こんにちは。Hikotaです。全然話題になっていなかった会長選挙ですが、シャビが爆弾を投下したことで一気に盛り上がりを見せていますね。ラポルタ優位は動かなさそうですが、どうなるでしょうか。
試合背景
ホームのニューカッスルは今季クラブ史上初となるCLの決勝トーナメント進出を達成しています。リーグフェーズは4勝2分2敗の12位でプレーオフに進むと、躍進したカラバフを2戦合計9-3で一蹴して次のラウンドに駒を進めました。
2021年のPIFによるクラブ買収以降、プレミアの上位に名を連ねるチームになっています。今季のリーグ戦は12位と苦しんでいるようですが、スカッドメンバーを見ても全く油断できない対戦相手になります。
また、今回のニューカッスルに関しては超過密日程も加味しなければなりません。下記のようなビッグクラブ5連戦となっており、とんでもないスケジュールが組まれています。選手のやりくりは苦労しそうです。
ニューカッスルの日程
— Hikota (@BarcaHikota) 2026年2月27日
3/5 マンチェスター・ユナイテッド🏠
3/8 マンチェスター・シティ🏠
3/11 バルセロナ🏠
3/15 チェルシー✈️
3/18 バルセロナ ✈️
めちゃくちゃ濃い2週間だな。 pic.twitter.com/YObJTKaNVg
アウェイのバルサは、紆余曲折あったリーグフェーズを5勝1分2敗の成績でストレートで通過しています。今季は怪我人の多さに苦しんでおり、前半戦はかなりチームに批判が集中しましたが、年明け以降は持ち直しています。
フリックバルサは昨季に国内三冠とCLベスト4進出を達成しているため、成功のハードルが上がっています。今季はリーグ連覇を果たしたとしてもCLを逃せば失敗と見做されそうな雰囲気があります。個人的にはもうちょいリーグ優勝は評価されるべきと考える立場ですが。
両チームは今季既にリーグフェーズの開幕戦で対戦しており、2-1でバルサが勝利しています。ラッシュフォードの挨拶がわりの2ゴールが記憶に新しいところです。試合後に相手のゴードンがバルサはベタ褒めしていたことも話題になりました。
スタメン

ニューカッスル
3日前のFAカップのマンチェスター・シティ戦から3名先発を入れ替えてきました。ダン・バーン、ジェイコブ・ラムジー、ジョエリントンが先発。今季のトップスコアラーであるゴードンはベンチスタートになりました。
主な欠場者はシェア、クラフト、マイリー、ギマラインス。特に痛いのは、現役のブラジル代表で、中盤のキープレイヤーであるギマラインスの欠場でしょう。
バルセロナ
アトレティック戦から中2日のバルサは5名の先発メンバー変更。エリック、カサド、オルモ、ラッシュフォード、フェランに代えて、アラウホ、ペドリ、フェルミン、ラフィーニャ、レバンドフスキがスターティングメンバー入り。
今季不動のレギュラーであるエリックは試合直前に不快感があることが報道され、ベンチスタートになりました。アラウホは国王杯のアルバセテ戦以来の久々の先発となります。
欠場者はクリステンセン、バルデ、クンデ、ガビ、フレンキー。いずれの選手も2ndレグには間に合わない見込みです。
試合展開
前半
前半は分量が多くなったのでいくつかのトピックごとに分けて書きます。
・アグレッシブなニューカッスルの非保持
立ち上がりから良い入りを見せたのはニューカッスルの方でした。リーグフェーズでの対戦時と同様に強度の高いハイプレスを敢行。バルサの両CBに対して、CFのオスラと右WGのエランガがアグレッシブに襲いかかります。

上図のように中盤の3枚はバルセロナの中盤3枚にそのまま貼り付き、パスコースを塞ぎます。右サイドは縦ズレを起こして上手くバルサの左SBと左WGを捕まえる形になりました。
ホームスタジアムの熱気に押される形で激しいプレスとトランジションを仕掛けてくるニューカッスルに対して、バルサは最初の15分はまともにボール保持をさせてもらえませんでした。結果として、この15分間が試合の雰囲気を決定つけるものとなりました。
ニューカッスルは15分を過ぎると決められていたかのようにラインを下げ、ミドルブロックを形成。ハイプレスとのハイブリットの形でバルサの保持に対応します。

