Hikotaのバルサ考察ブログ

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【マッチレビュー】25−26 ラ・リーガ第30節 アトレティコ・マドリード対バルセロナ

こんにちは。Hikotaです。親善試合とはいえ、日本代表がイングランドに勝ってもあまり驚かなくなったのは凄い時代だなあと思います。

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試合背景

例年よりも1週間時期が遅くなった3月のインターナショナルウィークを経て、クラブの時間が帰ってきました。中断明け最初の試合はアトレティコとの今季4度目の対戦です。

CL準々決勝での対戦が決まっている両者は、僅か2週間で3回相見えるスケジュールとなっています。今回のリーグ戦はより両者が注力するであろうCLの前哨戦のような位置付けとも言えるでしょう。

バルサは勝ち点73で首位、アトレティコは勝ち点57の4位でこのゲームを迎えることになりました。数字上はまだ可能性はあるとはいえ、残り試合数を考慮に入れると、アトレティコのリーガでの逆転優勝は厳しいというのが正直なところです。

となると、リーグ戦のゲームで失うものがより大きいのはマドリーに勝ち点4差で追われるアウェイチームの方であると言えそうです。

両チームの前回対戦は、記憶に新しい国王杯の準決勝です。2ndレグでは3-0で勝利したバルサですが、敵地で0-4の大敗を喫する屈辱とともに敗退を余儀なくされています。

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国王杯のリベンジとして、そしてCLへの弾みとして。まずはこのゲームで要塞ワンダ・メトロポリターノでのトラウマを払拭したいところです。

 

スタメン

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アトレティコ

中断前のレアル・マドリー戦から6名のスタメン変更。先述の通り、アトレティコとしてはCLに重きを置いたようなメンバー構成になりました。左SBには本職ではないニコが入り、ピボーテには冬加入のバルガスが先発で出場します。

欠場者はオブラク、プビル、ジョレンテ、カルドーゾ、バリオス、メンドーサ。出場停止も重なってかなり欠場者が嵩んでいますね。中でも中盤センターを務められる選手が4名欠場するのはやりくりが大変そうです。

バルセロナ

前節ラージョ戦から3名のメンバーチェンジ。ベルナル、ラフィーニャ、レバンドフスキに代えてエリック、ラッシュフォード、オルモが先発します。オルモの偽9番起用は大きなトピックですね。

欠場者はクリステンセン、フレンキー、ラフィーニャ。ラフィーニャはFIFAウイルスにやられ、少なくとも4月は全休になる見込みです。こちらも対アトレティコという観点ではかなり痛いですね。ラフィーニャについてはこちらの記事で書いたので是非!

 

試合展開

前半
ダニ・オルモのフォルス9起用

ワンダでの前回対戦では激しいプレッシングでバルサを圧倒したアトレティコですが、そのゲームと比べると大人しいスタンスでこのゲームに臨むことになりました。

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リスクの高いハイプレスは避け、ミドルゾーンから4-4-2ベースでじわじわアプローチをかける形です。CBへのジャンプ役はバエナで、エリックをケアしつつクバルシにアプローチをかけるように設計されていました。

アトレティコとしてはCBがレギュラーメンバーではなかったこともあって、あまりリスクをかけすぎないような設計にしている印象がありました。前回のワンダほど芝の状態は悪くなかったですし、ペドリがいることからもあまりハイプレスの旨味はないという判断かもしれません。

対してのバルサですが、このゲームの前半のトピックは「ダニ・オルモのCF起用」でしょう。レバンドフスキがW杯のプレーオフで180分プレーしており、フェランは引き続き絶不調が続いている状況であるため、満を辞してフォルス9を使ってきた形です。

オルモは期待通り、前線に張り付くことはせずに頻繁に中盤の位置に落ちることで、中央での数的優位を確保し、スムーズな前進に寄与します。持ち前のボールコントロール力で、正確に味方にボールを繋ぐスキルは他の2人のCFと比べると秀でている部分です。

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前半多かったのは上記のような形です。ペドリが右側に移動して対面のコケを引っ張り、空いた左8番のスペースにオルモが落ちていく(またはカンセロが上がっていく)メカニズムは機能していたと思います。

肝は、このオルモの落ちていく動きと連動して背後に出ていくフェルミンです。このつるべの動きのような関係性はアトレティコ相手にもしっかり刺さっていました。前半14分にクバルシのフィードから抜け出したフェルミンの決定機はまさにこの関係性から生まれたものでした。

その他にもコンビネーションでフェルミンやヤマルと絡んでチャンスを演出する場面も多々見られ、少なくともオプションとしては今後も保持すべき起用法であることを印象付けました。非常に良かったと思います。

ただ、少々勿体無いと感じたのは、このオルモの動きと左サイドのラッシュフォードがあまり連動していなかったことです。右サイドはフェルミンが頻繁に背後を狙っていましたが、この動きは左からも欲しかったところです。

大外高い位置に張ってSBをピン留めするところまでは良かったのですが、オルモがCBを釣り出したタイミングで斜めに走って背後で受ける動きはもう少し必要だったと感じました。味方とタイミングを合わせて動くのはやはり苦手なラッシュフォードでした。

 

ラフィーニャ不在で機能しないプレッシング

オルモの活躍もあり、ボール保持・崩しの部分では機能性を見せたバルサでしたが、やはりラフィーニャ不在で大幅に機能性を失ったのは前線からのプレッシングでした。

プレスの牽引者であるラフィーニャもおらず、代表ウィークの疲れもあってなかなかプレスに行きたくても行けないバルサは、アトレティコにも相応の決定機を許します。

CBにプレッシャーがかからないことで輝いたのはアトレティコの左CBのラングレで、的確なフィードでチャンスを演出します。グリーズマンの11分と28分の決定機は彼のフィードからスタートした攻撃でした。いずれもグリーズマンのシュートミスに救われましたが、かなりの決定機でしたね。

しかし、許されたのは2度まででした。

39分。ハーフライン手前でフリーで持ったラングレが前線にフィードを送ると、走り込んだジュリアーノがジョアン・ガルシアとの1対1を制して、アトレティコに先制点をもたらしました。

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グリーズマンがオフサイドポジションにいたことも含めて、まさにフリックバルサのやられパターンですね。ハイラインが悪いわけではないのですが、明らかに相手がフリーでロングキックが蹴れる状況下でもラインが下げられないのは柔軟性が足りません。当ブログでもいつも書いている通りですが…。

 

ミスマッチが仇となって

さらにバルサにアクシデント。40分に右SBに入っていたアラウホが足を痛めてしまい、ベルナルが投入されます。

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ベルナルはU-21スペイン代表に招集されていたため、このゲームでは長い時間使う予定がなかったのだと思いますが、前半からの出勤を余儀なくされてしまいました。

失点とアクシデントが立て続いてしまったバルサですが、すぐさまやりかえすことに成功します。

42分、自陣の深い位置でボールを奪うと、ペドリが中盤に落ちたオルモに縦パス。オルモは素早く左のラッシュフォードにボールを繋ぎます。

ラッシュフォードはハーフラインの手前からドリブルでアトレティコのペナルティエリア手前まで運ぶと、オルモとのワンツーでエリア左に侵入。難しい角度から放たれた左足シュートはムッソの股を抜いてゴールに吸い込まれました。

連携の部分では難のあるラッシュフォードですが、このようなロングカウンターを成立させられてしまうのは彼の特別なスキルですね。オルモも9番として上手くラッシュフォードをサポートしてくれました。

同点に追いつき、息を吹き返したバルサは前半終盤に大きなアドバンテージを得ます。右SBに移ったエリックが縦方向にロングフィードを送るとヤマルが抜け出します。慌ててエリア手前で止めた左SBのニコが2枚目のイエローで退場処分を受けます。

ニコは本職は前の選手で、今季は何度かSBを務めていたようですが、明らかにヤマル相手に後手を踏んでいました。1枚目のイエローも、背後に抜けるヤマルを全く掴まえられず、諦めたように浮き玉を手でキャッチしてもらったものでしたし、少々気の毒になるレベルでミスマッチでした。

本当に勝ちに行くスタンスであれば前半のうちにここに手を打ってもおかしくないと思いましたが、シメオネは静観を選びました。結果ミスマッチを放置したことが仇になったわけでしたが、恐らく彼の優先的な目的はこのゲームの勝利にはなかったのでしょう。

前半はこのまま1-1で終了。バルサが数的優位を得て、残る45分を迎えることになりました。

 

後半
割り切ったアトレティコの堅さ

後半開始から両チーム動きました。アトレティコはコケを下げてルジェーリを投入。バルサはフェルミンに代えてフェランを入れることになりました。

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まだ同点だったのでフェルミンを下げるタイミングとしては早かったように思いますし、オルモの偽9番をもう少し見ていたかった感はありました。

ただ、数的不利になって割り切って下がってくるであろうアトレティコに対して、よりCF色の強い選手を入れたい意図は理解できます。フリックも終盤戦に向けてフェランの調子を戻したいという思いもあるのでしょう。

しかし、自陣に深く構えるアトレティコを崩すのは容易ではありません。アトレティコは後半のシュートが0本と、完全に自陣の深いエリアに引き籠る形でバルサの猛攻に耐える構えを見せていました。

バルサは前半からキレキレのヤマルを中心に攻めますが、こじ開けきれません。逆サイドのラッシュフォードはレススペースでは活きないタイプで、大外からの仕掛けを試行するも多くは失敗に終わってしまいます。

苦境のフェランは2つのチャンスを得ますが、いずれもシュートがヒットし切らずにGKに阻まれる結果となりました。彼の長いトンネルはまだ続くのかもしれません。

リトリート一辺倒になったアトレティコは更に大胆な交代策を披露します。61分と68分に計4人を交代させます。グリーズマン、ジュリアーノら主力を下げて、この試合がデビュー戦となるモルシージョ、セイドゥといった若手を投入しました。

一方でバルサ側もこの時間帯にアクシデントが発生します。62分、前半終盤に投入されていたベルナルが足首を痛めてプレー続行不可になり、クンデとの交代を余儀なくされます。

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フリックもベルナルのコンディションを気遣ってスタメンから外したのだと思いますが、結果として負傷することになってしまったのは残念ですね。最早わざわざU-21代表に呼ぶレベルの選手ではないと思うのですが…。

フレッシュな若手を入れて中盤中央の強度を担保したアトレティコに対して、バルサは停滞感を感じさせる崩しに終始します。特に70分過ぎから頼みのヤマルの質がガクッと落ちた印象で、アトレティコのゴールに迫るシーンが激減しました。

 

大外に放たれたカンセロから

厳しい時間帯が続いたバルサは79分に最後の交代を敢行。エリックとラッシュフォードを下げて、復帰したばかりのガビと、レバンドフスキを投入します。

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この交代に伴い、フェランが左ウイングに移ることになります。ラッシュフォードが下がったことによってカンセロが左大外で解放されたことが終盤の歓喜に繋がることになります。

83分にも縦突破からフェランのシュートシーンを演出したカンセロですが、87分に再び見せます。ペドリから左サイドのペナルティエリア手前でボールを受けると、対面のアルマダを2度の切り返しで翻弄し、右足のシュート。ムッソが弾いたボールがレバンドフスキの肩に当たってゴールに吸い込まれ、バルサが遂に勝ち越しに成功します。

カンセロの素晴らしい単独突破でした。これができる選手がヤマルの逆側にいるのはチームとしてかなり大きいです。カンセロの再獲得はどうかなとも思っていましたが、今季いなかったことを想像するとゾッとしますね。

また話題になっていたのがレバンドフスキのエリア内での動きの多さでした。リプレイを見るとカンセロのドリブルの状況ごとに細かく動き直しており、単に運の良かったゴールではないことが分かります。これだけのキャリアを積んでも得点のためにサボらない姿勢は流石の一言です。

また投入から得点に至るまでの時間帯で、ボールによく関わり、持ち前のファイトでボールを回収したガビのプレーも良かったですね。足を痛めるシーンもあってヒヤヒヤしましたが。

試合はこのまま2-1で終了。苦しみながらもバルサが勝利し、ワンダ・メトロポリターノでのリベンジを果たしました。

 

雑感

裏で開催されたゲームでマドリーがマジョルカに敗れたため、マドリーとの勝ち点差は7に広がりました。ラ・リーガ連覇に向けては大きなアドバンテージとなりましたね。バルサにとってこのゲームでの勝利はかなり意味を持つものになりました。

ただ、再三書いてきたようにシメオネの選手起用は明らかにCLを見据えたものでした。数的不利になってからコケ、グリーズマン、ジュリアーノを早々に下げ、ハンツコ、ルックマン、アルバレスといった主力組は90分ベンチに座らせたままでした。

損切り」という表現は適切ではないかもしれませんが、CLを見据えて主力のプレータイムを調整し、若い選手に経験を積ませながらあわよくば勝ち点1を狙う、ようなスタンスだったのではないでしょうか。CLでの決戦に向けて伏線はバッチリ引いたということでしょう。

対して勝利したバルサはペドリ、ヤマル、クバルシなどの主力組が90分フル出場を強いられ、ベルナルも負傷で失ってしまいました。ベルナルは10日ほどの離脱になるようで、大きな負傷でなくて良かったですが、アトレティコとのCL戦の出場は難しいかもしれませんね。

バルサの選手たちも明らかに代表ウィーク明けで疲弊しており、コンディションの面でアトレティコとの差は出てしまうかもしれません。選手たちが少しでも良い状況で試合に臨むことを祈るばかりです。

準々決勝の1stレグはカンプノウでの一戦となります。ワンダでのリベンジを果たしたとはいえ、できるだけホームで点差をつけておきたいところではあります。勝利を期待しましょう、

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最後までお読みいただきありがとうございました。