Hikotaのバルサ考察ブログ

主にFCバルセロナが好きです。他サポの方大歓迎です

【考察】22‐23シーズンシャビバルサ総括 選手評価編②

こんにちは!Hikotaです!

さて、選手評価編後編行きましょう!前編はこちら!

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改めて評価の基準も載せておきます。

【ルール】

今回は6段階で各選手に採点をつけていきます。

S文句無し(100点)

A素晴らしい(80〜90点)

B良い(60〜70点)

C平均的(50点)

Dあと一歩(30〜40点)

E残念…(10〜20点)

採点の基準は「シーズン前の期待値に対してどれだけの貢献度だったか」とします。それでは!

※厳しいことを書いている選手もいるので、そういうものが読みたくない方はそっとここで閉じてください。

 

B評価(60〜70点)

ジョルディ・アルバ

2012年の加入以来、左SBのレギュラーを守り続けてきましたが、遂にレギュラーの座を明け渡すことになりました。新進気鋭のバルデにポジションを譲った形に。しかしながら、ポジションを奪われたベテランとして満点のムーブを見せたのが今季のアルバでした。

自分の境遇に不満を言うのではなく、フォア・ザ・チームに徹してライバルのバルデによくアドバイスを送っていたようです。シャビ曰く、出場機会がなくなった当初は怒っていたようですがちゃんと飲み込んだんですね。素晴らしい振る舞いだったと思います。

素晴らしかったのは控え選手としての振る舞いだけではありません。今季のアルバは出た試合のパフォーマンスがことごとく素晴らしく、少ない出場機会ながら2ゴール6アシストを記録。出れば、チーム随一のチャンスメイカーとしてその質の高さを見せつけました。アルバは近年驚くほどの低パフォーマンスの試合が見られましたが、それは恐らく勤続疲労の影響だったのでしょう。今季は休みが長かった分、思う存分暴れられた感もあります。

ジョルディ・アルバ バルサでのスタッツ歴史
働きすぎた男

中でも重要だったのが後半から登場して決勝点をアシストした第19節ジローナ戦と優勝を決定づけた第33節のオサスナ戦の技ありシュート。オサスナ戦のゴールは超攻撃的サイドバックとしての極致でした。

11シーズンに渡ってバルサの左サイドを守り抜いてきた選手の退団は流石に寂しいものがありますが、バルデへのバトンタッチは綺麗に決まったと思います。本当にありがとう!!

 

C評価(50点)

マルコス・アロンソ

フリー移籍ということもあり期待値、という意味ではそこまで高くなかったのでこの評価になったのがこの選手。左SBの控えとして獲得したと思いきや、バルデの台頭もあって主戦場がCBになるというのはサプライズでした。高さと左足のロングキックを買われていつの間にかエリック・ガルシアを抜いてCBの3番手を勝ち取りました。

ハイライトは国王杯準決勝1stレグのレアル・マドリー戦。怪我人続出で満身創痍のバルサがベルナベウでゴール前にバスを停めて1-0の勝利を掴んだ試合です。その試合でアロンソはCBで出場。マドリーを完封するのに一躍買ったわけです。

この試合から分かる通り、ラインを下げた守備においてはそこそこ戦えます。空中戦も悪くありません。しかし、絶望的なほどスピードがないのが致命的な弱点であり、背後を突かれたらほぼ勝てません。バルサのCBとしては使いづらい選手ではあります。

なのでクオリティ的には限界も感じたわけですが、ベストは尽くしてくれたと思うのでこの評価となりました。

 

ウスマン・デンベレ

ピッチに立てば今季は数字を残しました。シャビからすると変わらず「アンタッチャブル」な選手です。しかしながら今季も多くの試合を欠場することになったので評価は上がりません。いつになったらフルシーズンで働いてくれるんでしょうか。もっと厳しく食事制限しましょう。