ニューカッスルは4-5-1のゾーンディフェンスの精度も高く、この試合ではほとんど綻びを見せませんでした。
ポイントは中盤のボールホルダーへのアプローチを怠らないことです。ただスペースを埋めるだけでなく、5枚の中盤の誰かがボールハントに出ていき、残る4枚がきっちりスペースをカバーするという動きは徹底されていました、
リーガのチームだとブロック守備時は割と手前の選手(上図だとペドリ、ベルナル)を放置することは多いのですが、ニューカッスルはホルダーに対してちゃんと蓋をする原則があるように感じます。
・ハイプレス回避の課題
一方のバルセロナは1週間前のアトレティコ戦の疲労が抜けきっていない様子でこの試合は強度に欠けてしまいました。
ニューカッスルのハイプレスに対してはほとんど綺麗な前進の形を作れず、ミドルブロックに対しては期待値の低い攻撃に終始しました。ボール保持時のプレー強度が低く、イージーなミスを繰り返した印象です。
このゲームで難しかったのはアラウホを不慣れなSBで起用せざるを得なかったこと。決定的なミスをしないようにすることで精一杯な印象が強く、ビルドアップではほとんど有効なプレーを繰り出せませんでした。
ただ、これはアラウホに限らずですが、強度の高い相手のプレスに対してバルサのビルドアップが機能しないことが多い理由の一つは、バルサのSB陣の引き出しの少なさにあるように常々感じています。
バルサはハイプレスに対して、「後方でボールを回しながら、ここぞというタイミングで縦パスを入れてレイオフ」という形で前進を試みることが多いのですが、相手もそれは了解済。バルサのCFに対してはCBが厳しいアプローチで潰し、レイオフ先もきっちり遮断することでバルサのビルドアップを封殺することができます。

レバンドフスキは全盛期のコンディションにはなく、フェランもポストプレーが得意なタイプではないので、今のバルサのCFはダン・バーンのような屈強なCBに対して後ろ向きだと分が悪いのが正直なところだと思います。
こればっかりでは流石に詰まることが多いので、別のパターンのビルドアップも欲しいところです。相対的にハイプレス時はどちらかのSBがフリーになりやすいので、ここで上手く起点を作れると面白いなと思うのですが、今いる選手の特性上なかなか難しいところはありますね。(そして僕がフレンキーSBコンバート信者である最大の理由がこれです。)
また、対ミドルブロックに対しては、ヤマルが沈黙。前述の通り保持の性能に乏しいアラウホからのサポートが受けられなかったことで孤立無援の状態でした。頼みのペドリとラフィーニャも本調子からは程遠く、得点の匂いはほとんどしませんでした。
・定まらないファーストプレス
また、非保持でもアトレティコ戦で見せたようなハイプレスとトランジションは鳴りを潜めました。

ニューカッスルのアンカーであるトナーリが列を行き来するのが厄介で、ファーストプレスが定まらない状況が続きます。ヤマルもラフィーニャも前プレの強度が出ず、レバンドフスキもどこからプレスに行くのか終始迷っている印象でした。
ニューカッスルの保持時/ポジトラの狙いはフリック・バルサ対策の王道そのもので、高い位置を取ってくるSBの背後のスペースを突くというもの。このパターンは繰り返し狙っていたように感じました。
バルサからするとボールを奪い返す作業もボール保持もままならない状況で、終始ペースはニューカッスルに傾きます。
ただ、バルサからすると180分合計で勝てば良いルールの中で、2ndがカンプノウ開催なので、最悪このゲームはロースコアで乗り切れれば問題ないという考えはあったように感じます。
ニューカッスルにペースは握られていたとはいえ、決定的なピンチを迎える場面も多くなかったです。より勝ちたいのはカンプノウに訪れる前にアドバンテージを確保しておきたいニューカッスルなので、バルサとしては0-0で前半を折り返したのは結果としては悪くなかったと言えるでしょう。
後半
前半で大体書きたいことは書いたので後半はサラッと行きましょう。
後半開始からのメンバーチェンジはなし。試合の大枠の枠組みは変わらずに推移します。60分過ぎてからニューカッスルの強度が落ちてスペースが空いてくることを期待しましたが、強度が落ちたのはむしろバルサの方でした。
前半以上に、ほとんど敵陣にボールを運べず、特にアラウホ側からボールを運べないこともあってヤマルが後半高い位置で仕掛ける機会は皆無でした。ボールの出し手も受け手も疲弊しているため、イージーなミスを繰り返し、ニューカッスルのショートカウンターに数多く対応する羽目になりました。
何としても得点が欲しいニューカッスルは67分に3枚替え。ゴードン、ジェイコブ・マーフィー、リヴラメントを投入します。
バルサ側は70分にレバンドフスキ、ペドリを下げてラッシュフォードとオルモを投入。最前線にラフィーニャを上げる形に変更しました。更に73分には足を攣ったベルナルに代えてカサドが入ります。

この交代からバルサは流れの中から一本しかシュートを撃てておらず、左サイドに入ったラッシュフォードが何かやってくれることを祈るばかりでした。80分過ぎには何となく引き分けで御の字では…?な空気が流れ始めます。
しかし、アディショナルタイムの手前で落とし穴が待っていました。86分、ニューカッスルの先制点を許してしまいます。
まずはバルサの攻撃の場面。ラッシュフォードが大外から走り込んだアラウホに左からクロスを放り込みます。これは上手く合わず、懸命に足を伸ばしてピッチ外に飛び出したアラウホも足を攣ってしまいます。しれっとピッチ内に戻って倒れようとしましたが、これは審判に認められず。可愛げが足りなかったのでしょうか。
その直後のニューカッスルの攻撃。バルサの左サイドをワンツーで破ると、途中出場のマーフィーがクロス。これをドフリーのバーンズが合わせて先制点を奪います。
本来はアラウホのマークですが、前述の通り一旦ピッチ外に出ていたのでポジションに戻れておらず。代わりにラフィーニャが右SBを埋めていましたが、マークを完全に離してしまいました。彼もかなり疲弊しており完全に集中力が切れていました。
アラウホもボランチ位置まで来ていたのでさっさとポジションに戻ることはできたと思いますが、頭が止まっていました。
この失点とアラウホの状態を見てフリックは最後のカードを切ります。88分、アラウホとフェルミンを下げてエスパルトとフェランを投入します。エスパルトはこれがデビュー戦となりました。

エスパルトはプレー回数は多くありませんでしたが、素晴らしいエリア内のタックルで2度相手のチャンスを潰すなど仕事を完遂しました。楽しみな選手がまた出てきました。
新たな若武者の奮闘の先にドラマは待っていました。
アディショナルタイム目安の4分を過ぎた頃、ラフィーニャが相手ブロックの手前でボールを受け、オルモに縦パスを差し込みます。オルモは密集の中でターンしてドリブルで仕掛けると、これがエリア内でのファウルを誘発。土壇場でPKを獲得します。
これをヤマルが落ち着いて沈め、バルサが同点に追いつきます。これがラストプレーとなり試合は1-1で終了。両者痛み分けでリターンレグを迎えることになりました。
雑感
内容は完全な負け試合と表現する他ありませんでした。ニューカッスルの整備された非保持とトランジションの質は素晴らしく、サッカーに判定勝ちがあればバルサはボロ負けだったでしょう。
それだけにこの内容で引き分けに持ち込めたのは大きいと思います。特に後半は完全にノーチャンスだっただけに、最後の最後でPKを獲得できたのは途中出場オルモの大仕事でした。
内容に大いに不満はありますが、先述した通り、勝負は180分で決まります。2戦目がカンプノウで開催されることを考えるとアウェイでドロー決着は全く悪い結果ではありません。
今の選手層を踏まえると全試合を高強度でやるのは難しく、フリックや選手たちも頭のどこかにホームで勝てば良いという計算はあったかもしれません。
ただ、明らかに今日の先発組は疲労が溜まっており、1週間後に2ndレグが待っていることを考えると、週末のセビージャ戦ではローテーションが必要でしょう。今季セビージャには前半戦に1-4の敗戦を喫しているため、こちらも必勝にはなるものの上手く選手はやりくりしたいところです。
最後までお読みいただきありがとうございました。