Hikotaのバルサ考察ブログ(仮)

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【考察】カンテラの至宝 リキ・プッチがトップに昇格できない理由

はい、どうも。Hikotaです!早いものでリーガエスパニョーラの開幕まであと2週間を切りました。あのリバプール戦から早3か月経ったとは思えません苦笑。色々とバルサは諸問題を抱えており、不安は拭えないところです。しかし、やはりシーズンの始まりはワクワクしてしまいますよね。

特に楽しみなのが新戦力の4人。彼らがどのような変化をチームにもたらしてくれるのか期待は高まるばかりです。中でもプレシーズンで流石の存在感を見せたフレンキー・デ・ヨンググリーズマンは今シーズンの鍵を握る存在になるのではないでしょうか。序盤戦は彼らのプレーに大いに注目していきたいところですね。

そして、新戦力とともに我々バルサファンのこの時期の関心事項はカンテラーノの昇格です。既にバルセロナBからセネガル代表のサイドバックのワゲが昇格を決めています(彼はカンテラーノではありませんが)が、バルセロニスタが昇格を待ちわびているのは間違いなくリキ・プッチでしょう。

イニエスタの再来」という触れ込みからも分かるように中盤で眩いばかりの輝きを放つ彼のトップチーム昇格を願うファンは決して少なくはありません。事実、プレシーズンマッチでもトップチームのメンバーと共にプレーして大きなフレアを放ちました。僕も彼には大きな期待を寄せています。

しかし、今シーズンの昇格は残念ながら見送られそうです。昨シーズンのアレニャのようにシーズン中の昇格の可能性は勿論ありますが、少なくともバルベルデは今夏の昇格を見送るとのことです。なぜリキの昇格は実現しなかったのでしょうか。前置きが長くなってしまいましたが、今回はその理由について考えていきたいと思います。

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■分厚過ぎる中盤の選手層

まずは間違いなくこれは昇格が見送られた大きな理由ではないでしょうか。現在のバルサのトップチームの中盤登録の選手はなんと8人。これに中盤再転向のセルジ・ロベルトを含めると9人。トップチームの中盤レギュラーの枠は基本的には3枚ですから、その枠を9人で争うというアンバランスな編成になっています。

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まあ現実的にはラフィーニャコウチーニョはウイングとして計算されていると思いますし(そもそも去就が不透明)、蓋を開けてみたらセルジ・ロベルトがSBに戻っている可能性もあるので、さすがに9人が争うという構図にはなりませんが、元々バルベルデはメンバーを固定して戦うのを好む監督なので、スカッドとしてはかなり重いと言わざるを得ません。

クラブとしてはビダルラキティッチの両ベテランを売却する計画だったのだと思いますが、交渉はあまり上手く進んでないようです。そもそも両者ともにバルサ退団を望んでいない様子なので実際彼らが退団する可能性は現時点では高くないと個人的には考えています。

となるとブスケツラキティッチ、フレンキ―、セルジ、アルトゥール、ビダル、アレニャが争う中盤スカッドにこれ以上人を増やすのは明らかに得策ではありません。仮に思惑通りにラキティッチビダルを放出できたとしても6人ですからリキに継続的な出場機会を与えるのは難しいのではないでしょうか。

 

■複雑すぎるインテリオールの守備タスク

個人的にはこちらの理由が大きいのではないかと考えています。基本的にリキのポジションは4-1-2-3の2の部分。所謂インテリオールやインサイドハーフと呼ばれるポジションです。実はこのポジション、今のバルサのトップチームにおいて非常に複雑なタスクと制約が課されているのです。

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こちらが昨シーズンのバルサの基本布陣です。中盤逆三角形のバルサの伝統的な布陣です。しかし、厳密に言うと攻撃時はサイドバックが高い位置を取る3-4-2-1(2-5-2-1)、守備時には4-4-2になる可変システムを採用しているというのは当ブログで再三お伝えしている通りです。

バルサのインテリオールの負荷を非常に重いものにしているのはこの可変システム、特に守備時の4-4-2への可変です。右サイドに稀代の名手、リオネル・メッシを配置していることで中盤は負担のかかる可変をすることを強いられています。

基本的に守備を免除されているメッシ、さらにはスアレスを前線に残すとなると、残る選択肢は4-4のブロックを敷いて後方に下がることです。この際、インテリオール2枚は大きなポジション変更を要求されます。具体的に言うと右インテリオールは右サイドハーフ、左インテリオールはダブルボランチの一角を占めています。

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このポジション変更によりインテリオールの2枚には機動力と守備範囲の広さ、カバーリング能力が求められます。左インテリオールは中盤センターに入るので空中戦、対人戦両面での強さが必要とされ、右インテリオールは中央のスペースを埋めながら右サイドの守備も担当するという極めて難しいタスクを負っています。

特に右インテリオールの難易度は非常に高いものがあり、ラキティッチパウリーニョビダルといったおおよそ「バルサっぽくない」選手たちがこのポジションで持ち味を発揮してきました。右サイドバックは守備能力があまり高いとは言えないセルジ・ロベルトが務めることが多いので、負担は大きいポジションですね。ちなみにバルベルデが右インテリオールのほうが合っていそうなアレニャを左で使うのはこのような背景がありそうです。

そして、現状これらのタスクをリキに負わせるのは難しいと言わざるを得ません。「いやいや、でもリキは守備のセンスもあるし、実際プレシーズンでは難なくフィットしていたじゃないか」というご意見を頂きそうですが、残念ながらそういう問題ではないのです。

プレシーズンのバルサと普段のバルサ(メッシ入り)はアプローチが大きく異なります。プレシーズンではリキは以下のようなフォーメーションの左インテリオールに入っていました(DFラインは適当です笑)

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メッシという明確に守備をしない選手がいないことで同じ4-4-2への可変でもメカニズムが大きく異なります。各選手はボール非保持時、矢印のように動きます。こちらの方が1人1人の動きの量が減って効率良く4-4-2のブロックを完成させることができます。

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こちらがメッシ抜きバルサの4-4-2完成版です。ここでリキの位置に注目です。リキはスアレスの真横に位置しています。つまりこの4-4-2においてリキは2トップの一角としてプレスをかけることができます。リキの守備力の高さというのはボールを奪う力の高さです。この位置に入れば、そのサッカーインテリジェンスは発揮されるでしょう。

しかし、メッシが右ウイングに配置され続ける限り、中盤の選手はこのようにプレスをかけることではなく、背後のスペースを埋める守備力を求められます。このような事情によりバルベルデがリキの昇格を躊躇っているという可能性は大いにありそうです。

 

◼️Bで試合に出つつ…

ということでリキの今後として、無理やりトップチームにあげて全く試合に出られないという状況は避けたいところです。そのような判断が働いてリキの昇格は見送られたのだと思います。個人的にはこの決断は支持したいところです。Bで継続的に試合に出つつ、トップチームに怪我人が続出した時や、重要度の低い試合に昨シーズンよりも高い頻度で出していくのが今シーズンの方針でしょうか。

そして来夏の移籍市場で中盤、前線の人員整理を敢行し、晴れてトップチーム昇格というのが理想的なシナリオですかね。リキも先日20歳になったのであまり時間はありません。彼のクオリティを考慮すれば、オファーは殺到しているはずです。

バルサとしては規定の試合数に出場させずバイエルンに引き抜かれていったチアゴ・アルカンタラの二の舞は避けたいところです。リキにはそのような契約はないと思いますが、本人のモチベーションのためにも定期的にトップチームの試合に出すことは重要です。

若きの日のイニエスタのようにフィジカル的に安定するまでは左ウイングでの起用を考えても面白いかもしれません。最も、左ウイングのポジションはグリーズマンデンベレコウチーニョ(去就不透明ですが)がしのぎを削っており、あの男の帰還の可能性が高まっている現状ではそちらも厳しいかもしれませんね。

とにかく新シーズン、リキに多くの出場機会が与えられることを祈りましょう。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。