こんにちは。Hikotaです。会長選挙の期間が始まっていますが、出来レース感もあり、あまり盛り上がっていませんね。
試合背景
前節ジローナに敗れたバルサは、19勝1分4敗で2位に位置します。前節の結果で遂に首位陥落となってしまいました。アトレティコ戦、ジローナ戦と公式戦で連敗しており、ホームでの立て直しが求められます。
アウェイのレバンテはここまで4勝6分14敗の19位。残留圏の17位のラージョとは7ポイントの差が離れており危険水域です。昨年末に就任した新監督のルイス・カストロの最初の5試合は2勝2分1敗と好スタートを切りましたが、直近は3連敗中。カンプノウでの一戦とはいえ、勝ち点が欲しいところでしょう。
尚、日本時間の木曜朝に16節延期分のビジャレアル戦を消化しており、レバンテは中3日でこのゲームを迎えることなりました。バルサの方が長く休めているのは珍しい光景です。
両チームの前回対戦は前半戦の第2節で、バルサが3-2で勝利しています。前半でレバンテが2点のリードを奪いましたが、バルセロナがお馴染みの後半力を発揮し、逆転勝ちで3ポイントを勝ち取っています。
スタメン

バルセロナ
先週のジローナ戦から3名の先発メンバー変更。クバルシ、フェルミン、フェランがベンチスタートとなり、代わりにカンセロ、ベルナル、レバンドフスキがスターターに名を連ねます。バルデは2試合連続で先発落ちとなりました。尚、ペドリとラッシュフォードはこの試合からベンチに復帰しています。
欠場者はクリステンセン、ガビ。ガビは既に一部のグループトレーニングに合流しているようで、復帰までもう少しですね。
レバンテ
ミッドウィークのビジャレアル戦から6名の先発変更。前節から連続で先発しているのはライアン、トリャン、アドリ、オラサガスティ、ビクトル・ガルシアの5人。ビジャレアル戦でも前試合から7人を入れ替えており、きっちりローテーションをしている印象です。
主な欠場者はエルゲサバル、アリアーガ、パブロ・マルティネス、ブルゲ。
試合展開
前半
前半から高いモチベーションを発揮したのは2連敗中のバルセロナでした。休みもありフィジカル的にもある程度フレッシュになったことで、保持/非保持ともに強度の高いプレーを見せつけます。
先制点は4分。右コーナーをショートで繋ぐとエリア手前のカンセロにボール渡ります。カンセロは切り返しで時間を作ると、エリア左のエリックへパス。エリックが左足のグラウンダークロスをダイレクトで流し込むと、ニアで待っていたベルナルが右足で合わせて得点を奪いました。幸先よくバルサがリードを奪います。
このゲームのレバンテは非保持で5-4-1のブロックを組み、ハイプレスは自重する構えを見せます。オリオル・レイが非保持は5バックの中央、保持時はアンカーに列上げする可変型ですね。低い位置にブロックを組んでまずはバルサの攻撃を受け止めた上で、イバン・ロメロを走らせるロングカウンターを狙います。

ここ最近はローブロックの相手に苦戦を強いられていたバルサですが、この試合では先発に抜擢されたベルナルとカンセロが大きな貢献を果たすことになりました。
まずはベルナル。彼のアンカープレイはチームのボール回しを円滑にします。目を見張るようなスルーパスが飛び出すわけではありませんが、的確なタイミングで的確な場所に顔を出してボールを捌くことで、チームのテンポを管理。彼がアンカーとして自立して振る舞うため、フレンキーは低い位置から解放され、より前方に位置するようになります。
そしてこの日マンオブザマッチに選ばれたのは、左SBに入ったカンセロでした。大外の高い位置でボールを受け続けると、長所であるオンザボールの質を発揮。鋭い縦突破と両足から放たれるクロスを武器に、左からの攻撃を活性化させます。しばしばヤマルに偏りがちなバルサの攻撃ですが、左側にドリブルで仕掛けられる選手がいると攻撃のバランスが良くなりますね。
彼らの貢献でセットオフェンスの質が増したバルサは、この2人のプレーから32分に追加点を奪います。
右のヤマルがドリブルで中央にボールを運んで横のベルナルに渡します。相手DFのアプローチを受けながらもベルナルは左のカンセロに展開。ペナ角付近でボールを受けたカンセロが右足でインスイングのクロスを入れると、フリーになっていたフレンキーが右足で押し込んでチームの2得点目を記録します。

少し前がかりすぎる印象もありますが、フレンキーを前に押し出すことで、クロスターゲットが十分に確保されているのは大きいですね。レバンドフスキに最もマークが集中するので、ぽっかりと背後のフレンキーがフリーになりました。とても良いゴールだったと思います。
前半はこのまま2-0で終了。2点のリードを持ってハーフタイムを迎えます。
後半
後半開始から動いたのはレバンテ。右サイドハーフのビクトル・ガルシアを下げて18歳のコルテスを投入。
前半に比べるとレバンテは非保持のスタンスを若干修正。ハイプレスには出て行かないものの、3バック化するバルサのビルドアップに対して両サイドハーフが外側から切る形でアプローチに出てきました。

一方で上図のようにCFのロメロはベルナルを背中で消す意識が強く、CBを追いかけることは少なかったように感じました。ある程度前がかりになる姿勢は見せつつも、後半開始からリスクを背負いすぎることは避けたようなスタンスでしたね。レバンテ側からすると今日のバルサ相手であれば、背後を空けると一気にやられてしまう恐怖心はあったのではないでしょうか。
後半のバルサは追加点を奪うのに苦労しますが、同時にレバンテにも大きなチャンスを与えません。
このゲームでは前半から非保持におけるプレッシングとネガティブトランジション局面での選手の必死さは感じることができました。これはシンプルに2連敗への危機感の現れでもあると思いますし、久々に中5日空いて十分に休養が取れたことによるフィジカルコンディションの良さ故でもあるでしょう。
戦術的な意味で、プレッシングの部分でも大きいと感じたのはベルナルの存在です。バルサのプレッシングはサイドの選手が前がかりになることに特徴があります。バルサのWGが相手のCB、バルサのSBが相手のSBまで縦ズレを起こすことで、アグレッシブなプレスを志向します。

ただ、しばしば起こる現象としては、本来SBがマークすべき相手のWG/SHが浮いてしまうこと。ここに毎回CBが出ていくと背後の危険が増してしまいます。そのためフリックはボランチに横への可動域が広い選手を好んでいます。手足が長く、スペース管理能力に長けたベルナルはまさに打って付けの人材です。逆に言うとカサドの出番が増えないのはここの無理が効かないところにあると考えられます。切ない話ですが...。
あとこのゲームでいいなと思ったのは、ボールと逆サイドのWGがきっちり絞って逆側のハーフスペースを埋める姿勢を見せていたことでしょうか。ヤマルもここはサボらずに戻ってくる場面が見られたので良かったですね。
また、この日のバルサはプレッシングに行くべき場面と行くべきではない場面の棲み分けは意識していたように思います。何となく前線の誰かがフラフラ行く場面が少なく、ここ数試合と比べるとメリハリはついていました。
超ハイライン・オフサイドトラップをやめたわけではありませんが、全ての局面でプレスをかけるのは難しいので、必要に応じて両CBがきっちり裏ケアやっていたのは良かったと思います。マルティンはかなり頑張っていました。
バルサは66分に3枚替えを敢行。ベルナル、オルモ、レバンドフスキを下げて、ペドリ、フェルミン、フェランを投入します。ペドリはこの試合で復帰を果たしました。この試合は最後の10分程度の試運転かと思っていましたが、想定以上に長いプレータイムでしたね。次節の先発を見据えているかもしれません。

バルサにダメ押しの3点目が生まれたのは81分のことでした。またしても右からのショートコーナーから、フェルミンがエリア手前右でボールを受けると、中に持ち出し左足で豪快なミドルをニアサイドに沈めるゴラッソを決めました。流石のパンチ力ですね。
勝負を決めたバルサは88分に最後の交代。マルティンとヤマルを下げて、アラウホとルーニーを投入します。ヤマルはラマダンの影響かボール保持の質は発揮仕切れませんでしたが、非保持ではいつもより走れていたと思います。

試合はこのまま3-0のバルサ勝利で終了。バルサが再びリーグ戦で首位に返り咲きました。
雑感
前節のジローナ戦で本来見たかったものが見られたような印象でした。勿論相手の力量の問題もありますが、今日のバルサからはエネルギーを感じられたのが良かったです。前述の通り、代わりに起用されたカンセロとベルナルの働きは見事でした。
ペドリ不在時に頼りにすべきはベルナルである、をまたしても自身のプレーで証明しましたね。一方で、フリックの慎重な起用方針は支持したいので、今季はプレータイムを制限しながら要所で輝きを見せてくれたら十分です。ベルナルのプレーを見ることはバルサファンとしては最高の喜びですね。
怪我人も戻ってきていますし、再びチームに自信を与えるという意味で良いゲームだったと思います。選手たちが主張するように大枠のスタンスは変えずに、状況や相手によって対応を微調整するようになるといいですね。これからのマネジメントに注目です。
レバンテはもう少しアグレッシブなスタンスに変えても良かったかと思いましたが、2点をリードされた時点で、この試合に勝つよりもチームが決壊しない方向に舵を切った感もありましたね。残り13試合でどこまで積み上げられるでしょうか。
さて、これにて2月の試合は終了。3月はビジャレアルとの一戦に始まり、アトレティコとの国王杯のリターンマッチ、CLの決勝トーナメント1回戦と重要なゲームがいきなり続きます。2月の躓きを糧に、3月での逆襲に期待したいところです。
最後までお読みいただきありがとうございました。