こんにちは。代表ウィークで時間があるので、考察記事を書いていきます。
今回は現在のバルセロナの序列に関して。2月の末からバルサは6試合連続で3バックで戦っています。現在メンバーはほぼ固定されているものの、これ怪我人が戻ってきたらどうなるんだろう!という疑問はあります。
なので今回は3バックで今後も戦って行く場合の怪我人込みでの序列を考えていきたいなと思います。まああくまで僕の持論なので、そこはご了承頂いた上で記事を読んでいただければなと思います。それでは!
3-5-2か、3-4-2-1か
序列を考える前に考慮しなければならないのは基本フォーメーションです。セビージャとの2連戦、オサスナ戦は3-5-2のフォーメーションが初期配置でしたが、PSG戦以降の3試合では3-4-2-1が採用されました。
この布陣変更はセビージャとの2戦目で3CBの真ん中を務めているジェラール・ピケが負傷したことに原因がありました。続くオサスナ戦では、クレマン・ラングレがピケの代役を務めましたが、左利きということもあってあまり機能せず。
ということで大一番のPSG戦ではフレンキ―・デ・ヨングがピケのポジションに入りました。これがハマり、PSG戦を含む3試合でフレンキ―は最終ラインの王として君臨。ロナルド・アラウホが負傷から帰ってきてからも最終ラインの中央にはこのオランダ人が起用されました。
フレンキ―が中盤から最終ラインへポジションを移したことにより、中盤の数がそのまま1枚減る3-4-2-1に変更されたというのが2つ目のフォーメーションが出現した経緯となります。クーマンはフレンキー、ブスケツ、ペドリ以外の中盤の選手にはそれほど信を置いていないようなので、代わりの中盤を立てるのではなく、もう2人でやっちゃえ!って感じなわけです笑
中盤が薄くなってしまう分は、チームで最も守備で計算できるアタッカーであるアントワーヌ・グリーズマンが中盤を助ける役割を担うことでバランスを保つ設計になっています。
まあ何はともあれ、鍵を握っているのはやはりフレンキーで、彼が最終ラインに入るなら3-4-2-1、中盤に入るなら3-5-2という風に解釈していいでしょう。この前提を頭に置いておきながら実際の序列を考えていきましょう。
議論のいらない選手たち
とりあえず、まずは3-4-2-1であろうが3-5-2であろうが間違いなくスタメンに入ってくるであろう選手たちがこちら。
ペドリ
フレンキー・デ・ヨング
この6人がスタメンを飾ることに異議はほとんど出ないはず。最早1人1人触れるまでもありませんね笑
アルバはどちらのフォーメーションでも文句なしの左WBのファーストチョイス。ブスケツとペドリが中盤に入ることも確定的。メッシ、テアの2人に関しては最もアンタッチャブル。
フレンキーは先述したようにCBなのか中盤なのかは確定していませんが、どちらにしても先発メンバーに真っ先に書き込まれる選手です。
本来であれば、ジェラール・ピケもこのリストに載るべき存在ですが、前述のフレンキー問題と負傷明けのコンディションが不透明であるため、この「当確リスト」からは一旦外しておきました。
またウスマン・デンベレにはアンス・ファティ、セルジーニョ・デスト、オスカル・ミンゲサにはセルジ・ロベルトという現在負傷中のライバルがいるため、このリストから外しました。
グリーズマンは3トップなら不可欠ですが、2トップではスタメンで出れるかはかなり怪しいのでこの選手もリストには入れませんでした。
とりあえず上記のフレンキー以外の5人はもう確定したものとして、それ以外の選手たちの序列を考えていきましょうか。
最終ライン考察
リベロ(中央CB)
候補者:ピケ、フレンキー、アラウホ
このポジションが今後の考察を左右すると言っても過言ではありません。候補者はピケ、フレンキー、アラウホの3人。ここにラングレが割って入るとは思えないので、3人にしておきます。
まず3バックの中央として見劣りしてしまうのがアラウホ。
圧倒的なフィジカル能力(スピード、高さ、パワー)で相手FWを蹂躙する今のバルサで唯一無二の存在感を誇るアラウホですが、課題はやはりビルドアップ能力。4バックの中央ではブスケツのサポートを得て何とか誤魔化すことができていましたが、3バックの中央ではそうはいきません。
例えば、GKがエリア内でボールを持っていると想定して。
4バックであれば左右のCBは開いて角度を作り、パスコースを作るのが基本の動きです。型としては左右で決まっているのでやり易く、ビルドアップが苦手でもある程度誤魔化しは効きます。
しかし3バックであればどうでしょう。
上図のように3バックの中央の選手がそのままのポジションにある場合を考えてみましょう。
この瞬間、3CBのアラウホはテア、ミンゲサ、ラングレによって構成されるトライアングルの辺上にいます。勿論ケースバイケースですが、この場合これは明らかなパスコースのロスになります。
テアシュテーゲン目線から見ると、アラウホへのパスコースは角度が付いていません。また相手のCFのプレッシャーを受けやすい位置にアラウホは立ってしまっているため、ここにパスを出すのは難しい状況になります。
12月末にもバルサは3-4-2-1にチャレンジしましたが、失敗。上手くいかなかったのはやはりアラウホの中央起用が1つの要因だったと考えられます。特にエイバル戦ではアラウホとミンゲサのラインを狙われ、上手く前進することができず、勝ち点を落とす結果となりました。
ビルドアップ時に3バックの中央の選手に求められるのは、ポジショニングの微調整です。
例えば先ほどの局面で、上図のように中央のCB(アラウホ)が中盤の位置まで上がればどうなるでしょうか。このような立ち位置になると、テア、ミンゲサ、ラングレ、アラウホの4人で菱形を形成できることになります。
先程の三角形4人バージョンよりも相手はプレッシングの難易度が上がりますよね。2トップで3バックの3人を監視するのは難しくなります。2トップの裏側でボールを受けるのであればテアからアラウホへの縦パスもより効果的かつ現実味を帯びてきます。
これはあくまで一例で3バックの中央の選手は中盤に上がったり、サイドに開いたり、逆に動かずに相手のプレッシャーを引きつけたりと臨機応変な立ち位置、プレーの変化が求められます。
アラウホの問題はこのような微妙な立ち位置の修正力がないことや、中盤中央でターンするだけのスキルに欠けていることです。勿論単純なフィード能力も足りていませんね。4バックの中央はやれても3バックの中央が微妙なのはこういう事情があるわけです。
ということで、中央のCB候補はピケ、フレンキーの2人に絞られます。
まずは2人を比較してみましょう。
ピケの長所
・空中戦の圧倒的な強さ
・カバーリングの上手さ
・経験によるライン統率力
・フィード能力の高さ
ピケはCBとして上記の4つでフレンキーに優っていると僕は考えています。本職だから当たり前っちゃ当たり前の要素ではあるんですけどね笑
フレンキーの長所(CB)
・単騎で相手のプレッシングを剥がすことができる
・スピード・機動力
・展開次第で中盤に入ることができる
・後方からの飛び出し・持ち上がりで攻撃にアクセントをつけることができる
一方、フレンキーも負けてはいません。CBとしての総合力ではピケに劣りますが、ピケにはないスピードやドリブルで相手をかわす技術で彼とは違う形でチームに付加価値をもたらしています。彼のリベロ起用には夢が詰まってますね。
それぞれ得意としている分野が違うので、上手く使い分けるのが理想的ですね。この相手にはピケ、こっちはフレンキーっていう起用になるのが1番だと思います。
しかし、一応序列を考える企画なので、どちらかは選びましょう。迷いどころではありますが、僕はやはりピケをファーストチョイスにしたいです。
CBとしての総合力は別格ですし、バルサがチーム全体として課題としている空中戦の弱さを唯一補ってくれる選手であります。スピード不足はカバーリング能力とポジショニングで埋められることは彼のキャリアが証明してきました。
それに、ピケはこの真ん中のCB以外、使い道がないというチーム編成的な問題もあります。フレンキーは他のポジションでもやれそうですし、ピケを外すのは現時点で考えられないので、ピケが復帰してコンディションが万全なのであれば、彼がファーストチョイスでいいのだと思います。
では、フレンキーはどこに置くのがいい?というのは長くなったので次の記事にしますね。最近1記事で収まらなくなってきました笑
最後までお読みいただきありがとうございました。