ウスマン・デンベレ スタッツ推移

公式戦におけるG+Aは加入以来2番目に高い17。数字がある程度出せるアタッカーにはなったわけですが、稼働率の低さと垣間見えるビッグマッチでの頼りなさで評価が上がり切らないわけです。書いてるとランクダウンさせたくなってきました。D評価にしちゃいましょうか。

ドリブル成功率が例年に比べると低いですが、これはSBにクンデを置いてサポート体制が整わなくなったからでしょう。1人で2人を相手にすることも増えましたし。今のバルサで最も違いが作れる選手であることに間違いはありません。シャビはデンベレと心中するくらいの気持ちでしょうし、今の状況だとデンベレ以上のクオリティのアタッカーなど獲得できないでしょう。来季こそシーズン通してまともに稼働して欲しいと切に願います。

 

アンス・ファティ

迷いましたがアンスもCです。なんと今季の試合出場数はチーム最多の51試合。度重なる手術を経験した彼の最優先事項は健康体でシーズンを終えることだったと思うので、そのミッションは達成できました。一方で先発出場率は僅か27.5%と、全選手の中で最も低い数値となりました。かなりプレータイムは制限された形です。

22‐23シーズン 全選手プレータイム

その限られた時間で10ゴール4アシストは立派であり、90分あたりのG+Aは0.68を記録。これはレバンドフスキデンベレに次ぐ数字です。ただ、ゴールの内訳を見ていると試合が決まった状態での追撃弾や優勝が決まった後のゴールが多く、決定的な仕事ができたかといえばそうではないのが正直なところです。

度重なる膝への執刀で、スピードがかなり落ちてしまったこと以上に持久力が落ちて激しく上下動することが難しくなったのがプレーヤーとして痛い部分でしょうか。インテンシティの部分はシャビが最も重視する要素の1つです。先発させるには強度が足りないと判断されているのかなと個人的には考えています。

アンスの本来の武器はフィジカルの部分だけでなく、狭いスペースを相互作用の中で突破していくプレーなのですが、現状はエースのレバンドフスキとあまりいい連携を築けていないのが気になるところです。シャビバルサレバンドフスキに点を取らせる設計になっているので、そのあたりのミスマッチが見え隠れしたというか。レバンドフスキとアンスが被ってチャンスをフイにしてしまうという場面が散見されました。

僕としては当然来季もバルサの一員として戦ってほしいところ。しかし、クラブにお金がないのも事実ではあります。どうなるでしょうか。

 

D評価(30〜40点)

セルジ・ロベルト

2020年以降は慢性的な負傷に悩まされ、プレータイムが激減。まともに稼働できなかった過去2シーズンに比べるとマシだったと思いますが、それでも物足りないと言わざるを得ません。あまりに稼働率が悪いので、本来のルールだとブスケツに次ぐキャプテンは彼になるはずでしたが、見送られそうな雰囲気です。

SBとしては限界を露呈しており、特に守備面を重視するシャビバルサにおいては彼の右SB起用は好ましいものではないでしょう。それでもアラウホが負傷した前半戦は優先的に右SBとして起用されていました。人手不足です。

セルジ・ロベルト 起用ポジション

貢献度が高かったのは2月~3月。ペドリやフレンキーの負傷離脱やガビの出場停止に伴って中盤でのプレーが増え、その穴を埋めるために奮闘しました。特にリーグ戦のクラシコでのパフォーマンスが素晴らしく、値千金の同点弾だけでなくラフィーニャのポテンシャルを引き出す円熟のプレーには光るものがありました。アタッカーの良さを引き出すのは相変わらず上手です。

ただ、プレーヤーとしては厳しい状況にあるのには変わらず。右SB起用で出場数は稼ぎましたが、クンデの控えがいないチーム状態だったというのは頭に入れておかなければなりません。セルジ・ロベルトはバルサでこそ評価されるべき選手ではあるのですが、今のチームだとなかなか難しいなあというのが正直なところです。

