Hikotaのバルサ考察ブログ

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【マッチレビュー】25−26 ラ・リーガ第20節 レアル・ソシエダ対バルセロナ

こんにちは。Hikotaです。引き続きレビューを書いていきます。

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試合背景

前半戦順位が13位と、開幕から苦しみ続けたラ・レアルは12月に監督交代を決断。Bチームあがりのフランシスコ監督から暫定監督を経て、アメリカ出身のマテラッツォが新指揮官に就任。監督交代後の公式戦5試合では3勝2分と調子が上向きとなっています。注目の久保建英も同5試合で1ゴール2アシストを記録しており、どうやら新政権では居心地良くプレーしているようです。

バルセロナは公式戦11連勝中。スーペルコパ直後の国王杯も乗り切り、リーガでも首位を走ります。チーム状況は上々と言えるでしょう。ただ、2位マドリーが苦しみながらも勝ち点を積み上げ、暫定で勝ち点1ポイント差まで迫っている現状を考えると、歩みを緩めている余裕はなさそうです。

 

スタメン

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レアル・ソシエダ

国王杯のオサスナ戦からは5人の先発変更。連続で先発するのはスベルディア、アランブル、ゴメス、ソレール、久保、オヤルサバル。

欠場者はザハリャン、ヤンヘル・エレーラ、オスカルソン。

バルセロナ

国王杯のラシン戦からこちらは4名変更。ジョアン、クンデ、クバルシ、バルデ、オルモ、ヤマル、フェランが連続で先発します。

欠場者はクリステンセン、ガビ、ドロ、ラフィーニャ。ドロはPSGへの移籍が決定的なようです。

 

試合展開

前半

監督が代わってフレッシュなソシエダが序盤からハイプレスバルサを驚かせます。ファーストプレーでボールを奪うと、ゲデスのクロスからオヤルサバルがフィニッシュ。これはオフサイド判定となりますが、この試合に対する意欲を見せつけます。

前半のソシエダは非常に「メリハリ」のある非保持の挙動が印象的でした。

まずは先述のようなハイプレス。オヤルサバル、メンデスが2トップに並ぶ4-4-2をベースに、2トップがバルサの2CBを、2ボランチバルサの2枚のボランチをマークする超アグレッシブなプレス体制バルサに圧をかけていきます。余ったフェルミンにはCBのいずれかが迎撃に出る後方の数的同数を厭わない姿勢を見せます。

一方で、ハイプレスがかからない時は潔く撤退2トップのラインを自陣の真ん中くらいまで下げ、縦の3ラインの距離を圧縮し切ったゾーンベースの4-4-2バルセロナの押し込み攻撃に対抗します。

奪いに行く時は全員で行く、行かないときはきっちりブロックを作る。新監督のカラーが表れているような雰囲気があります。

しかし、バルセロナも負けてはいません。この試合ではラフィーニャ欠場で代わりに入ったのは本来トップ下のオルモ。彼が4人目のMFとして機能。ソシエダのハイプレスに対するビルドアップの出口になり続け、バルサのビルドアップを大いに助けます。フレンキー、ペドリも立ち位置を変幻自在に変えながらソシエダにハイプレスを躊躇わせます

ソシエダ目線からするとバルサ自慢のドブレピボーテを抑えても後方にオルモとフェルミがいるのは厄介極まりない状況です。おまけにこのゲームはヤマルのキレが凄まじく、彼とフェルミンの連携からチャンスを量産します。

ソシエダは前線でほとんどボールを奪うことができないことに加え、バルセロナのハイプレスにも苦しみ、徐々に自陣での時間が増えることになります。ラフィーニャ不在時にオルモを使うことで、非保持の強度を落とさなかったフリックの選択は非常に良かったと思います。

しかし、この日は運に見放されます。前半のうちに3度ゴールネットを揺らしますがいずれもVARの判定で取り消し。特に3つ目のヤマルはギリギリの判定でした。他にもオルモが前半のうちに4本のシュートを放ちますが、いずれも決めきれず。オルモはプレー自体は良かっただけに悔やまれるフィニッシュの精度になりました。

すると、32分に押され気味だったソシエダが牙を剥きます。ゲデスが敵陣の浅い位置で内側に向かってドリブルしながら、右サイドの久保へサイドチェンジ。警戒すべき久保にはバルデとオルモがダブルチームで対応しますが、久保は自身のサポートに入ったゲデスにバックパス。ゲデスの角度をつけたクロスがファーサイドのオヤルサバルに届き、ニアへのボレーシュートジョアン・ガルシアを破ります

隙を見せてしまったバルサですが、これはソシエダの3トップの質、2枚を引きつけた久保の引力と、1発で仕留めたゲデスとオヤルサバルのクオリティを褒めるべきでしょう。

前半は0-1で終了バルサは内容への手応えとは裏腹に1点ビハインドを背負って後半は向かうことになります。

 

後半

両チームともに後半開始からの交代はなし。両者共に意図通りの45分だったはずで、妥当な判断だったと思います。

後半開始からチャンスを掴んだのはやはりバルセロナで、オルモがまたしても2つの決定機を掴みますがいずれも活かし切れず。ヤマルのパスからフェランの強烈なシュートも相手の守護神であるレミーロに阻まれます。

プレスがかからず、劣勢の状況を受けて先に動いたのはソシエダでした。58分にゴロチャテギとオドリオソラを投入。久保を最前線に置き、本職右SBのオドリオソラを右SHに配置します。前半から久保のバルデへの対応が若干曖昧だったので、そこに対する応急処置ではないでしょうか。 

得点が欲しいバルセロナはその4分後に3枚替えを敢行。バルデ、オルモ、フェランを下げてカンセロ、ラッシュフォード、レバンドフスキと攻撃のカードを一気に切ってきます。カンセロはこれがバルサ復帰後最初のゲームとなりました。ラッシュフォード&カンセロという非保持の爆弾を抱えた左サイドに注目が集まります。

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66分にレバンドフスキのヘディングシュートはレミーロがこの日1番のビッグセーブ。その直後久保が腿裏を痛めて負傷退場を強いられます。スプリントの際に痛めたようで自身で歩けないレベルの負傷でした。状態が心配なところです。ヤマルに殴られ続けたセルヒオ・ゴメスもここで下がり、ムニョスとバレネチェアが左サイドに入り、今度はゲデスが最前線へ。

バルサレミーロの牙城をようやく破ったのは70分。キレキレのヤマルのクロスをファーサイドでラッシュフォードがヘディングで合わせます。ラッシュフォードはヘディングが苦手なイメージがありましたが、よく決めましたね。

ここからフリックバルサの爆発力を発揮する時間だ!と思ったのも束の間。得点直後のソシエダのキックオフから。レミーロのロングキックをクバルシが弾き返せず、左サイドからクロスを上げられるとソレールのヘディングはジョアンが防ぎますが、こぼれ球をゲデスに綺麗に決められてあっという間に勝ち越されます。現状の弱みである最終ラインの高さ不足が露呈してしまいました。

反撃の狼煙を一瞬で消されたアウェイチームに対して、熱狂が渦巻くホームスタジアム。アノエタの雰囲気に押されてオヤルサバルが決定機を迎えますが、これが枠外に外れて難を逃れたバルセロナ

ソシエダは82分に右SBのアランブルを下げてCBのツァルを投入。5バックへの変更で逃げ切りを図ります。対してバルサマルティンルーニーを投入します。こちらは超攻撃的な3バックに変更してソシエダの守備を無理やりこじ開ける方向の采配です。

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しかし、85分のクンデのバー直撃のヘディングシュート以外は質の高いチャンスを作ることができず。88分にはソレールがペドリへの危険なタックルが退場し、数的優位を得ますが、ソシエダの魂のこもった守備を崩しきれません。

9分のアディショナルタイムでの攻勢も実らず、1-2のままタイムアップバルセロナの連勝は11でストップ。昨季に引き続き鬼門アノエタで勝ち点3を落とす結果となりました。

 

雑感

ゴール期待値は3.69-1.01、シュート数は25-7と、スタッツでは圧倒したバルサでしたが、残念ながら敗戦となりました。ソシエダは見違えるほど気迫のこもったチームに生まれ変わっていましたし、レミーロのパラドン連発には本当に驚かされました。

ポストやバーに阻まれるシーンも含めてこの試合は「バルサの日」ではなかったな、というのが正直な印象です。運、というと語弊があるかもしれませんが、このゲームは圧倒的な得点力を誇ってきたフリックバルサ史上最もゴール期待値から下振れた90分の1つだったのではないでしょうか。

同点弾以降はプレーの質が低下してしまいましたが、むしろ70分までのバルサのクオリティは高く、内容としては今季の中でも屈指の部類だったと思います。そんな日に負けてしまうのがサッカーの残酷な一面であり、このスポーツの大きな魅力の1つなんだと思います。

ラフィーニャ不在というこのチームにとって最も難しいシュチュエーションの中で、オルモとフェルミンの同時起用は素晴らしいソリューションだったと思います。負けはしたものの、このゲームでの機能性は評価されるべき事項だったように思います。プレス回避も、ハイプレスもよく機能していました。

特に中央で圧倒的な存在感を放ったフェルミンのプレーレベルは凄まじかったですね。2度目の復帰後の状態がなかなか上がっておらず心配していましたが、格を一段上げた感すら出てきました。今季チーム2位のG/Aを記録しており、レギュラーの座を完全に掴みつつあります。

ただ、ソシエダもまた最高のゲームを演じました。前半の頁で書いたように、「メリハリ」のついた非保持の振る舞いは特筆すべきでしょう。選手交代のタイミングや人選を誤らず、適切にエネルギーを注入したマテラッツォの手腕も光っていたと思います。オドリオソラを上手く使いましたね。

そして久保建英にも触れたいと思います。若干非保持の曖昧さは気になったものの、やはりバルサにとっては最警戒すべき選手の扱いで、その意識が先制点に繋がったとも言えます。新監督の信頼を掴んでプレータイムが伸びていたからこそ、このタイミングでの負傷が悔やまれますね。W杯イヤーだけに6月に影響するものではないといいのですが…。

さて、久々に黒星の味を噛み締めたバルセロナはミッドウィークにCLを迎えます。アウェイでのスラヴィア・プラハです。残り2試合に勝利しても決勝トーナメントへのストレートイン圏内は微妙な状況ですが、可能性は0ではありません。

中立地やアウェイでの試合が続いており1ヶ月以上カンプノウでプレーしていないチームのコンディションは気になるところですが、今日の内容を見る限り選手たちのコンディションは悪くないと思います。悲観せず、また新たな連勝ロードを築いていって欲しいですね。

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最後までお読みいただきありがとうございました。