
こんにちは。Hikotaです。アトレティコとの3番勝負、第2ラウンドです!
試合背景
11日間で3度対戦することになったバルセロナとアトレティコ・マドリード。欧州王者を賭けた戦いに舞台を移して、今季5度目の対決の火蓋が切られることになりました。
決勝トーナメント1回戦では、ともにプレミアのチームを下して次のラウンドに駒を進めた両者ですが、CLで激突するのは15-16以来の出来事になります。
シメオネ体制のアトレティコに対して、ラ・リーガでは圧倒的にバルセロナ優位の戦績ですが、CLでの2回の対戦はいずれもアトレティコに軍配が上がっています。同じく2ラウンド制の国王杯準決勝でも、つい先月にアトレティコ相手に敗退していることも、バルサにとっては不吉な記憶となります。
更に4日前に行われたリーグ戦で、アトレティコは大胆なローテーションを敢行。主力のプレータイムをかなり調整してきました。リーガの首位を争うバルサに勝ち点3は譲りつつ、より重要度の高いコンペティションに照準を合わせた格好になります。
そういった意味でバルサ側は相対的にコンディションが気になるところですが、舞台はカンプ・ノウ。敵地でのリターン・レグを迎える前に、ホームでアドバンテージを確保しておきたいところです。
スタメン

バルセロナ
リーグ戦から2名のメンバーチェンジ。アラウホ、フェルミンに代えてクンデ、レバンドフスキが先発します。
欠場者はクリステンセン、フレンキー、ベルナル、ラフィーニャ。フレンキーは恐らく2ndレグには間に合うと思われますが、どうでしょうか。ベルナルは2ndに間に合うか怪しいだけに戻って来なければ困ることになりますが。
アトレティコ
リーグ戦から5名のスタメン変更。連続先発はムッソ、ル・ノルマン、モリーナ、ジュリアーノ、コケ、グリーズマン。先述の通り、このCLに主力組をぶつけてきた形です。
欠場者はオブラク、ヒメネス、カルドーゾ、バリオス。ヒメネスはリーグでのバルサ戦で痛めてしまったようです。
試合展開
前半
押し込むが崩し切れないバルサ
立ち上がりはアトレティコがハイプレスに出る場面は見られましたが、前半の多くの時間帯はバルサがアトレティコ陣内でプレーを進めることになります。
アトレティコはいつもと同じくゾーンによって4-4-2、5-3-2、5-4-1を使い分ける形でバルサのボール保持に対抗します。この試合は点を奪うよりもまずはアウェイで失点しないことを優先して早々に撤退するシーンが目立ちました。
気になったのは国王杯の1stレグとはコケとジョレンテの左右が入れ替わっていたこと。対ヤマルという意味でジョレンテの左ボランチは機能していたように見えましたが、このゲームではどちらかと言うとカンセロ-ラッシュフォードの方のケアを優先した形でしょうか。
中央を固めるアトレティコに対して、右サイドはヤマル、左サイドはカンセロ、ラッシュフォードの単独突破で崩しにかかります。一方でラフィーニャがいない分、コンビネーションでの崩しはそれほど有効ではありませんでした。
やはりアトレティコ相手の崩しという意味では狭いスペースからオフの動きで背後を狙えるラフィーニャの不在は大きかったと思います。また、ペドリに崩しの仕事をさせるという意味でベルナル、フレンキーの欠場も響いたと思います。
バルサのチャンスの多くは敵陣でボールを引っ掛けてのショートカウンターからでした。アトレティコはやや軽率なパスミスやボールロストが目立ったように思います。ラッシュフォードにいくつかチャンスが生まれますが、今日は彼の日ではなかったようです。
アトレティコは危ないロストからのカウンターはあったものの、撤退守備でガンガンやられる感じはあまりなかったので、彼らのアウェイでのゲームプランとしては狙い通りなのでしょう。31分に左CBのハンツコを失うアクシデントがありましたが、やることはそれほど変わりません。

一瞬の隙を突くアトレティコ
15分以降、アトレティコはほとんどバルサ陣内でプレーできない状況でしたが、前半終盤にバルサの隙を突くことに成功します。
41分、ルジェーリがヤマルの突破を自陣深くで止めるとアトレティコが前進を開始。浮き玉を使って上手く自陣中央のアルバレスにボールが渡ります。アルバレスは右方向にドリブルを開始し、スルーパス。抜け出したジュリアーノがクバルシと接触し、ファウルを勝ち取ります。
これがオンフィールドレビューの末に、レッドカード判定になってしまいました。クバルシの退場により、バルサは残り時間を数的不利で戦うことを余儀なくされます。
まずクバルシのファウルに至る前のプレーですが、ヤマルが失った瞬間の周りの選手の反応は良かったと思います。アトレティコがそれを上手く掻い潜ってアルバレスにボールが渡ってしまったわけですが、タイミング的にはレバンドフスキのプレスバックが間に合っていたので、潰すならここでした。緩かったと思います。
そして、クバルシの抜け出すジュリアーノに対する対応も少し中途半端だったように思います。オフサイドトラップにかけるのか、ついて行くのか判断に迷った結果、ぬるっと前に入られてしまった格好ですね。マーカーは視野内に入ってるポジション取りだったのでやや勿体なかったなと感じました。
ただ、レッドカードの判定は議論が分かれそうですね。ゴールから近い位置でクバルシのカバー役はいませんでしたし、身体の位置関係としてはジュリアーノが抜け出しているので、DOGSOの要件の3つは満たしていそうですが、最後の1つの「ボールをキープできる、またはコントロール出来る可能性」の判断が難しいなと感じました。
ただ、残念ながら判定は判定です。追い打ちをかけるように与えたフリーキックをアルバレスに沈められ、ビハインドを背負うことになってしました。
バルサとしては敵陣でのプレー時間が多かっただけに悔やまれる退場と失点になりました。逆に言えば「耐えて耐えて一瞬の隙をつく」のアトレティコのスタンスがハマった形でもありました。
前半はこのまま0-1で終了します。
後半
ガビの投入でエネルギーを得る
後半開始からバルサは2枚替え。ペドリとレバンドフスキを下げてガビとフェルミンを投入します。エリックをCBに下げ、ラッシュフォードをCFに上げた形です。

ペドリを下げるのはあまりに意外でしたが、報道によるとハムストリングに違和感があったようです。ここ数試合のペドリはフルコンディションではないように見えており、数的不利の状況で無理をさせたくなかったのかもしれません。
そのペドリに代わって入ったガビは持ち前のデュエルの部分でボールを拾い、テンポの良いパスワークでチームにエネルギーを注入していました。復帰後最も長いプレータイムでしたが、よくやっていたと思います。
ガビのエネルギーに後押しされるように最初の15分でゲームを支配したのは1人少ないバルサの方でした。スピードのあるラッシュフォードをCFに置くことによる得点への期待感もありました。数的不利の状況下でラッシュフォードを最前線に置くのは良い采配だったと思います。
後半の最初の15分で得点が生まれていればまだ分からない、と感じさせる勢いがありました。逆にアトレティコは数的優位の状況にやややりづらさを感じているようにも見えました。
アトレティコのこの試合の方向性としては「無理にリスクを冒さない」ことだったと思いますが、数的優位の状況であってもそのスタンスを変えなかった印象です。そういった意味では彼らはあまりブレていなかったと思います。
刺さったシメオネの交代策
押し込まれ気味のアトレティコが動いたのは60分。コケ、ルックマンを下げてバエナ、スルロットを投入します。攻撃的な交代ですね。シメオネとしては勝負の一手です。

キープ力とパスセンスに優れるバエナの投入により、アトレティコは少しずつ保持の時間が増えることになります。数的不利のバルサの強度が下がってくるであろうタイミングでの投入は上手かったなと思います。
そして、この交代でアトレティコは更にアドバンテージを得ることになります。
70分、バルサ陣内でのボール保持の局面。グリーズマンのパスを、左大外の高い位置で受けたルジェーリがクロスを上げると、待っていたのはスルロット。左足で低いクロスを押し込んで、アトレティコに2点目が生まれます。
アトレティコの後半のシュートはこのスルロットのゴールのみでした。バルサからするとここも隙を突かれてしまった形ですが、数的不利で仕方ない部分もありました。ワンチャンスを決め切ったスルロットを褒めるべきでしょう。
直後、バルサは負傷明けのクンデと疲労が見えるラッシュフォードを下げて、アラウホとフェランを投入します。

しかし、バルサ側の交代は追い風にならず。特にフェランは相変わらずプレーに自信がなさそうで、パスがズレてしまう場面が散見されました。
最終的にはヤマルが1人で何かを起こしてくることを祈る時間が増えました。ヤマルは難しい状況の中で頑張ってくれましたが、孤軍奮闘感は強かったなと思います。
数的不利の状況下で判断は難しかったと思いますが、個人的にはピッチに立っていた選手の中で、最もヤマルとの連携が期待できそうなフェルミンをヤマルの近くに配置する選択肢はあっても良かったと感じました。ヤマルを1人にしたくなかったなと強く思います。
86分に疲労困憊のカンセロを下げて負傷明けのバルデを投入しますが、試合の行方は変わらず。

試合は0-2でタイムアップ。2点のビハインドを背負って敵地での2ndレグを迎えることになりました。
雑感
新カンプノウで初黒星となりました。前半のうちに退場者が出たため、難しいゲームとなってしまいました。クレームをつけたい判定もありましたが、退場のシーンに関してははもう少し何とかなった印象があったのは先述した通りです。
そしてアトレティコの徹底したリスク管理と覚悟は流石だなと思いました。リーグ戦での対戦で大幅ターンオーバーしたことも含めて、CLに対するモチベーションは漲っていますね。本気度を感じます。
ただ、バルサとしては45分以上数的不利の状況で2点ビハインドで済んだのは最悪の結果ではないという評価もできます。敵地ではあるものの、全く諦めるような点差ではないでしょう。国王杯は4点ビハインドだったことを考えると、逆転は遥かに現実的です。
週末はエスパニョールとのダービーですが、リーガではマドリーと7ポイントの差があることから、CLを優先してターンオーバーを実施するのではないでしょうか。準レギュラー組の奮起に期待したいところです。
最後までお読みいただきありがとうございました。