こんにちは!お待たせしました、ローンバック後編です。前編では、トディボ、ワゲ、ミランダ、オリオルについて書きました。まだの方は是非!
後編では残りのアレニャ、ラフィーニャ、コウチーニョについてがっつり書いていきたいと思います。特にこの3選手はかなり気になっている方も多いのではないでしょうか。
前編でも書きましたが、このブログは情報を伝える類のものではありません。現実味や実際の交渉などは全く加味せず、戦力的にローンで帰ってくる選手がトップチームに必要なのかを書いていくだけです。なので100%個人の見解です。そこはご了承いただいた上で、記事を読んで頂けたらと思います。
■カルレス・アレニャ(←ベティス)
リーガ・エスパニョーラ 17試合(731分)出場 1ゴール(ベティスのみの成績)
2018-2019シーズンの途中に念願のトップチーム昇格を果たしたアレニャ。昨シーズンは出場機会自体は多くなかったものの、貴重なジョーカーとしてバルベルデに重宝されていました。主に同点、ビハインド時に投入され、アクセントをつける役割を担っていたのです。
飛躍を期す2年目は開幕スタメンで始まりました。このまま一気に定位置確保もあるのかもしれない。と期待を抱くファンもいたのではないでしょうか。僕もシーズン前に注目選手として名前を挙げていました。しかし、開幕戦のハーフタイムで途中交代すると、次に出場機会を得たのは15節のマジョルカ戦。開幕スタメンを飾った選手が負傷が理由ではなく、ここまで出場機会を得られないのは異例でしょうね。
理由としてはフレンキ―・デ・ヨングの加入により、かなり中盤の層が厚かったことは挙げられますね。また開幕戦のパフォーマンスにバルベルデが満足しなかったという側面もあるのでしょう。しかし、それにしたって出場機会があまりに少なかったので、もしかしてあの背番号事件が関係していたり?なんーて陰謀論を唱えたくもなります。
ともかく半シーズンでリーグ戦2試合しか先発の機会がなかったアレニャは、流石にローン移籍を選択します。ベティスへの移籍はアレニャにとっていい選択だと思いました。アレニャはベティスで7試合に先発出場、10試合に途中出場。定期的に試合には出場できたものの、昨季はほぼ半シーズンで6試合先発、11試合途中出場だったのでそれほど出場機会は変わってないというのは切ないですね。
アレニャの技術は素晴らしく、バルサのカンテラーノの選手らしい中盤の選手です。しかし、左利きであるが故の壁にぶつかっているような印象を受けます。左利きの選手は左足一本でプレーする選手が多いのです。360度からプレッシャーを受ける中盤の選手は両足を自在に使えるに越したことはありません。無理やり左足を使うことでプレーの幅が狭まってしまうのは少し勿体ないですね。
セティエンはアレニャをチームに戻すつもりという報道もありますが、居場所はあるでしょうか。現状インテリオールにはフレンキ―、ビダル、ラキティッチ、リキ。さらにここに新加入のピャニッチも入ってくるやもしれません。しかもこれは何度も言及している様に、バルサのインテリオール、特に右のインテリオールにはフィジカル的な強度が求められます。
リキが本格的に定位置確保に動きだした今、今季の冬よりもアレニャの立場は苦しくなっていると思います。 右インテリアレニャ、左インテリリキは多くのクレにとって夢ですが、現状は夢で終わってしまいそうな雰囲気があります。メッシ右ウイングをやめればあるいは可能性がありますが、流石にスアレスを外すことはないでしょうね。
一応、ラキティッチに(例年通り)放出の噂は出ているそうなので、人数的には残留の運びになるかもしれません。個人的には18-19シーズンの後半戦のように途中出場から存在感を示すところからもう1度トライして欲しいなと思っています。アレニャは来季23歳を迎えます。チャンスがあるとすれば来季がラストになるでしょう。
■ラフィーニャ(←セルタ)
リーガ・エスパニョーラ 29試合(2121分)出場 4ゴール 1アシスト(セルタのみ)
18-19シーズンの長期離脱から復活した今季。放出話が進む中でメッシが負傷で欠場した8月の3試合は全て左ウイングで出場。そのパフォーマンスも上々で、ラフィーニャ大好き人間の僕は密かに残留を祈っていましたが、流石に怪我人が戻ってきたら層の厚いウイングとインテリオールに居場所はなく、2度目のセルタへのレンタル移籍を選択します。
