Hikotaのバルサ考察ブログ(仮)

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【マッチレビュー】19-20 ラ・リーガ第30節 セビージャ対バルセロナ

こんにちは。はい、ということで大一番第30節セビージャ戦のレビュー行ってみましょう。セビージャはCL出場権獲得に向けて、バルサはリーガ制覇に向けて共に負けられない一戦です。セビージャは再開後は1勝1分とまずまずの滑り出しを見せています。前半戦は4-0で大勝を収めたバルサですが、スコアほど簡単に勝ったわけではありませんでした。

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バルサは前節、前半はレガネスの堅守に手を焼いたものの、アンス・ファティとメッシのゴールでしっかりと勝ち切ることができました。このまま勢いに乗ってセビージャも倒したいところですね。

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■スタメン

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ホームのセビージャは再開初戦のベティスとのダービーと全く同じスタメンで来ました。恐らくこの11人がロペテギ監督の中で今のベストメンバーなのでしょう。今季11得点を挙げる右サイドのオカンポスには要注意です。ちなみに僕のセビージャの中での推しは元バルサのムニルです。

バルサは負傷により、セルジ・ロベルトとフレンキ―が招集外。右SBにはセメドが入り、インテリオールにはビダルラキティッチがチョイスされました。コンディションに不安のあるスアレスですが、この大一番で先発。左サイドにはブライスワイトが起用され、グリーズマンはベンチスタートとなりました。

 

■前半 

セビージャの狙い

どちらもボール保持を志向するチームだけにまず注目が集まったのは、セビージャがどこまでバルサのポゼッションを制限してくるか。期待通り、セビージャは前からプレッシャーをかけてきました。

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セビージャのプレッシャー陣形

上図のような陣形になっていることが多かったですね。CBにはルーク・デ・ヨングがプレッシャーをかけ、ブスケツ番は左インテリオールのオリベルが1枚上がって対応していました。ムニル、オカンポスの両WGはSBの監視兼中央のパスコースを限定。フェルナンドとジョルダンは横並びでバルサのインテリオールをマークします。

状況によっては、オリベルがCBやGKまでプレッシャーに行くこともあり、中断後にしてはかなり積極的な印象を受けました。 プレスが剥がされれば、4-4-2または4-1-4-1での守備へ移行。セビージャの両翼はかなり献身的に自陣に戻ってきますね。

奪ってからは、状況がよければオカンポスの推進力とルーク・デ・ヨングの高さを活かしたカウンターを狙いますが、奪う位置が低ければ、ポゼッションで陣形を整えて前進します。アンカーのフェルナンドがCB間に落ちて3バックを形成してボール保持するシーンが殆どでした。

セビージャのボール保持時の肝は「密集とサイドチェンジ」です。特に多い形として目立ったのが、左のハーフスペースにオリベルが落ち、そこから右大外へのサイドチェンジでオカンポス、ナバスがオープンスペースで勝負する形。これがセビージャの必殺のパターンです。右からのクロスにはルーク・デ・ヨング、ムニル、インテリオールのどちらか1枚が飛び込んできます。

これは前回対戦の時も結構多く見られたパターンですね。別にバルサ対策でやっているわけではありませんが、ボール非保持時4-4-2で守るバルサにとっては、大外へのサイドチェンジに対してスライドが間に合わず、枚数が足りなくなってしまうケースが散見されます。

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参考:第8節セビージャ戦
ズレを引き起こすメッシと積極的なネガティブ・トランジション 

さて、それに対するバルサバルサはセビージャの守備に対してどのような対策を打ったのでしょうか。

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メッシ中盤化

中盤の局面は3対3の数的同数がデフォルトでしたが、ここにメッシ(もしくはスアレス)が落ちることで数的同数を作って前進する意図は前半の早い段階から感じることが出来ました。CBのどちらか1枚がメッシの対処に向かえば、スアレスと内に絞ったブライスワイトにギャップを突かれてしまいます。

CBが出てこなければ4対3のまま中盤を制圧することができます。マドリ―なんかは後方の数的優位を捨ててここは潰してきたりしますが、どのチームもそれができるわけではありません。セビージャの守備陣の能力であれば、不可能ではないと思いますが、監督としてそこまでのリスクはなかなか負えるものではありません。

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マドリ―はこういうリスクを負うけれど

ということでボール保持の主導権はバルサ。しかし、このような配置になることでチームの攻め筋中央へ偏ることとなります。メッシトップ下のスアレスブライスワイトの2トップのような形になることが多かったです。これはやはりメッシがスアレスと近い距離で絡みたいっていうのは大きいのでしょうが。そうなるとやはりセルジ・ロベルトの不在は痛いような気もします。どうしてもこの配置だと距離感が遠くなってしまうので。

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そして特筆すべきはバルサの守備。この試合の前半はメッシもスアレスも(普段よりは)頑張って走っていました!笑 これはセビージャにボール保持をさせたくないというセティエンの意思を感じました。中央密集の配置になっている分、ネガティブ・トランジションをハマりやすく、しばらくはセビージャにまともに前進させない時間帯を作りました。

セビージャは押し込まれ、ボールを奪ってもすぐ奪い返されることで、キーの1つであるSBの効果的な攻め上がりも少ない状況でした。前半はバルサペースだったと言って差し支えないと思います。

ただ、セビージャは毎試合前後半30分を目途に挟まれるクーリング・ブレイクでちょっと持ち直してきました。流石にこの時間帯はメッシもスアレスも頑張れませんでした笑。落ち着いてオリベルがボールに絡むようになり、そこからの展開が目立ったように思われます。このクーリング・ブレイクで流れが変わることは、今後結構ありそうな予感はしてます。

 

■後半

セビージャの修正

後半に入り、ロペテギ監督が動きます。途中からボールに良く絡みだしたオリベルを下げ、ベテランのバネガを投入。この交代に伴い、セビージャは配置を変化させます。

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セビージャの変更

前半ボール保持時に最終ラインに下がっていたフェルナンドを、ボール非保持時も3バックの中央に置く5-4-1のような布陣に変更となります。これは前節レバンテ戦でも見られた形です。この変更の意図として考えられるのは以下の要素。

・後ろ3枚にしてメッシ+2トップの形に対応

・両WBの積極的な攻撃参加を促す

一見すると中盤で数的不利に陥っていたのに、中盤の枚数を削って最終ラインの枚数を増やすのは盤上ではナンセンスに思われますが、恐らくロペテギの狙いはメッシトップ下に無力化。メッシ本人をケアするのではなく、メッシから繰り出されるパスの目的地を潰してしまおうという魂胆ではないでしょうか。

ブライスワイトとスアレスに対して、3CBであれば1枚余って対応できますからね。メッシの中盤化を止めるのではなく、敢えて後ろを分厚くすることでメッシ中盤化のメリットをバルサから取り上げる目的だったのではないかと僕は考察しています。まああくまで僕の仮説ですが笑。ただ、現象としてメッシはぜんはんほど脅威ではなくなりました。

そしてメリットのもう1つの側面として、ナバスとレギロンが後方に気を遣うことなく、攻めあがれるようになったことが挙げられます。彼らが高い位置を取り両WGと絡んだ方がセビージャの得意なサイド攻撃は怖さを増しますからね。

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前節の画像だけどこういう局面が増えてくる

サイドバックが高い位置を取れるようになればオカンポスとムニルはよりゴールに近い位置でプレーできるようになります。彼らは後半1本ずつテア・シュテーゲンを脅かす強烈なシュートを放っています。特にオカンポスのシュートは、何気なくテア・シュテーゲンが止めてましたけど、入ってもおかしくない代物でした。流石テア。

1人減った分、中盤の構成力はどうしても落ちてしまいますが、そこはキープ力に優れ、独力で盤面をひっくり返せるバネガの存在は大きかったですね。

セティエンの摩訶不思議な采配

さて、劣勢になったセティエン監督はどう動いたのでしょうか。63分、精彩を欠いたブライスワイトに代えてアルトゥールを投入します。これに伴いメッシとスアレスを前線に並べ、ビダルはトップ下兼左サイドハーフのような役割へ。

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アルトゥール投入後

こんなイメージですかね。とりあえず劣勢だから中盤の構成力強めて対抗しよう!という考えですかね。でも個人的には中盤で負けているとは思わなかったですし、中央重視の配置は3CBのセビージャにとっては思うつぼなのでは?と思ったり。

個人的には大外にアンスなどのウイングを配置し、大外を切り崩していくのかと思っていたのでちょっとこの交代策は拍子抜けでした。疲弊しているであろう、両WB相手に仕掛け、CBを釣りだせるような選手が欲しいような気はしました。セルジ・ロベルトの負傷はやっぱり痛い(2回目)。

77分にはビダルに代えてグリーズマンを投入。グリーズマンは左がベースで中央に入っていくブライスワイトと同じような役割を担います。が、どちらの交代策も実らず。最終的には今日良いパフォーマンスを見せたラキティッチを下げ、リキ・プッチのファンタジーに賭ける選択をします。その結果、最終的にはアルトゥールが大外のレーンからクロスを上げ続けるというヘンテコな状況に。

むしろレギロンに決定機を与えてしまうなど失点してもおかしくない状況でした。「まだ90分使えない!」とセティエンが明言していたお疲れスアレスはいつの間にかフル出場を果たします。交代枠を5枚使ってチームにエネルギーを注入したロペテギに対して、セティエンは3枚のみ。その3枚も有効だったとは言えません。

最後の局面でエネルギーを出し切れないバルサ。ピケ決死のパワープレーも実らず、結局無得点で終戦バルサは敵地サンチェス・ピスファンで勝ち点1を辛くももぎ取りました。テア・シュテーゲン様、本当にありがとうございました。

 

■まとめ

いやー苦しい試合でした。前半飛ばしたこともあってか、後半はセビージャの修正とは別に身体が少し重いような印象は受けましたね。メッシ・スアレスも前半はそこそこ頑張ってましたが、後半はわりと沈黙してましたね。

セティエンの采配には色々思うところもあり。勿論結果論ではあるものの、1点が欲しい状況でスアレスをベンチに引っ込める勇気はなかったようです。まあそれは理解できなくはありませんが、せっかく5枚ある交代枠を3枚しか使わなかったのはちょっと引っかかりますね。試合中もセティエンはベンチに座って戦況を眺め、指示はアシスタントのサラビアが出していることが多いですし、今後厳しい目線で見られるかもしれません。

セビージャは見事に戦況をひっくり返しましたね。修正はお見事でした。内容的には勝ち切りたかったかもしれませんが、やはり今季のセビージャは守備が堅い。特にジエゴ・カルロス、クンデの両CBのパフォーマンスは見事でした。CL出場権獲得に向けてポジティブな一戦になりましたかね?

さて、バルサの方は今回勝ち点2を落とす結果になってしまったことで、今節マドリ―がソシエダに勝利すれば勝ち点で並ばれることになります。マドリ―は前節バレンシアを3-0で一蹴してますし、アセンシオの復帰という超ポジティブ要素もあります。やはりリーガは一筋縄ではいきませんね。

バルサは次節ビルバオと対戦。今季2敗を喫している相手だけにここも厳しい戦いになることは間違いありません。今、バルサにできることはできるだけ多くの勝ち点を積み上げることだけです。今日出た課題を修正し、前向きに戦って欲しいなと思います。優勝したいです。応援しましょう!

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます。