Hikotaのバルサ考察ブログ(仮)

主にFCバルセロナが好きです。他サポの方大歓迎です

【考察】セティエンバルサを読み解く其の参 激動の2ヶ月間を振り返る

こんにちは!皆さん、とてもお久しぶりです。Hikotaです。コロナウイルスで生活が色々制限される中、いかがお過ごしですか?学校が休校になり、会社等もテレワークを推し進めるなどして、皆さん家にいる時間が格段に長いと思います。僕もそうです。

未だ嘗て経験したことない状況で、しかもサッカーの試合が全くないのは大変苦痛ですよね。少しずつ、自分の頭からサッカーが消えていくような、そんな感覚さえよぎります。そこで、サッカーやバルサへの熱を冷まさぬように、当初想定していたよりも早くブログを再開することにしました。この状況で書かないわけにはいきませんでした。

僕のブログを読んで、少しでもサッカーに再び気持ちが向く人がいてくれたら嬉しいです。作業の合間を縫ってのんびり書こうと思っているので、更新頻度はめちゃくちゃ低いと思いますが、ご了承ください。それでは。

 

◼︎セティエンバルサを検証する

さて、久々のブログ執筆ということもあり、リハビリと復習を兼ねて、今回はセティエンバルサのこれまでを振り返っていきたいと思います。中断前最後のソシエダ戦からもう1ヶ月が経ちます。ここで改めてセティエンバルサについて検証してみましょう。

1月14日、キケ・セティエンはエルネスト・バルベルデの後任としてバルサの監督に就任しました。シーズン途中で、しかもリーグ戦で首位を走っていたチームなだけに電撃的な監督交代劇でしたね。まあ色々突っ込みどころはあるわけですが、一旦置いておきましょうか。

セティエンが就任してからのバルサの成績を確認すると、

リーガ 7勝2敗 14得点 8失点

CL 1分 1得点 1失点

コパ 2勝1敗 7得点 2失点

SofaScore』より

とまあ、シーズン途中就任ということを鑑みると、結果自体はそこまで悪くないと言えるでしょう。しかし、バレンシア戦やビルバオ戦、クラシコなど勝負所で勝てなかったのもまた事実。内容に関しても意見は結構割れている印象を受けます。

ということで今回の記事では、セティエンバルサをシステムや選手起用ごと3つの期間に分け、個別に色々と振り返りをしていきたいと思います。

 

■セティエン色押し出し期(3-5-2期)

グラナダ戦〜バレンシア

セティエンは就任当初、ベティス時代の定番であった3-5-2の基本フォーメーションを持ち込みました。3人のディフェンスの前にブスケツを置き、後方からショートパス主体のビルドアップでボール支配に拘る姿勢を見せます。初陣のグラナダ戦では、合計1000本以上のパスを繋ぐなど、セティエンの思想が色濃く出ていました。

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また、選手起用に関しても、セルジ・ロベルトの右CBやアンス・ファティの右WB起用など、バルベルデ時代では考えられなかったものが見られました。ブスケツを最終ラインの位置に下げず、両WBは高い位置をキープし、圧倒的なボール支配で相手を敵陣に押し込める。初戦では、セティエンに変えたことで、本来のバルサに戻るのではないかという期待感すら感じさせました。

しかし、雲行きはあっさりと怪しいものへと変わっていきました。続くイビサ(3部相当)戦では、大苦戦。控え組中心のメンバーだったというエクスキューズはありますが、イビサ相手にあそこまで対策を打たれるのは驚きでしたね。グリーズマンの2ゴールでなんとか勝利したものの、今後に向けて不安を抱くには十分すぎる低調さでした。

そして、迎えたバレンシア戦。過去2戦と同様、3-5-2のフォーメーションで挑んだバルサは0-2で完敗を喫します。中央へのパスコースを遮断され、ワイドのアンスとアルバは孤立。メッシが何とかしようとボールを受けますが、スアレス不在でここも孤立。チームはバラバラのまま何もできず負けてしまいました。

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この3-5-2システムの問題点を挙げると、

1、中央のレーンもしくはハーフスペースを塞がれると立ち行かなくなる

2、配置ベースであるため、選手間のポジションチェンジが少ない

3、よってパスを回しても相手が動かない

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ハーフスペース封鎖

もしかすると、スアレスデンベレがいたらこのシステムの評価も変わっていたのかもしれません。相手のCBを引き付け、メッシを自由にできるスアレスと、サイドのレーンで単独で剥がせそうなデンベレがいれば。でもいないのが当時の状況で、それでも自分のスタイルにチームを当てはめることにトライしたのがこの3試合だったわけです。

自分のやり方を貫くために、選手たちをコマのように配置していくやり方は往々にして批判されがちですが、この場合はどうだったのでしょう。僕個人としてはこのフォーメーション導入には反対でしたが、セティエンとしてはどうだったのでしょうか。やるならもう少し貫いたほうがよかったのでは?とも思います。難しいですが。

 

■3トップ回帰期(4-3-3期)

レガネス戦~ビルバオ

さて、完敗を喫したバレンシア戦後のレガネス戦。この試合でセティエンは前線にメッシ、グリーズマン、アンスを並べる4-3-3システムを導入します。これがハマり、5得点を奪う大勝。やはりバルサは4-3-3でしょ!感がここで高まりましたね。

