こんにちは。Hikotaです。バルセロナはこの1月での8試合目を迎えます。観てるだけの我々も消化するのが大変なので、選手達の負担は凄まじいものがありそうです。
試合背景
8試合に及ぶCLのリーグフェーズも今節が最終戦。バルセロナ、コペンハーゲンともにこの試合の結果で次のラウンドの運命が変わることになります。
Arsenal and Bayern München through to the round of 16 ✅
— UEFA Champions League (@ChampionsLeague) 2026年1月21日
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ホームのバルセロナはここまで4勝1分2敗で9位に位置します。現状勝ち点13のチームがバルサ含めて8チーム(6位〜13位)並んでおり、決勝トーナメントへのストレートイン権をかけた熾烈な争いが繰り広げられています。各チーム直接対決が少ないため、勝つだけでなくどれだけ得失点差を伸ばせるかが勝負の分かれ目になるでしょう。
一方のプレーオフ圏内(24位以内)の争いも熾烈です。コペンハーゲンは現在2勝2分3敗で26位。得失点で順位が下になっているものの、22位のPSVと同勝ち点(8)であるため、このゲームで勝ち点3を手にできればプレーオフ進出を勝ち取る確率は十分にあると言えるでしょう。
ちなみにコペンハーゲンは週末のリーグ戦の開催がなく、CLリーグフェーズ第7節のナポリ戦以来の公式戦となります。中7日のインターバルを経ているため、このゲームに向けた休養と準備は十分でしょう。
できるだけ得失点差をつけての勝利をめざしたいバルサと、どのような形でもアウェイで勝ち点を奪わなければ何も始まらないコペンハーゲン。両チームの思惑を抱え、カンプノウの舞台はキックオフのホイッスルを待ちます。
スタメン
バルセロナ

週末のオビエド戦から3名の先発メンバー変更。ローテーションで休ませたクンデ、バルデ、フェルミンが先発に帰ってきました。ペドリとフレンキーが欠場する中盤はエリック、オルモ、フェルミンの3人で構成します。負傷で離脱していたフェランはこの大一番でベンチに戻ってきました。
欠場者はクリステンセン、カンセロ、ガビ、ペドリ、フレンキー。カンセロは冬加入のためリーグフェーズの登録は不可となっており、フレンキーは累積警告による出場停止で欠場となります。
コペンハーゲン
前節のナポリ戦からは3名の変更。ナポリ戦のスタートは4バックで挑みましたが、このゲームは5バックがベースになりそうなメンバー構成です。日本代表の鈴木淳之介も当然先発に名を連ねます。
欠場者はウエスカス、マットソン、ディレイニー、コーネリアス。ディレイニーは前節のナポリ戦で退場処分になったため、欠場となります。コーネリウスは前節2トップの一角で先発でしたが、このゲームでの欠場理由は分かりません。
試合展開
前半
ボールを保持するバルセロナに対して、対戦相手が準備してきた非保持をぶつけるお馴染みの展開になります。
コペンハーゲンはこの試合で5バックを採用。前節のナポリ戦は4-4-2ベースで試合に入りましたが、前半35分にディレイニーが1発退場となり、5-3-1に変更しました。数的不利にも関わらず、以降の失点をコーナーからの1点に抑えており、5バックでの成功体験は積んだばかりです。

ベースは5−4−1のゾーンでCBにはあまりプレスをかけません。両SHが内側のレーンを締める傾向が強く、ここ数試合の相手に比べると「人」よりも「スペース」により重きを置いた守備戦術と言えるでしょう。
コペンハーゲンの狙いははっきりしており、外側にバルサのボール回しを追いやりつつ、中央のレーンに入ってきたボールを引っ掛けてのショートカウンターを志向します。
成果が出たのは開始わずか4分。クンデのパスミスを中央でカットすると、右ボランチに入った10番のエルユネシがスルーパス。抜け出した17歳のダダソンがジョアン・ガルシアとの1対1をダイレクトシュートで制して先制に成功。勝利が絶対条件のバルサは早くも出鼻を挫かれました。
以降はバルセロナがほとんど時間でボールを持ち、コペンハーゲンが構える展開が続きます。ペドリ不在のバルサは5-4-1のブロック攻略に苦しみ、相手のミス絡み以外ではなかなかチャンスが作れません。
特にこのゲームの前半では右サイドにボールが偏ります。ヤマルはここ数試合で最も状態が良く、圧巻の個人技を見せつけますが、当然相手も彼に対してはダブルチームで対応します。クンデとの連携も見せますが決定機には繋がらず。
そして、バルデとオルモの存在感が乏しくほとんど左からの構築や崩しが見られませんでした。右サイドで構築も崩しも完結させることが多かったため、ヤマルの個人技にさえ気をつけていれば攻め筋は読みやすかったと思います。
コペンハーゲンはペレイラ、鈴木、ハツィディアコスの3枚のCBの集中力が高く、カバーリングが光っていました。鈴木淳之介はミスもありましたが、非保持は3バックの中央、保持時はダブルボランチの一角に上がるタスクをこなしながら良さは出していたと思います。
今ひとつギアが上がらないまま、前半は1点ビハインドで終了します。
後半
上手く事が運ばなかったバルセロナの方が先に動きます。ピボーテに入っていたエリックを下げ、ベルナルを投入します。

