Hikotaのバルサ考察ブログ

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【マッチレビュー】19-20 ラ・リーガ第38節 アラベス対バルセロナ

はい、こんにちは。前節レアルマドリーの優勝が決まってしまったリーガエスパニョーラ。今節のアラベス戦は消化試合となってしまいました。アラベスの方も既に残留を決めていますから、お互い良い形でシーズンを締められるかどうか?という一戦になります。バルサは前節敗れているだけに連敗でシーズンを終わらせたくはないところ。

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前回対戦はホームでバルサが4-1で勝利を収めました。アラベスがどのようにバルサ対策を敷いてくるのか注目しましょう。

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■スタメン

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ホームのアラベスは前節から4人の先発変更。今季ここまで11ゴールずつを挙げるルーカス・ペレスとホセルは補完し合ったいいツートップです。恐らく布陣はお馴染みの4-4-2でしょう。レギュラーCBのロドリゴ・エリーは出場停止のため欠場です。

一方のバルサは出場停止と怪我人が多く、さらに同日にバルサBのプレーオフが予定されているため、招集されたのは僅か16選手。消化試合のため、テアがベンチでこの日誕生日のネトがスタメンで起用されます。アラウホ、リキ、アンスのカンテラーノ3人衆もスタメンに名を連ねます。

 

■前半

バルサがボールを持ってアラベスがブロックを作るお馴染みの展開に。

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バルサボール保持時

バルサはボール保持時3-4-3、それに対してアラベスは4-4-2で迎え撃ちます。ビルドアップの局面ではブスケツはほとんど3バックの真ん中の位置でボールを捌きます。これはピケ不在が影響しているんでしょうかね。アラウホのビルドアップが少し心もとないというのは要因としてありそうです。

ということで後ろ3枚、インテリオールの2人が横並びでダブルボランチを形成し、両SBは高い位置を取る。両ウイングはハーフスペースに立つこの形はバルベルデ時代に良く見たボール保持時の陣形です。今季色々な形を試しているセティエンですが、最終節でバルベルデ時代に戻したような印象を受けました。

まあ、結局のところこのやり方が選手たちも慣れているのでしょうし、やりやすさはあるのでしょう。アラベスはあまりプレスをかけず、4-4-2のブロック守備も緩かったので、それが楽だったなという印象も受けました。まあアラベスはモチベーション難しかったですね。

バルサの前半のボール保持率は64%。セティエンバルサの水準からすると低めですね。その分、カウンターや縦への意識も目立ちました。そういう意味でもバルベルデっぽさはありました。これがセティエンの指示なのか、選手たちの判断なのかは興味深いところです。少しお互いに歩み寄っていればいいのですが。

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決定機には結び付かなかったものの、アラベスはカウンターでバルサのゴールを脅かします。再三言っている通り、カウンターに致命的に脆いのは何とかしたいですね。もう少しボール保持時にバランスの取れた配置になれるといいのですが。ナポリ戦までに要改善ですね。

セルジ・ロベルト右SBの価値

やはり際立ったのはセルジ・ロベルトの右SB。セルジ・ロベルトが右SBとして先発したのは29節のレガネス戦以来。30節セビージャ戦から前節まではネルソン・セメドが右SBを務めてきました。セメドも悪いわけではなかったのですが、やはりセルジ・ロベルトの右SBとしてのプレーは圧巻です。

特にメッシとの関係性が素晴らしく、メッシが外なら中、メッシが中なら外。このポジションチェンジのタイミングと立ち位置が秀逸です。セルジ・ロベルトはかなりチームメイトからの信頼も厚く、彼がピッチに立っていると結果として右大外に良くボールが渡るようになり、ボールの流れがとても良くなります。

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セルジ・ロベルトの価値

セルジ・ロベルトが素晴らしいのはこのように大外から躊躇なくメッシへパスを差し込める点。これ簡単そうに見えて、セルジ・ロベルトとセメドではやはりこのプレー1つで精度が違うんですよね。セルジ・ロベルトがいるとメッシはそこまで落ちずに、得意のハーフスペースでボールが入ってくるのを待っていればいいわけです。これはバルサの攻撃にとって大きいですよね。

バルサが再開後勝ち点を落としたのは4試合。そのいずれもセルジ・ロベルトは右SBとして先発しませんでした。サッカーにたらればは禁物ですが、セルジ・ロベルトの負傷が無ければリーガの行方は分からなかったかもしれません。少なくとも僕はそれくらいバルサにとって重要な選手だと思います。

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1点目はセルジ・ロベルトが内側、メッシが外側の形から生まれた得点ですし、2点目はセルジ・ロベルトの大外からの高精度の斜めのパスが起点でした。僕はよくブログで彼を褒めるのはその貢献に値する評価を受けていないと思うからです。改めて素晴らしい選手だと思いました。

前半はバルサが圧倒。3点のリードを得て、後半へ向かいます。

 

■後半(選手評価)

さて、後半といきたいところですが、この試合は消化試合な上、前半に勝負が決まってしまったので、あんまり書くことがありません笑。なので、後半のレビューは割愛して各選手の寸評にしますね。セルジ・ロベルトは前半のところで散々褒めたので省きます笑

ネト

Happy Birthday!キケおじいちゃんからのプレゼントでしたね。

アラウホ

やはり身体能力が高い選手。後半完全に裏を取られたところから、追い付いてビッグチャンスを潰したシーンには驚かされました(オフサイド判定)。現在バルサのCB陣はスピード不足であるため、来季良いオプションになるやもしれません。ただし、ビルドアップが不安視されているところではあるので、そこはどうなんでしょう。今日のアラベスだとちょっと分からなかったです。

ラングレ

負傷退場がただただ心配。自分で歩けていたので、大きなものではないと思いますが、CLを控える中でラングレがいないと厳しいですね。アラウホとのコンビは試合重ねれば良くなりそうな気はしました。補完性はピケ・ラングレコンビよりも、アラウホ・ラングレコンビ。

アルバ

今日は2アシスト。まああれだけ自由にさせてもらえれば仕事ができるのがジョルディ・アルバ。アンスとのコンビも悪くはなかったです。ただ、アンスをもっと活かしてあげるために、内側でのプレーをもう少し丁寧にやって欲しい感はありますね。

ブスケツ

今日は3CBの中央でタクトを振るう。アラベスのプレッシャーを殆ど受けない位置で快適にプレーしていました。カウンター対応時にもう少し周りの助けがないと辛そうなので、そこは整備してあげたいところ。

ビダル

セルジ・ロベルト、リキ・プッチに比べると繋ぎに危うさを見せつつも、タスクは完遂。ラングレの負傷退場に伴い、急遽左CBに配置転換するものの難なくこなしました。やはり戦術的柔軟性は抜群に高いですね。多分、バルサに来て初のCBだったと思います。

リキ

2アシスト。今日はアラベス相手に存分にその才能を発揮しました。得点には結び付きませんでしたが、スアレスへのダイレクトスルーパスにはセンスしか感じません。序盤に果敢にミドルを狙ったのも好印象。非保持時はいつものように激しいプレスでチームにエネルギーを注入しました。リキの課題というか、チームの課題としていかにこの選手を守備組織に組み込むかは今後見ていきたいですね。

メッシ

2ゴール1アシスト。今日もパスやドリブルがひっかかるシーンはあったものの、結果を出し、笑顔だったのは安心しました。なんだかんだ凄いスタッツでシーズンを終えました。

アンス

今季7ゴール目。リキと並んでこのチームの希望です。クロスに対して飛び込むのが上手いんですよね。17歳ですが色んな得点パターンを持っているのは魅力ですね。来季スタメン定着も夢じゃないと思わせてくれる選手です。CLでもその実力を見せて欲しいですね。

スアレス

得点以外あまり印象がなかったですね。コンディションが悪いのか、モチベーションが低かったのかは分かりませんが、良いときのスアレスとは比べ物にならない出来のここ数試合。CLを本気で狙うならスアレスが点を取れないとってところなんですけどね。

セメド

ラングレの負傷に伴い投入されました。目の覚めるようなシュートでチームの4点目を記録しました。もしかすると、SBではなくウイングで起用した方が今のチームに貢献できるかもしれませんね笑。最適なのはウイングバックなのでしょうけど。

フレンキ―

復帰2試合目。メッシの2点目はこの人が起点でした。ブスケツとは違う魅力のあるアンカーですが、やはりフレンキ―は自由に動き回りたいんだなと再確認しました。彼がアンカーをやりたいのであれば、チームのメカニズムを微調整するか、彼自身がプレースタイルを調整する必要があるような気はしてます。

ブライスワイト

少ない時間ながらゴールに向かう姿勢は見せました。CLには出場不可なので、もしかするとこの試合がバルサの選手としての最後のプレーだったかも・・?

 

■まとめ

色々あったシーズンで、リーガのタイトルを逃してしまった19-20のバルサですが、最後はマニータで終わらせました。終わりよければすべてよしには決してなりませんが、CLナポリ戦に向けてポジティブな勝利にはなったのではないでしょうか。点がたくさん入るとチームの士気もあがりますし。

まあ、試合としてはアラベスにだいぶ助けられた部分もあるので、この感じでナポリも!っていうのは危険でしょうね。ナポリ戦はブスケツビダルが出場停止ですから、かなり選択肢は限られてきそうですね。グリーズマンの状態も気になるところです。

いずれにしても今季のリーガ・エスパニョーラはこれで終了です。今季は初めて丸1シーズンブログを書き続けた1年間でした。全38試合は書けませんでしたが(これがめっちゃ心残り!)、継続的に書き続けられたのは読んでくださる皆さんのおかげです。ありがとうございました。

当然CLもレビュー書きますし、オフシーズンも様々な記事を書いていきたいと思います。これからもご贔屓にしていただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます。