はい、こんにちは。1stレグで0-2の完敗を喫したバルセロナですが、2ndレグではどのような反撃が見られるでしょうか。
バルセロナはいつも通りの4-3-3.右SBにはセメドではなくセルジ・ロベルトが入り、中盤はブスケツ、ラキティッチ、アルトゥールで構成されます。
セビージャのほうはナバス、エスクデロが欠場。代わりに前節レバンテ戦で大活躍を見せたプロメスとアラーナが両翼を務め、2トップにはアンドレ・シルバとサラビアが起用されます。
◎コウチーニョ復活か?
前半です。勝ち抜けに3点が必要なバルセロナは積極的に攻め込みます。前半のポイントとしてはコウチーニョの躍動が挙げられます。今までの試合とは打って変わって積極的に裏を狙おうとする姿勢が見受けられました。コウチーニョの魅力の一つとしてオフ・ザ・ボールの動きの上手さが挙げられます。ハーフスペースに落ちる→DFがついていく→素早い反転で裏を取るの手順が十八番です。ここ数試合のコウチーニョはボールを足元で受けたい気持ちが強すぎてあまり動きがありませんでした。しかし今日は吹っ切れたように裏へ走ります。この動きはラングレのロングフィードと相性が良く、度々抜け出しかけるシーンが見られました。また、この動きにより否応なしにセビージャのDFラインは下がります。DFラインが下がることで中盤の脇のスペースが必ず空いてきます。このスペースをメッシが享受することでバルサはセビージャを押し込むことができました。
前半10分、コウチーニョとの連携からメッシがエリア内に侵入するとシュートモーションに入ります。これがプロメスのファウルを誘い、バルサがPKを獲得します。バルサのファーストキッカーであるメッシは自分で取ったPKにも関わらず、苦境のコウチーニョにこれを譲ります。なんというキャプテンシーでしょう。こういったところもチームから信頼される所以ですね。コウチーニョが左隅に決めて信頼に応えます。バルサが1点を返します。
前半25分、試合の行方を左右するビッグプレーが生まれます。右サイドでプロメスが対面のアルバをスピードでぶっちぎると中にクロスを送ります。これをアンドレ・シルバがヒールでシュート。入ったかに思われましたがシレッセンがスーパーセーブ!しかし直後のスローインからロケ・メサに裏を取られるとピケがエリア内でファウルを犯し今度はセビージャにPKが与えられます。しかしバネガが放ったシュートをシレッセンが再びセーブ!素晴らしいセーブです。
前半31分、中央左よりの位置でアルトゥールがボールを受けると斜め前方にスルーパス。ここに走りこんだラキティッチがGKソリアーノの鼻先でコースを変えて完璧なフィニッシュ。ラキティッチのこのような飛び出しを見るのは久々です。この試合中盤でバランスを取っていたのはアルトゥールでした。低い位置から正確なパスワークでリズムを生み出し、アルバが上がったスペースの穴埋めまでこなす働きぶり。彼がこのタスクをこなせるからこそラキティッチは前線で躍動することができるのです。なんせ彼、元々トップ下ですから笑
バルサが2点をリードして、前半は終了です。
後半です。攻勢を強めるバルセロナは後半8分、右サイドに流れたスアレスのクロスからコウチーニョが頭でゴール!バルサが2戦合計スコアで逆転です!!これはコウチーニョとチームにとって非常に嬉しいゴールですね。僕も思わず叫んでしまいました笑
1分後、中盤でボールを奪い返したセルジ・ロベルトが右のメッシに展開。DFが食いついて空いたスペースにセルジ・ロベルトが走り込みリターンを受けて右足でゴール左隅に叩き込みます。バルサが2点のアドバンテージを得ます。
しかし、2点のリードを得て安心したのかここからバルサはミスを連発し、セビージャ流れが傾きつつあります。するとここまで完璧なプレーを披露していたシレッセンがパスミスを犯すと、最後はアラーナが強烈なシュートを突き刺し、セビージャが1点を返します。AGルールにより1点取ればセビージャの勝ち抜けが決まるということで勢いを取り戻すセビージャ。
しかしそこはさすがのバルベルデ采配。すぐさまラキティッチ→ビダル、コウチーニョ→セメドの交代を実行し守備のバランスを整えます。
徐々にセビージャをコントロールし始めます。後半44分、アルバのクロスをスアレスが押し込みダメ押し。バルサが再び2点リード。
しかしまだショーは終わっていません。セビージャのコーナーキックからアレニャ→メッシ→ビダル→スアレス→ピケ→スアレス→アルバと繋ぎ最後は今日チャンスを外しまくっていたメッシがしっかりと決めてダメ押し。6人が関与する美しいゴールでした。
バルサが合計スコア6-3で準決勝進出を決めました。
【雑感】
素晴らしい勝利です!2点のビハインドを背負った厳しい条件のなかでのゲームでしたが、さすがの攻撃力を見せつけましたね。コウチーニョのドブレーテは非常に嬉しい結果となりました。これが復活の狼煙となると良いのですが。解説の松原さんが指摘された通り、アルバともう少しうまく連携できるといいですね。やはりバルサは相手を押し込むこと。それが守備の安定にも繋がります。できるだけ高い位置でボールを回すことで相手を押し込むことができていたのがセビージャ撃破の大きなカギでした。メッシもこの試合かなり守備に参加していましたので、かなりネガトラも機能しました。毎試合これができるといいのですが…。僕毎試合アルトゥールを褒めていますが、絶対的な選手ですよ、もう。彼がいることでどれだけ安定するのか。改めて彼を連れて来たフロントに敬意を称したい。マルコムを獲ってきたフロントと本当に同じフロントなのでしょうか苦笑。今後の展開を考えてもこの勝利は大きいですね。ここでベストメンバーを起用できたのも1stレグでローテーションを敢行したからだと思います。批判されがちなバルベルデの采配ですが、彼もまた試合を重ねるごとに成長しています。来月からCLも再開しますので、これからも積極的な選手起用を期待したいところです。
セビージャにとっては難しいゲームになりました。アマドゥ、バネガ、メサと3人のボランチを中盤に並べましたが、メッシの前では無力でした。あそこまで5バックが押し込まれるとなかなか厳しい展開になりますね。押し込まれたときにどのように跳ね返すのか。今後のセビージャの課題になってきそうです。あとケア良すぎませんか?笑。彼確か昔バルサの補強候補だったんですよね。彼がいなければもう少し点が入ってたかもしれません。セビージャに不可欠な選手です。
素晴らしい勝利をありがとう!
最後までお読みいただきありがとうございます。