セルタでは1シーズン主力として活躍。ラフィーニャの負傷続きのキャリアを思うと、この事実だけで胸が一杯ですね。セルタは最終節まで残留争いをしていたので、最終的に残留を果たすことができて本当に安心しました。
自分の気持ちに正直になれば、今回取り上げた7人の中で断トツでバルサに戻ってきたい選手はこのラフィーニャなのですが、まあ現実を考えればチームに残るのは難しいのでしょう。年齢的にも今年27歳。バルサの控え選手でいるよりは、他クラブで躍動しているラフィーニャをこっそり見たい気持ちの方が強かったりはします。
先述した通り、大きな怪我の多かったラフィーニャにとって何より大切なのは試合に出場し続けることなのでしょう。セルタが買い取るのか、それとも他のチームが獲得に動くのかは分かりませんが、できればまだリーガで見たい選手ではあります。
ちなみに今季後半戦のセルタ戦では途中出場のラフィーニャにバルサはボコボコにされ、勝ち点を落としてしまいました。結局はこの試合の引き分けが優勝争いを決定的なものにしたと思います。読者の皆様、この時思わず「ラフィーニャに刺されるなら本望」と一瞬でも思ってしまった僕をお許しください。笑
■フィリペ・コウチーニョ(←バイエルン)
ラストはコウチーニョ。最早説明は不要ですね。バルサ歴史上最高の移籍金で加入したものの、僅か1年半でレンタルをせざるを得なかったこの選手の扱いはこの夏最大のテーマの1つでしょう。
そもそも何でコウチーニョはバルサで上手くいかなかったの?というのは1年前に記事を書いているので、こちらを是非。
これは当然バルベルデ時代のお話ではあるので、監督が代わった今では状況は変わっているわけです。ただ、そもそもコウチーニョが主戦場とするインテリオールや左ウイングは現状最も層の厚いポジションと言えます。彼が最も得意とするトップ下のポジションをメッシのいるバルサで用意するのは難しいですし。
バルベルデ時代で使われていた左ウイングではなく、中盤なら活路があるのでは?という意見もあるようですが、そもそも僕は彼はバルサの中盤としては難しいんじゃないかなと思っています。これも記事を書いているので是非。
左ウイングとしては、まあ期待されたパフォーマンスではなかったものの、昨季ジョルディ・アルバとメッシの連携があれだけ上手くいったのはコウチーニョのスペースメーク能力によるところも大きかったと思います。ただ、ジョルディ・アルバの引き立て役として1億2000万€を払ったのだとしたら、それは流石に・・って感じですね。メッシがいるうちはなかなか難しいです。
ということで放出がベターだとは思いますが、買い手は付くんですかね。バイエルンは既に買い取りをしない旨を発表していますし。あれだけの移籍金で買った選手ですからクラブとしては少しでも高値で売りたいところでしょうけど、このコロナ不況の中でコウチーニョに惜しみなく移籍金を払ってくれるクラブはあるのでしょうか。
正直スカッド的にコウチーニョを抱える余裕はないような気はするので、再レンタルの可能性もあるでしょうか。
■まとめ
はい、ということ以上7選手の個人的評価でした。結構辛口になってしまいましたが、いかがだったでしょうか。この7人の中でチームに残る可能性が1番高いのはやはりアレニャでしょうか。次いでトディボ、ミランダ。基本的には現有戦力を誰か放出しないとレンタル組の残留はあり得ません。そこはジュニオル、ウムティティ、ラキティッチあたりの去就と、補強にもよりますね。
ただ、前編でも述べた通り、トディボを左CBのバックアッパーとして計算するのは少々難しいように思われますし、ジュニオルはまだ加入して1年なので放出のプライオリティは低いような気はします。やはりラキティッチ→アレニャの交代が最も現実的なプランであると思います。昨夏からあれだけ退団を拒んだラキティッチが移籍を受け入れるのかは定かではありませんが。
ただ、7人全員が放出、または再レンタルの憂き目にあう可能性もあるでしょう。前編の繰り返しになりますが、今夏はまず人員整理ありきです。スカッドを軽くしない限り、補強するのは難しいでしょう。既にトリンコン、ピャニッチの獲得が決まっていますし、放出が進まなければこれ以上の補強はないかもしれませんね。
ひとまずCLと同時進行で移籍市場の動向も注視していきたいところですね。
最後までお読みいただきありがとうございます。