 
フェラン・トーレス

21‐22シーズン、バルセロナはほぼ全ての補強をフリー移籍で賄いました。財政破綻寸前の状況における苦肉の策でした。そのクラブがなけなしのお金を払って獲得したのがこのフェラン・トーレスという男でした。5500万€です。レバンドフスキやクンデ、ラフィーニャと同等の額を支払ったわけです。

という選手なので、評価は厳しめにせざるを得ません。E評価でも良かったのですが、優勝のかかったアトレティコ戦の決勝弾。この1点で1ランクアップです。オブラクから誰が点取れるんだって思ってたらお前が決めるかい!みたいな驚きもあって。簡単なシュートたくさん外すけど難易度の高いシュートは決める不思議な選手あるあるですね。

本来は右サイドの選手ですが、デンベレラフィーニャで埋まってしまっているので勝負するなら左サイドでした。しかし、そこもガビで埋まってしまった格好です。背後にすり抜けるオフ・ザ・ボールの動きは非常に秀逸であるものの、アタッカーとしてボールを持って前向きになった時何ができるか!というところでぶち当たっています。

バレンシア時代の鋭い突破力は失われたままですし、右サイドから放るクロスの質は高いものの、シャビバルサにおいて総合的にラフィーニャやガビより優先される理由を見出すのは難しかったのが正直なところです。「何がすごいのか分からないけど、なんか点を取るんだよね」って選手になったらいいんですけど、しっかりと師匠スキルも身につけています。

個人的には愛したい選手ではあるんですけどねえ。何となく来季もいる気がするので、ケチャドバ、期待しています。

 

E評価(10点〜20点)

エリック・ガルシア

シーズン序盤はアラウホの相方として一気にレギュラー入り。カンテラーノとしての気概を見せましたが、バイエルンやマドリーとの試合で守備者としての限界を露呈。クリステンセンだけでなく、本職がSBのマルコス・アロンソにも序列で追い抜かれて第4CBとしてシーズンを終えました。

足元の技術は非常に高いものがありますが、空中戦とスピードに難があるため、レベルの高いアタッカーと対峙させるのは無理がありました。ロングボール1本が致命傷になり得ます。それでいて何かとやらかし癖もあるので、「フィジカル的な能力は足りないけど安定感のあるCB」という評価を確立できないままの厳しい状況。

今年2月の時点での各CBスタッツ比較
試合数が結構均等なので。

シーズン終盤戦は半ば島流しのようにアンカーとしてテストされました。厳しいことを言うのであれば、彼がバルサで生き残る道はマルチロール化する他ないかなと思っています。CB、SB、アンカーをこなせるバックアッパーとして活路を見出すのが現実的かと思います。キャリア的にそれでいいのかどうかは分かりませんが。

 

フランク・ケシエ

今季のワーストを1人選ばなければならないなら彼になるでしょうか。今季のプレータイムはトップチームの選手で最少。シャビの信頼を全く得られないままシーズンを終えました。フリー移籍ではありましたが、ミランで実績もありましたしシャビが臨んだ補強であったと思うので失望度は一番高いのかなと思っています。

筋肉隆々なので勘違いされがちですが、ケシエに最も欠けていたのはプレー強度です。トランジションだったり帰陣の早さだったり。フレンキーも昔はサボってましたが、シャビになってからはここが格段に良くなったと個人的に感じます。ケシエは良くも悪くもゆったりしているので、そもそもスタイルに合ってなかった感じもします。何で取ったんだっけ。ビダルとかパウリーニョみたいには上手くはいかなかったですね。

ちょっとゲスい話をすると、フリー移籍からの転売って単純に考えて利益が出やすいっていうのもあるのかなあなんて思ったり。バルサもお金がないのでなりふり構わずという感じです。2年目の奮起も見たいですが、売却が既定路線だとは思います。

ただ、クラシコの決勝点は忘れません。ありがとう!

 

はい、ということでここまで。極端に出場時間の少ない選手は省きました!

皆さんも是非、評価つけてみてください!

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。