Hikotaのバルサ考察ブログ

主にFCバルセロナが好きです。他サポの方大歓迎です

【マッチレビュー】リーガ第23節 アトレティコマドリード対レアルマドリード

 今回は、初のバルサ以外のリーガの試合のマッチレビューです。

f:id:hikotafootball:20190210004852p:plain

スタメンです。ホームのアトレティコジエゴコスタ、コケ、サビッチの主力3人が故障離脱中。中盤センターはロドリではなくトーマスを起用。サイドにはアタッカータイプのコレアとレマルが入り、古巣対戦となるモラタがグリーズマンと2トップを形成します。一方ミッドウィークにコパを戦ったマドリ―は、クルトワ、レギロンがスタメンに入り、コパクラシコから2名の変更になりました。大砲ベイルはベンチスタート。渦中のイスコはベンチ外となります。

【前半】

 序盤はアトレティコ優勢に運ぶかと思われましたが、マドリ―がセットプレーで先手を取ります。右からのCKにセルヒオラモスがジャンプ。これにアトレティコの選手4人が引き付けられると、ファーサイドのカゼミーロがフリーになり、オーバーヘッド気味のスーパーゴール!カゼミーロのセンスが光りました。アトレティコとしては手痛い失点になりました。しかし25分、アトレティコも反撃をします。ヴィニシウスから自陣でコレアがボールを奪うとすぐさま前線にスルーパス。これにグリーズマンが走りこむとGKクルトワの股下を抜く完璧なフィニッシュ。エースの決定力で試合を振り出しに戻します。これで試合が落ち着くかと思われましたが、マドリ―の18歳が魅せます。スピードを駆使して左サイドから切れ込むと、エリア内でヒメネスに倒され、PK獲得。これをキャプテンのラモスがきっちり決め切り、マドリ―が勝ち越して前半を終えます。

【後半】

 リードしているマドリ―は上手くゲームをコントロールし始めます。アトレティコはビトロやロドリを投入するものの、なかなかチャンスを作れません。モラタがロングボールに抜け出して華麗なループでネットを揺らすもこれはVARの結果、オフサイド。すると後半29分、守備を綺麗に剥がすとモドリッチのラストパスを受けたベイルがフィニッシュ。ベイルの一振りで突き放します。試合は1-3で終了。アウェイのマドリ―が大きな勝ち点3を手にしました。

◎チーム一丸のマドリ―、スター不在で手に入れた組織力

 レアル・マドリードと言えば、銀河系軍団に代表されるようにスターの活躍をイメージされる方が多いのではないでしょうか。しかし、クラブ史上最高のストライカーであったクリスティアーノ・ロナウドの退団、さらにガレス・ベイルの度重なる負傷によりクラブの顔と言うべきアイコンを失ったマドリ―。その影響を受けまくって前半戦は非常に苦戦しましたね。今までロナウドありきだったチームが突然エースを失ったわけですから、チームが混乱するのも無理はありません。これはメッシを失ったバルセロナにも十分に起こり得る問題なので、バルサファンの僕にとっても他人事ではありません。しかし後半戦に入って、マドリ―は復調傾向にあります。この要因は間違いなくチームとしての組織力の向上です。昨シーズンまでのエース、ロナウドは得点という圧倒的メリットを有していた一方、チームにとってのデメリットもまた多くありました。特に守備貢献がほぼゼロだったため、チームはバランスを整える必要がありました。ロナウドの退団、そしてベイルの離脱により劇的にチームバランスは是正されます。最早マドリ―は1人の選手の得点力に頼りきりのチームではなく、11人全員が攻守に関わる非常にソリッドで運動量豊富な集団に生まれ変わりました。象徴的なのはバスケスとヴィニシウスの両ウイング。彼ら二人の運動量は非常に多く、そのスピードで攻守に非常に大きく貢献しています。モドリッチ、クロースはどん底だった前半戦から立ち直り、存在感を増しており、レギロンやセバージョス、ジョレンテといった若手がチームに新しい風をもたらしています。さらにベンゼマにもゴールが生まれ始め、チームは好転し始めています。しかし、チームとしての組織力が上がったからといって勝てるかどうかはまた別の話。ここがサッカーの難しいところですね。現状ヴィニシウスとバスケスの最後の部分における精度はあまり高くありません。運動量が多い分仕方のないことなのですが。という意味ではベンゼマのストライカーとしての貢献度が今後の鍵になってくるのではないでしょうか。試合の後半にはベイルのゴールが生まれました。稼働率が極端に低い彼ですが、ここ一番の勝負強さはやはり特筆すべきものがあります。彼の活用法も今後ソラーリに出される課題かと思います。

◎意外だったコレア、レマルの同時起用。シメオネの意図はどこに?

 アトレティコと言えば堅守が売りのチームです。どのようなチームが相手でもまず守備でリズムを作るのがシメオネ流です。しかし、今日の試合ではアタッカー二人をサイドハーフで起用するなど攻撃的な布陣を敷いてきました。個人的にはロドリとトーマスでボランチを組み、サウールをサイドで使ってくるかと思っていたので、シメオネのチョイスはちょっとしたサプライズでした。シメオネとすればホームということもあり積極的に行きたかったのかもしれませんが、案の定守備は不安定になります。さらに右SBのアリアスも高い位置を取っていたため、スピードのあるヴィニシウスに何度となく広大なスペースを与えてしまいます。もしかするとシメオネはマドリ―を押し込んでショートカウンターを防ぎたかったのかもしれません。ドリブラー二人の存在もあまりプラスには働きませんでした。中盤の選手がいつもより少ない分、リスクマネジメントという点でも不十分でしたね。モドリッチベンゼマがサイドに流れたときに簡単に組織が崩れてしまうのもアトレティコらしくありませんでした。グリーズマンのフィニッシュは見事でしたが、アトレティコからするとポジティブな面がなかなか見つかりにくい試合だったのではないでしょうか。モラタももう少しうまく活用したかったところですね。来週からCLが再開します。アトレティコユベントスと激突しますね。厳しいゲームになることが予想されますので切り替えて万全のコンディションで臨んでほしいところです。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます。