Hikotaのバルサ考察ブログ

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【マッチレビュー】25−26 CL決勝T1回戦2ndレグ バルセロナ対ニューカッスル

こんにちは。Hikotaです。日本時間で平日2:45キックオフという非人道的な日程でレビューが遅れましたが、3連休に救われました。

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試合背景

1週間前に行われた1stレグは、1-1のドローに終わっています。終始ホームのニューカッスルが優位にゲームを進め、終盤に先制に成功しますが、ラストプレーでPKを獲得したバルサが土壇場で追いつきました。

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1stレグと2ndレグの間に両チームともにリーグ戦を消化しています。バルセロナはセビージャに、ニューカッスルはチェルシーに勝利した上でこのゲームに臨みます。尚、バルサは中2日、ニューカッスルは中3日となります。

 

スタメン

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バルセロナ

セビージャ戦から中2日のバルサは3名の先発メンバー変更。エスパルト、オルモ、ルーニーに代えて、エリック、フェルミン、ヤマルがスターティングメンバー入りします。1stレグからの変更は、アラウホ→エリックのみ。

欠場者はクリステンセン、バルデ、クンデ、フレンキー。

ニューカッスル

4日前のチェルシー戦から5名先発を入れ替えてきました。1stレグからはオスラ→ゴードンの変更のみ。ゴードンは1stレグでは体調不良でベンチスタートとなっていたため、こちらがベストに近い形でしょうか。

主な欠場者はシェア、クラフト、マイリー、ギマラインス。

 

試合展開

前半

・攻撃的な姿勢を見せる両者

次のラウンドに進むには得点を奪わなければならない両チームは試合開始から激しいプレスの応酬を披露します。

ニューカッスルの1stレグとの差分はワントップの人選で、この試合は走力のあるゴードンが先発で起用されました。彼は積んでいるエンジンが段違いで、プレッシングでの2度追いを厭わない選手です。

ゴードンを急先鋒としたハイプレスでニューカッスルが意図したいのはGKのジョアン・ガルシアやバックラインの選手にロングキックを蹴らせることです。

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中盤の選手には1stレグ同様にマンツー気味に蓋をすることでパスコースを遮断し、ゴードンを筆頭とした前線の選手たちが猛ダッシュでボールホルダーにアプローチしていく形です。

最後尾の空中戦では明らかにニューカッスルに分があるため、とにかくニューカッスルとしては中盤のペドリとベルナルに良い形でボールを持たれないことを優先していたように感じます。これはラインを下げたミドルプレスの局面でも徹底されていました。

ニューカッスルの保持/ポジトラの狙いは1stレグと同様に、バルサのSB裏を素早く突いていくこと。シンプルですが、SBが積極的に前に出てくるフリックバルサに対しては有効な手段です。

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一方で、バルサの方もレバンドフスキやラフィーニャが積極的にGKのラムズデールまでプレッシングに行くシーンが多く、ニューカッスルの地上戦での前進を遮断。ニューカッスルは前線に高さがないので、蹴らせればある程度回収できるという公算はあったでしょう。

上記のように前半は両チームがアグレッシブな姿勢を維持したことで、非常に見応えのあるゲームになったと思います。簡単にラインを下げず、アグレッシブな振る舞いを見せるチーム同士のぶつかりは見応えのあるものだったと思います。

ただし、バルサ側からすると、ニューカッスルのプレースピードに付き合いすぎた感もあったと思います。もう少しテンポを落としてボールを保持する展開が欲しかったところですが、フリックバルサも縦に早いチームではあるので難しいところです。

ペドリはいつものように警戒されており、ベルナルもニューカッスルのプレッシングに苦戦してイージーなロストが散見されました。ベルナルはポジショニングや味方との連携、スペースの使い方においては現時点でもトップクラスの中盤の選手ですが、個人でのキープ力や打開力はこれから磨いて行くのでしょう。

 

・ニューカッスルの狙いとバルサの課題

試合は開始5分で動くことになりました。ニューカッスルのプレスをカンセロが単騎で剥がして得たコーナーキックの流れから。バルサのキックはニューカッスルに弾き返され、自陣ゴール前までボールが戻ります。

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この時の選手たちは上記のような配置になっていました。ニューカッスルはほぼ定位置のポジショニングですが、バルサはセットプレーの流れでヤマルが中央に残っていました。

この時点でニューカッスルのラインは上がりきっておらず、ヤマルへの反応が一瞬遅れた隙をバルサは逃しませんでした。縦パスを受けたヤマルが見事な反転でチャウを置き去りにすると、右サイドへ展開。フェルミンの折り返しをエリア内で受けたラフィーニャが落ち着いて流し込んで先制に成功します。

ニューカッスルからすると良い入りをしていただけに、早々の失点は痛かったと思います。一瞬の隙を逃さなかったバルサの選手たちのクオリティが光りました。

しかし、ニューカッスルはその9分後にあっさり同点に追いつきます

ニューカッスルの自陣のビルドアップから。GKのラムズデールにバックパスが出たところでヤマルがプレス。しかしラムズデールは蹴り出さずに落ち着いて右SBのトリッピアーに展開し、右ハーフスペースのラムジーにボールが繋がります。

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ラムジーはボールを巧みにキープしてバルサの選手を引きつけてから、左のホールに展開します。この時バルサの右ウイングのポジションには誰もおらず、数的不利に陥ったエリックが捨て身でアプローチするも、あえなくワンツーでホールに突破されます。

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ホールはバルサのカバーが間に合う前にアーリークロスを入れると、走り込んだ右ウイングのエランガが落ち着いてゴールに流し込んでニューカッスルが同点に追いつきます。

ニューカッスル側の狙いがハマった同点弾でした。ニューカッスルの両WGはいずれも大外にポジションを構えるタイプで、サイドのレーンでのプレー時間が多くなっています。これによってバルサのSBを「ピン留め」する効果が生まれていました。

まさにこの同点弾でもニューカッスルのエランガとバーンズの存在に気を取られてエリックとカンセロは前に出ることができず、結果としてニューカッスルは後方の数的優位を生かして前進することに成功したわけです。

左SBのホールにボールが展開された時点で、バルサは極めて不利な状況に追い込まれました。この状況であれば、下図のようにプレッシングは諦めてバックラインを下げ、前線が戻って来るのを待つのがオーソドックスな対応だったと思います。

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しかし、現実としてはホールに1番近かったレバンドフスキは早々に追うのをやめてしまい、フリーで運ぶホールに一か八かで突っ込んだエリックの背後を使われて失点したわけです。

超ハイライン・オフサイドトラップを志向するフリック・バルサにとっての生命線は「ボールホルダーへのプレッシャー」です。相手にフリーでボールを蹴らせれば簡単に背後を取られてしまいます。エリックがホールに突撃して行ったのはそのような背景があってのことです。

フリックのハイラインの哲学を否定するわけではありませんが、全ての局面で綺麗にプレスがかかることを期待するのは現実的ではありません相手のボールホルダーがミドルゾーンでオープンでボールを持った時の振る舞いというのは今後も課題になってくるのではないでしょうか。

 

・前半から激しい殴り合いに

序盤から両チームがゴールネットを揺らす展開になった前半ですが、ここからも激しくスコアが動くことになります。

まずやり返したのはバルサ。22分に敵陣右寄りの位置で得たフリーキックから。ラフィーニャが蹴ったボールをファーサイドでマルティンがヘディングで折り返すと、飛び込んだベルナルが押し込んで再びリードを奪います。

ベルナルは今季5ゴール目です。アンカーポジションの選手ですが、ゴール前での冷静さとボールへの嗅覚が光りますね。上背もありますし、セットプレーの局面でも頼もしい選手になりそうです。

しかし、直後にバルサにアクシデント。この試合からピッチに復帰したエリックが再び足を痛め、プレー続行不可になってしましました。アラウホがそのまま右SBに入ります。

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すると28分にニューカッスルが再び同点に追いつきます。ニューカッスル陣内からのフリーキックをラムズデールが長いボールでバルサ陣内へ放り込みます。アラウホが弾き返したボールはヤマルの足下へ。囲まれたヤマルはヒールパスを選択しますが、これが相手のホールに渡ってしまうとショートカウンターが発動。背後に走ったバーンズのグラウンダーのクロスから再びエランガが押し込みました。

ヤマルのプレー選択が安易すぎたのが1番の原因でしたが、慌てたアラウホが1人だけラインを下げてしまったことでバーンズをオフサイドにかけられなかったシーンでもありました。これは途中出場の難しさもあって、アラウホを責めるのは少し酷かもしれませんね。

しかし、ミスを犯したヤマルは前半のうちに名誉挽回の機会を得ます。敵陣中央右サイドでボール持ったヤマルが十八番のアウトサイドでのスルーパス。ポケットを取ったフェルミンがダイレクトでクロスを上げると、飛び込んだラフィーニャがトリッピアーに引っ張られ、バルサがPKを獲得します。これをヤマルがきっちり決め、バルサがアディショナルタイムに再びリードを奪います。

前半はこのまま3-2で終了。スコアが動かなかった1stレグの前半とは打って変わって激しいゴールラッシュとなりました。

後半

・ギアを上げた中盤の王

ハーフタイムで動いたのはニューカッスルの方でした。PK献上でイエローを受けたトリッピアーに代えて、リヴラメントが投入されます。

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一進一退だった前半とは異なり、後半はバルサがほとんどの時間の主導権を握ることになります。後半開始のホイッスルからテンポを落としたボール保持とネガトラによる即時奪回でニューカッスルからプレーの機会を奪い取りました。

中心になったのは勿論ペドリ。前半は出力を抑えている感がありましたが、後半開始とともにギアチェンジ。圧巻のボールキープ力と、チームを縦に急がせない統率力でじわじわニューカッスルを追い込んでいきます。

ペドリは後半意識的に列の上げ下げを頻繁に行なっていたように感じました。1stレグのレビューでも書いた通り、ニューカッスルのプレッシングは右肩上がりです。右WGのエランガがカンセロをケアしながら、左CBにプレッシャーをかける形ですね。

ニューカッスルのプレッシング(1stレグのレビューより)

ニューカッスルの右肩上がりのプレッシングに対して、ペドリが左SBのカンセロと左CBのマルティン周りのスペースに落ちることで、ニューカッスルはマーク担当に迷うようになり、上手くCBにプレッシャーが掛からなくなりました。

その流れを汲んでバルサが見事な自陣のビルドアップから得点を奪います

51分。自陣深目の位置でマルティンがフリーでボール持つと、斜め前方向のラフィーニャに楔のパスを入れます。ラフィーニャはワンタッチで前方のスペースにスルーパスを送ると、自陣から猛然とした勢いで走り込んだフェルミンがフリーで抜け出し、GKとの1対1を制してチームに4点目をもたらします。

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これはマンツー意識の強いニューカッスルの守備組織を逆手に取った素晴らしいゴールでした。上記のようにニューカッスルの選手たちはマーク担当の動きに合わせて大きく陣形を崩していました。レバンドフスキが中盤に落ちることで左CBのバーンを定位置から釣り出し、そのスペースをジャストなタイミングでフェルミンが使った形です。トナーリを置き去りにしたフェルミンの走力も光りました。

ファーストレグからレバンドフスキに対してはバーンが厳しくアプローチしており、その背後を狙うことはバルサの選手たちの頭にもあったのでしょう。レバンドフスキは批判も多いですが、彼の存在でCBを引きつけることが多く、その分他の選手がフリーになりやすいという現象は見逃せない事実です。

また、セビージャ戦に引き続き得点の起点になったマルティンも讃えられるべきでしょう。ミスもありますが、彼のボール出しから多くの得点が生まれているのは事実であり、相手にとっても放置していてOKの選手ではなくなりつつあります。

 

・ゴールラッシュで勝負を決める

得点直後にバルサにさらに追加点。フェルミンが今度は左SBの背後に走って得たコーナーキックから、ファーサイドのレバンドフスキがヘディングで決めて点差を3点に広げます。ちなみに、レバンドフスキのマークは代わって入ったリヴラメントでした。

更に56分には中央に突然現れたヤマルがマルティンからの楔を引き取ってターンすると、レバンドフスキへスルーパス。背番号9が落ち着いてタイミングをずらしてフィニッシュで6点目。またしてもマルティンのパスからの得点ですね。

6失点目の直前でトナーリが負傷退場していたニューカッスルは溜まらずボトマンを投入し、5バックに変更。これ以上の傷を広げないための采配でしょうか。

セーフティリードを得たバルサは67分に3枚替え。カンセロ、フェルミン、レバンドフスキを下げてエスパルト、オルモ、フェランを投入します。エスパルトは3戦連続の出場となりました。

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この試合最後の得点を奪ったのもバルサでした。72分、相手のミスパスをエリア内で拾ったラフィーニャが落ち着いて右足で決め切り、7点目を記録。5点差なので流石に勝負あり。

終盤にジョアン・ガルシアが負傷でシュチェスニーとの交代を余儀なくされるアクシデントはあったものの、試合はこのまま7-2で終了。アグリゲートスコア8-3でバルサが準々決勝進出を決めました。

 

雑感

前半はスリリングな展開でハラハラしましたが、終わってみれば貫禄の勝利で準々決勝進出を決めました。派手に撃ち合った前半も、ギアチェンジした後半もフリックバルサ全開のゲームだったと言えるでしょう。主力選手が揃った時の爆発的な得点力は健在です。

マンオブザマッチは迷いますが、後半にゲームの展開をガラッとかえたペドリを推したいです。1月のスラヴィア・プラハ戦での負傷からまだ100%のコンディションではなさそうですが、この試合の後半のプレーは見事でしたね。上手く90分の中で出力をコントロールできるのは彼やヤマルの強みです。

ネガティブだったのはエリック、ジョアンの2人のガルシアの負傷退場でしたが、幸いなことにジョアンは無傷であり、3月末のスペイン代表にも初招集されました。エリックも報道ベースでは重症ではなく、インターナショナルウィーク明けには戻れるようです。

準々決勝ではアトレティコと対戦することになりました。リーグ戦も含め11日間で3回アトレティコと相見えるスケジュールとなっており、10-11シーズンのクアトロ・クラシコを彷彿とさせますね。バルサとしては、国王杯敗退のリベンジを果たす絶好の機会です。

さて、次のゲームはホームでのラージョ戦を控えます。裏では2位マドリーがアトレティコとのマドリードダービーに挑むので、バルサはきっちり勝ち点3を取って試合結果を待ちたいところです。

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最後までお読みいただきありがとうございました。