前半低調で、ハーフタイムにギアを上げる、というのはフリックバルサの定番であり、この試合でもその性質は大いに発揮されました。
まずベルナルが入ったことによる効果を見ていきましょう。本来CBのエリックから本職のベルナルに入れ替わった事で、中盤3枚の流動性が向上したのは感じました。
エリックは流石にプレーエリアと役割は限定されるので、どちらかと言えば彼に合わせて静的な立ち位置になりがちですが、ベルナルは手前もライン間も柔軟に行き来できます。狭いスペースでも苦なくプレーできる彼の存在で、前半は存在感がなかったオルモが「解放」されることになりました。
バルサの同点弾は48分。そのオルモが自陣の右側に移動してボールを受けると前方にスルーパス。完璧に右サイドを抜け出したヤマルがGKを引きつけて折り返し。無人のゴールにレバンドフスキが押し込みます。
ベルナルの投入以外で大きな変化がバルデの振る舞いです。前半はボールへの関与自体が少なかった彼ですが、後半は人が変わったようにボールを受けると中央へのドリブルで局面を打開していきます。ボールを受けたらまずドリブル、くらいのプレー選択だったので、これは明確にコーチ陣から指示があったのだと思います。
コペンハーゲンはゾーンに重きを置いた5-4-1でSHが内側を締める意識が強いのは先述した通りです。待ち構えるコペンハーゲンの非保持に対して、パスではなく中央に左からドリブルで侵入する選択肢が出来たのはバルサにとって大きかったと思います。これは上手い修正だったと思います。
このバルデのドリブルでの打開からバルサは逆転弾を記録することになります。
60分。左サイドでのラフィーニャ、レバンドフスキとのコンビネーションから敵陣内側でボールを受けたバルデが中央方向にドリブルで運ぶと、フェルミンを経由して右サイドのヤマルへ。ヤマルのシュートは相手の足に当たってゴールに吸い込まれます。
更に71分の3点目も左サイドから、背後に抜け出したオルモが左サイドで時間を作ると中央のベルナルを経由して右サイドのヤマルへ。ヤマルがあげたクロスをレバンドフスキが胸でコントロールしたところを鈴木が足を引っ掛けてしまい、PK獲得。これはラフィーニャが沈めます。
前半は右サイドで全てが完結していましたが、後半は意識を変えたことにより、「左サイドで作って右サイドで仕留める」のスキームができたのは良い変化だったと思います。何でもかんでもヤマルに任せるのは難しいところもあります。左からも上手く作れるとヤマルはフィニッシュの局面によりパワーを使えるようになるので得点期待値は高まります。
3点目を奪ってからのバルサは次々と選手交代。アラウホ、ラッシュフォード、カサド、フェランを投入します。

ダメ押しは背番号14の右足から。85分、自身で奪った左サイドでの直接フリーキックをラッシュフォードがニアサイドに沈め、4点目を奪います。バルセロナの直接フリーキックでのゴールはこの5シーズンで3つ目になります。メッシ以後はほとんどフリーキックでのゴールがないんですよね。
終盤にコペンハーゲンに1点返されますが、判定に救われこれはノーゴール。試合はこのまま終了し、4-1で勝利。バルセロナが勝利必須の一戦で快勝を果たしました。
雑感
この試合でリーグフェーズでの順位が確定し、バルセロナは5位で決勝トーナメントへの進出が決定しました。ペドリ、フレンキー不在の難しい状況で無事ミッションコンプリート。これで2月に消化する試合が2つ減ったので選手層の薄いバルサからすると大きな結果です。
前半低調で後半盛り返すのは最早フリックバルサのゲームモデル感もありますが、毎回ハーフタイムできっちりギア巻き直してくるのは流石ですね。90分常に全力は難しいので選手たちも無意識にペース配分しているところはありそうです。
試合運びは改善の余地があるものの、ペドリ不在の試合できっちり勝ち切れているのは良い傾向と言えるでしょう。強豪相手は別の話としても、格下相手に取りこぼさないのもまた強さの1つです。
一時期に比べるとヤマルのコンディションが上向きなのは朗報です。第7節のスラヴィア・プラハ戦をサスペンションで欠場したのが地味に大きかったかもしれません。休養は大切ですね。
そして個人的にはこの重要なゲームの1点ビハインドの局面で真っ先にベルナルが投入されたことがとても嬉しかったです。慎重かつ順調に復帰のプロセスが進んでいるように思います。再発のリスクと向き合う必要はありますが、後半戦彼を重要な戦力として数えられるならこんなに心強い補強はありません。
注目の鈴木淳之介にも少し触れておきたいです。保持のボールキャリーの部分はかなり目立っていましたし、的確なポジショニングで上手くバルサの攻撃を跳ね返すなど堂々とプレーしていました。難しいタスクを90分任されており、監督からの信頼を感じました。
一方で前半の致命的なパスミスや、後半のPK献上は悔やまれるところでしょう。残念ながらコペンハーゲンはCL敗退となるのでトップレベルとの対戦は今季はここで終了ですが、W杯に向けて良い糧にしてくれたら良いですね。本大会レギュラーも見えている選手なのでこれからの成長にも期待したいです。
さて、プレーオフを回避したバルサはしばらく国内での戦いが続きます。2月はリーグ戦4試合と国王杯が控えています。日程は多少緩くなるので上手く選手を休ませながら、3月の欧州での決戦に向けて爪を研いでおきたいところです。2月初戦はアウェイのエルチェ戦。引き続きの勝利を期待しましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました。