Hikotaのバルサ考察ブログ

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【考察】20-21シーズンFCバルセロナ総括

こんにちは。とてもお久しぶりです。久々のブログ更新となりました。シーズン終盤戦はマッチレビュー書けませんでしたが、ぼちぼちブログ再開したいと思います。

20-21シーズンも終わり、今はEURO2020とコパ・アメリカと代表戦一色の欧州サッカーです。なので非常に今更感はありますが、今回は20-21シーズンのバルサを振り返る記事にしたいと思います。このタイミングがラストチャンスなので笑

シーズン終了から1か月以上経ってしまっていますが、あんなことこんなことあったなあと思い出してくだされば幸いです。それでは!

 

結果に満足?不満?

ロナルド・クーマンが新監督に就任して臨んだ20-21シーズンの結果は、リーグ戦3位、CLベスト16、国王杯優勝というものでした。ここ数年のバルサの基準から考えると、決してファンが満足できるような結果ではないでしょう。19-20シーズンも無冠でしたし。

しかし、今季の始まりを思い返すと、必ずしも悪い結果とは言い切れません。昨年の8月、バルセロナどん底の状態でした。バイエルン・ミュンヘン戦での8失点での敗北、リオネル・メッシの退団希望、ジョゼップ・マリア・バルトメウ前会長以下フロント陣の暴走などなど。

正直2020年の末の段階では、タイトルどころかCL出場権圏内すら危ういというのが偽らざる本音でした。

しかし、クーマンバルサは年明けから見違えるように改善。リーグ戦では12月から約4か月無敗を貫く変貌ぶり。具体的に何がどのように変わったのかは以下の記事をご参照ください。

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結果、国王杯のタイトルを獲得し、リーグ戦でも終盤までタイトルを争うところまで行きました。12月から考えると、望外の成果と言えるのではないでしょうか。

しかし、不満を覚えるとすれば、対ビッグクラブの戦績の悪さ。2回ずつ対戦したマドリ―、アトレティコ、PSG相手には1勝もできず、唯一勝利したのは新人監督ピルロが就任したばかりであったユベントス戦のみ(リターンマッチは0-3で完敗)という体たらく。

さらに「残り試合全て勝てば優勝」という状況で勝ち点を落としてしまった勝負弱さも批判されるべきポイントではあるでしょう。V字回復しただけに優勝を逃してしまったことに対する失望も大きくなってしまった印象です。

個人的には今季の結果に対して不満はそれほどありません。勿論、リーグのタイトルは欲しかったですが、シーズン前の状況と期待値を踏まえると1つでもタイトルが獲れたことは良かったなと思います。メッシのラストシーズンかもしれなかったシーズン(まだどうなるかはわからないけど)にトロフィーを掲げることができただけマシだったかなと思います。

僕はクーマンに全く期待してなかったので、彼の監督としての立ち振る舞いは意外でした。「頑固で自分のやり方を曲げず、主力選手と衝突し、チームは空中分解。セティエン政権末期の二の舞となる」という最悪なシナリオも見えていただけに、クーマンは本当に上手くやってくれたなという感想です。

主力選手との不和はなく、むしろ選手からはポジティブなコメントが聞かれました。前半戦は自身が持ち込んだ4-2-3-1というシステムに拘泥している感がありましたが、上手くいかなくなるとあっさり4-3-3に戻し、4-3-3が限界を露呈したタイミングで3バックを導入するなど、むしろ近年のバルサの中で最も変化に富んだ1年間だったと言えるでしょう。

選手交代等、良く分からない部分は多々あったので、賛否はあるでしょうが、「今季の監督としては」クーマンは相応しかったと思います。そもそも昨季のバルサの監督を引き受けること自体「火中の栗を拾う」みたいなものでしたから笑。

尤も、1年目と2年目では評価の尺度が変わります。2年目は結果を出さなければならない年になるので、そこは厳しい目で見なければならないのだろうなと思います。

 

若手の台頭

クーマンバルサを語る上で、欠かせないのは若手の躍動。既に主力だったアンス・ファティ、フレンキー・デ・ヨングに加えて、ペドリ、ロナルド・アラウホ、オスカル・ミンゲサ、セルジーニョ・デストら10代~20代前半の選手が主力として1年間を戦い抜きました

30歳オーバーばかりだった昨季のバルサから一気に若返りができたのは1つクーマンの功績として数え上げていいのかなと思います。絶対的な主力となったペドリについては後述しますが、それ以外で特筆すべきはミンゲサの例。

ミンゲサは昨季までBチームでも絶対的なレギュラーではない選手で、僕が昨季見たBチームの昇格プレーオフでもベンチスタートでした。当然ミンゲサがトップチームで活躍する未来を描いていたファンは少なかったと思います。

しかし、CBに故障が相次いだことで先発のチャンスを得て、そこでのパフォーマンスが良かったことでクーマンの評価が急上昇。ラングレ復帰後もアラウホとCBコンビを3試合連続で組み続け、トップチームに定着。CBと右SBどちらもできる選手という便利屋として出場機会を掴み続けます。

そして、そんなミンゲサに追い風が吹いたのは2月末の3バック導入でした。4バックのCBもSBもこなしてはいるけど、何か物足りない印象が強かった彼ですが、3バックの右にガッチリハマり躍動します。世界最高峰のアタッカーであるエンバペの洗礼を受け、試合中にクーマンの怒りを買って懲罰交代させられるなどの試練はあったものの、しっかり最後まで主力の1人として戦い抜いたことは称賛に値します。

クーマンは気に入った若手の起用には躊躇がありません。多少経験が浅くてもパフォーマンスが良ければ、かなり積極的に若手を登用するタイプの指揮官なのが幸いしました。一方でクレのアイドルであるリキ・プッチは結局シーズン通して冷遇され続けたので好みの差は激しいという部分も見え隠れしました。

若手の台頭、というと語弊がありますが、クーマンが就任してから最も変化が見られたのがウスマン・デンベレでした。怪我をほとんどしなかったというのもそうですが、変わったのはプレー面。

これまでは狭いスペースでボールをコネコネしているシーンが散見されましたが、今季は自身の最大の強みであるスピードを活かすプレーが急増しました。積極的な縦突破とラインブレイクは後半戦の大きな武器でした。守備も人並みにはこなすようになりましたし、これもクーマンの功績の1つかなと思います。

(EUROで4か月級の怪我を負ってクレの好感度をまた下げてくるのも彼らしいなあという印象です。扱いが本当に難しい。契約延長どうするんでしょうか。)

 

今季のチームMVPは?

結果で言えば、序盤退団騒動でパフォーマンスがどん底だったにも関わらず、徐々にギアを上げ、最終的に30ゴールを決めてしまったメッシが最優秀選手に相応しいでしょう。

しかし、今季トータルでの貢献度を考えると僕個人としてはペドリの名前をあげたいです。クーマンバルサは彼の存在無しでは語れません。

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大体はこの記事に書きましたし、今更ペドリの凄さを語るまでもないと思います。本当に素晴らしい選手です。多分将来ペドリのデビューシーズンをリアルタイムで見た事を自慢するだろうなと思います。それくらいの選手です、彼は。

今季の公式戦で欠場した試合は僅か2試合のみ。この事実だけでペドリがいかにクーマンバルサにとって不可欠な存在であったのかが分かりますよね。彼がいなければここまで持ち直すことはできなかったでしょう。

となると、今季最終盤でバルサが失速したことと、ペドリの疲労の蓄積は確実に相関関係にあります。

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こちらの記事で書いた通り、クーマンバルサは2月末にハイリスク・ハイリターン路線に切り替えたことで、息を吹き返しました。

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そしてそのハイリスクを管理し、チームのバランスを担保していたのはインテリオールのフレンキ―とペドリでした。

特にペドリのボール奪取力の高さ、運動量、カバーリング能力、ポジショニングの良さはメッシというボール非保持時の局面で計算が立たない選手を抱えるバルサにとってはまさに生命線と呼ぶべき要素だったのです。18歳にここまで支えられるとは…って感じです、本当に。

ただ、ペドリも流石に1年目で18歳なので限界はきました。引き金となったのは恐らく3月末の代表招集。ここで休めなかったのはバルサにとっては痛恨で、代表から戻ってきたペドリは明らかに身体が重そうでした。今開催中のEUROでも絶対的な主力ですし、ルイス・エンリケ監督としても是が非でも呼びたかったってところでしょうが…。

まあどっちみち18歳が疲労で潰れたらチームが機能しなくなるって時点で限界は見えているなという感じはしますし、ペドリのパフォーマンスレベルと共に崩れてしまうのはある意味必然でした。要するにペドリはそれくらいの存在に僅か1年でなったわけです。本当に素晴らしいです。

次点にはフレンキ―、メッシ、それから後半戦のブスケツも忘れてはならないなと思います。まあメッシ、ブスケツは今更ですけど、フレンキー。彼もまた怪物です。

 

まとめると

総括をすると20-21は「意外と楽しめた」シーズンでした。正直、もっと暗いシーズンを想像していました。実際14節くらいまでは本当に暗かったですし笑

ここまで若手が台頭するとは思ってはいませんでしたし、メッシがあそこまで復調するとも、クーマンがあれほど柔軟に戦術を変えるとも、タイトルを獲れるとも、ウスマンデンベレが1年通じて試合に出続けられるとも決して思ってはいなかったので、今季は「驚きに溢れた」シーズンだったとも言えます。

僕がバルサを応援するようになったのは08-09シーズンからで、あんまりこういう楽しみ方をしたことがなかったので、そこが凄く新鮮だったなという感じです。まあぶっちゃけ期待値が低すぎたっていうのは影響していると思いますし、コロコロコンセプトが変わるのはバルサ的にはどうなんだろうって思ったり思わなかったり。でも色々考えさせられたシーズンでしたし、勉強になりました。

そして、願わくば今季が「次に繋がる」シーズンになって欲しいと思います。個人的には2年目のクーマンにはどちらかというと不安要素の方が多いですが、それもまた払底して欲しいなと思ってます。2年目も楽しませてくれるといいですね。

 

最後に

総括が大変遅くなってしまいましたが、今季もたくさんの方に記事を読んでいただきました。本当にありがとうございました。

そして終盤マッチレビューを書けなくなってしまってごめんなさい。いや、多分僕が書いても書かなくてもそんなに影響はないと思うんですけど、「今季は全部書く」って宣言してただけにそこは凄く心残りです。

来季に関しては、マッチレビュー書くのはやめます。多分書いてもクラシコとかCLのビッグマッチくらいかなと思います。もう少し余裕が出てきたら再開したいですが、来季は難しいです。毎試合を何年も書き続けている人は本当に神です。凄い。

なので、来季はのんびり試合を観ながら書きたいことが出てきたら書くっていうスタンスにする予定です。何試合か見てそれをまとめるみたいなやつとか、2年目と1年目を対比してみた的な。細々と続けていくつもりではあるので、気が向いた時に読んで頂けたら嬉しいです。

よろしくお願いします!

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます。