。

来季のキャプテン候補筆頭のようですが、それも納得。チームの中心選手であることに疑いはありません。

 

 

アンドレアス・クリステンセン

そもそもの期待値が低かったというツッコミもあるでしょうが、この選手をS評価にしないわけにはいきません。今季最大のサプライズでした。そもそも僕はシーズン前には「なんだかんだアラウホの隣はピケになってるだろうなあ」って思ってたので。そのピケを忘れさせるほどの活躍をまさか見せるとは。

特筆すべきはビルドアップの質の高さ。涼しい顔してあっさり縦パスを通し、持ち運びもお手のもの。クリステンセンが左CBに入るとフレンキー・デ・ヨングが必要以上に下がる必要がなくなったりして、チームに良い影響を与えています。アラウホとの補完関係も抜群です。

あと、バルサのCBとして大切なのは空中戦の強さ。今季の空中戦勝率はチームトップの数字を誇っています。近年のバルセロナにおいてベスト補強の1つです。来期は稼働率上げて欲しい!

22‐23シーズン ラ・リーガCBスタッツ比較

アレハンドロ・バルデ

こちらもSで間違いないのではないでしょうか!19歳にしてバルサのラテラルのポジションを守り抜きました。SBでリーグ戦6アシストはエスパニョールのブライアン・オリバンに続く数字です。一気に代表入りも果たし、スターダムにのし上がりました。

近年では所謂「偽SB」だったり「2-6タスク」といった内側にポジションを取るSBが増えていますが、バルデは大外を駆け上がる一昔前のプロトタイプのようなスタイルです。持ち前のスピードを活かしてサイドを駆け上がりチャンスを演出。6つの内、半分はレバンドフスキへのアシストでした。

しかし、シャビに評価されたのはむしろ非保持時の部分でしょう。元ウイングなので守備は苦手かと思いきや、大きな穴になることなくシーズンを終えました。持ち前のスピードを活かし、対人守備で後れを取ることはほとんどなく、ポジショニングも目立つほどの粗はなかったです。これがジョルディ・アルバをベンチに追いやった最大要因かと思います。

素晴らしいシーズンを送ったバルデですが、シーズン最後に悪質なタックルを受け負傷。来季に響かないことを祈ります。そして個人的にはバルデには大外SBではなく、モダンなHVを目指してほしい感があったりします。

妄想。CBフレンキーの列上げに伴うバルデHV化計画

 

ガビ

ガビも当然最高評価を与えたい選手になります。昨年8月に18歳を迎えた選手がバルサのレギュラーとして君臨。どう考えても異常です。今季バルサの選手として出場した公式戦は49試合。異常です。スペイン代表でも既にレギュラーです。働きすぎです。

22‐23シーズン バルセロナ公式戦プレータイム
フィールドプレイヤーの中ではレバンドフスキに次ぐ数字

ガビはシャビバルサの象徴と言っていい選手です。ハイインテンシティを武器とするシャビバルサにおいて、ガビはトランジションの局面でその能力をいかんなく発揮します。チームがボールを失うやいなや一目散にボールと相手に襲い掛かる姿は最早お馴染みとなりました。細身で小柄なガビですが、ボディコンタクトを恐れず、むしろ積極的にタックルを仕掛けます、時には心配になるくらい。

今季はペドリの離脱期間が長く、特に2月~4月はブスケツ、フレンキーも負傷するなど中盤のやりくりが苦しい時期がありましたがその時バルサを救ったのはガビでした。シーズン終盤はヘトヘトでしたが(当然)、よく闘い抜いてくれたなと思います。危なっかしいところも含めて愛すべき選手です。

来季の課題としては、色んな意味で「落ち着き」を持ってプレーできるか。闘えるのは素晴らしいですが、不要なコンタクトが多いのもまた事実。ベタな言い方をすると、「ハートは熱く、頭は冷静に」プレーして欲しいところ。わざとぶつかろうとしてそこに立ってない?って思うこともあります笑

個人的にはマンチェスター・シティイルカイ・ギュンドアンがいいお手本になるんじゃないかなあって思ってます。来てくれませんかねえ。

 

A評価(80〜90点)

ジュール・クンデ

1年目の今季は本来のCBではなく、右SBが主戦場となりました。優勝決定後にSB嫌だ!CBが良い!とシャビに直談判したとの報道もありましたが、ピッチ上の動きを見ていると今季は自分を殺してチームのために尽くしてくれたなあと思います。

今季のバルセロナの失点の少なさは、前述したようにテア・シュテーゲンと2CBの充実ぶりもあるのですが、シンプルに右SBに純粋な守備能力の高いクンデを配置したのが大きな要因でしょう。クリステンセン、アラウホはそれぞれ離脱期間がありましたがクンデは年間通して働き続けました。貢献度は高いものがあります。

ただ、クンデのファンとしてはCBで躍動する彼の姿が見たいところです。来季はCBでの起用が増えるかと思いますが、「BACK」のユニットが解散するのもそれはそれで勿体ないのでどうしましょうかね。それこそ右SBに攻撃的な選手を置けば相対的な守備力はまあ低下するでしょうし。

 

セルヒオ・ブスケツ

気持ち的にはS評価にしたいところですが、ここはフェアに評価してAにしました。でも本当にSにしたい。

長く書くまでもないかなと思います。彼の偉大さは来季以降より実感するんでしょうね。批判も多かったですが、彼が中盤にいるという事実だけで安心感が違いました。

本当に感謝しかありません。ブスケツのデビューから退団までを見届けられたことは自慢です。

 

 

ペドリ

ピッチ内でのパフォーマンスだけ見れば、ぶっちぎりのS評価。ただ、マイナス査定になったのが離脱期間。勝負どころの2月~4月の不在がチームとしてはやはり痛かったなと。彼がいるのといないのとではチームのクオリティが大きく異なります。

ペドリ依存が浮き彫りに

なので来季の課題というかお願いとしてはシーズンを通して稼働してくれたらなあと。ファーストシーズンにクーマンに酷使されてからの、ユーロ→オリンピック→W杯の代表主要大会3連コンボで疲弊したのが主因だと思います。今オフは何もないので久々にゆっくりする夏にしてほしいです。とにかく休みましょう。

来季の展望として予想されるのが、「ブスケツの後釜いい選手が獲れなかった!アンカー頼むぜ!」という流れ。メッシが本当に復帰するのであれば2列目が埋まるので、じゃあペドリ、3列目でオーガナイズしてくれ!って。そこがベストじゃないにしても全然こなせそうではあります。「メッシにクリーンなボールを届けるのが僕の仕事だ」とか言いそうですし。フィジカル的には流石に劣りますが守備も上手いので。

ペドリアンカーという禁じ手
2列目で見たいけどね、あり得る。

 

フレンキー・デ・ヨング

昨年の夏は移籍寸前だった男が気が付ければ不可欠な存在としてシーズンを終えました。マンチェスター・ユナイテッドへの移籍は不可避に思えましたが、ゴネにゴネて残留を勝ち取りました。シーズン序盤はベンチに座る機会が多かったですが、不満を表に出さずチャンスを持った甲斐がありました。

note.com

詳しくはこのnoteにまとめましたが、シャビが4人のMFシステムを採用し始めてからフレンキーの立場は確固たるものになりました。これまでバルサにおいては色々なタスクを与えられて、フワフワした存在でしたが今季は「ブスケツ+1」の存在として得意の3列目左のポジションでバルサ加入以来過去最高の活躍だったかと思います。フィジカル的な強度も高い彼はシャビのサッカーにとって大きな存在です。

ただ、来季はブスケツがいないので、ちょっと仕組みを変える必要があるのかなと思います。フレンキーってソリスト的な性格が結構強くて、無秩序だと全部自分で解決しようとする傾向が見られます。今季はブスケツとそこを上手く分業できてたわけですが、来季は「フレンキー・デ・ヨング」のチーム感が強すぎると失敗するかなって予感もあります。

 

ラフィーニャ

加入初年度で公式戦10ゴール10アシストの好成績をマークし、ノルマクリア。ウスマン・デンベレが今季も元気に負傷離脱したこともあって最も計算できるアタッカーとしてチームに貢献をしました。

ラフィーニャは良くも悪くも真面目さが売り。ブラジル人選手のステレオタイプとは異なり、よく言えば勤勉であり、悪く言えば遊び心に欠ける部分があります。

特に非保持時の貢献度は高く、深い位置まで全力で戻って守備する姿はシャビからすると好ましいものでしょう。攻撃面で目立ったのは背後へのランニング。とりわけブスケツとのリンクが出来てからはきちんと数字が出せるようになった印象があります。

アタッカーとしての課題はオンザボールの局面でどこまでプレゼンスを発揮できるかという部分。元々ドリブラーというタイプではないと思いますが、あまりに力が入りすぎて鋭すぎるクロスや飛びすぎたミドルシュートを量産しました。ちょっとコウチーニョを思い出す場面も。

途中交代を命じられると毎回ブチギレてたようにあまりに全力すぎる感もあるので是非是非脱力を代表でネイマールから学んできてくれたら嬉しいなあと思います。ミドルシュートが少ないでお馴染みのバルサなので、来季はラフィーニャがバンバン決めてくれたら嬉しいですね。

22‐23 アタッカー及び2列目のシュートスタッツ(全公式戦)

 

ロベルト・レバンドフスキ

加入初年度でリーガ得点王を獲得。公式戦33ゴールは5大リーグ所属選手の中で、ハーランド、エンバペに続く3番目の数字です。結果だけ見ればS評価で間違いありませんが迷いに迷ってAにしました。限りなくSに近いAです。

今季の公式戦出場時間はフィールドプレーヤーの中で最多の3948分。34歳の選手が背負って良い負荷ではありません。今季はW杯もあって例年よりも厳しいシーズンでしたが、大きな離脱もなく走り抜けました。流石のタフネスです。身体に気を遣っているだけありますね。

結果という部分で見れば申し分はありませんでしたが、マイナスポイントとしてはビッグマッチでの活躍度合いとポストプレーの部分。CLの苦しいゲームで点を取ってほしいというのが本音ではありましたし、組み立ての部分で連携が合わないというところは散見されました。これは別にレバンドフスキだけの問題じゃないんですけどね。

まだまだこれだけ結果を残せる選手なので、獲得は大正解でしょう。来季は彼の負担を減らせるストライカーが来てくれると良いのですが!

22‐23シーズン5大リーグ所属選手
G+Aランキング

 


前編はここまで!長くなったので次に回します!次回は評価低めの選手になります!よろしくお願いします。

↓後編はこちらから!

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最後までお読みいただきありがとうございました。