それにしても、先述した通りこの3バックへの見切りの早さはちょっと想定外でした。イビサ戦、バレンシア戦の内容が相当悪かったとはいえ、ここから戦術浸透を上げる作業にトライする選択肢もあったはず。ここで僕のセティエンへの印象はガラッと変わりました。もっと自分の形にこだわる人だと思っていたので。結局バレンシア戦以降、3バックは使われていません。まあ、切り札認定していたデンベレが再離脱してしまったのも大きいかもですが。

この4-3-3で特徴的だったのがフレンキ―・デ・ヨングのタスク。右インテリオールが定位置ながら、ボール保持時は相手の最終ラインと同じ高さまで上がり、相手のCBを引き付けるタスクを担います。この動きにより、前線のメッシ、グリーズマンは自由に前線から離れる動きが可能になります。特に、2トップの時は、窮屈そうにしていたグリーズマンがプレーしやすくなったように映りました。

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フレンキ―の新タスク

この施策は一定の成果があがったものの、やはりフレンキ―の能力を考えると勿体ない起用法のようにも思われます。純粋なCFがスカッドにいないことで、選手起用に幅が出てこない印象は受けました。スアレスは批判もされますが、やはりチームにとって必要な選手であったことが浮き彫りになってしまいます。

そしてアンス・ファティの躍動も見逃せないポイントでした。3-5-2での右サイドから、本来の4-3-3の左に入って輝きを放ちます。レバンテ戦では、メッシのアシストを受けて2ゴールを挙げる活躍を見せました。右サイドで作って左で仕留めるというパターンを確立しそうな雰囲気すらありましたね。

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そして、4バックに戻しても後方から丁寧にパスを繋いでいくビルドアップは健在です。簡単にロングボールに逃げずに、わずかなスペースと時間を使い、パスを繋ぐ姿には好感が持てました。システムや選手起用は変わっても、ここはセティエンにとって曲げたくない要素なのでしょう。

レガネス戦、レバンテ戦と連勝し、勢いに乗ると思われましたが、続くコパ・デル・レイ準々決勝のビルバオ戦では0-1で敗れてしまいます。ここで浮き彫りになったのはやはりストライカーの不在の影響。相手のCBと駆け引きができて、最終ラインを押し下げることのできるCFがスカッドにいないのは痛いなと思います。

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■中盤4枚起用期(4-3-1-2、ビダルウイング4-3-3、4-4-2)

ベティス戦~レアル・マドリード

アタッカー3枚の4-3-3に回帰したことで、リズムに乗るかと思われましたが、ビルバオ戦の敗北で再び、セティエンはマイナーチェンジを施します。ベティス戦からレアルマドリード戦までの期間、ヘタフェ戦以外で中盤の選手を4人起用するようになったのです。

ベティス戦では、ビダルをトップ下に置く4-3-1-2、エイバル戦とナポリ戦はビダルをウイングに配す4-3-3、そして、クラシコではメッシ、グリーズマンの下に純粋な中盤の選手を置いた4-4-2を採用しました。形は違えど、この期間は4人の中盤+2人のアタッカーの選手起用が主でした。

これには色々理由があると思いますが、考えられるのが、

1、17歳アンスに対する負担を考慮した

2、層の厚い中盤の選手を多く使いたい

3、ナポリ戦、クラシコに向けて中盤の攻防で負けないチーム作り

これらを意識したのではないでしょうか。チームの中で唯一の純正ウイングが17歳のアンスだけというのは痛いところです。しかもバルサにはブスケツ、フレンキ―、アルトゥール、ビダルラキティッチとトップレベルの中盤が5人揃っていますから、現実的な選択だと言えるでしょう。

そう、現実的なんです。この辺りからはっきりとセティエンの意外な現実主義の面が顔をのぞかせるようになりました。 まあ状況的には妥当ですし、むしろ冷静な判断だと僕は感心しましたが。

ベティス戦は辛勝した後、ヘタフェには4-3-3で真っ向勝負を挑み、勝ち切りました。この試合のバルサのビルドアップの局面は見ごたえがありました。この試合は、セティエンバルサになってから個人的に一番面白い試合でした。そしてこのヘタフェ戦に3トップで挑んだのは無関係じゃないのかなって思ったり。

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その後のエイバル戦では大勝。しかし、続くCLナポリ戦では、後方に強固なブロックを築く戦術に大苦戦。辛くも引き分けに持ち込む結果となりました。そして迎えたクラシコ。この一戦でセティエンは前述したように、4-4-2システムを導入。そして戦い方ははっきりとしていました。それがこちら。

1、無理にハイプレスにいかず4-4ブロックを後方に築く。

2、カウンターを仕掛けずゆったりとしたテンポでボール保持

極力ゲームのテンポを落とし、マドリ―のスピードを抑えることが目的だったと思われます。これはバルベルデバルサの特徴だった4-4ブロックの撤退守備と、セティエンバルサの主目的であるボールポゼッションのミックスと言えるでしょう。現状を鑑みて下した冷静な判断だったと思います。

しかし、バルサはこの大一番を落としてしまいました。結局マドリ―の攻めをコントロールすることができず、0-2の手痛い敗戦。ここでセティエンへの風当たりは強くなりましたね。やはりクラシコバルサにとって何よりも重要な試合ですから、無理もありません。

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この後のソシエダ戦はアタッカー3枚の4-3-3に戻し、勝利を収めますが、なんとなく後味の悪いまま、コロナウイルスによる長期中断期間に入ってしまった格好となりました。悪い流れだっただけに、もしかすると中断で救われた部分もあるのかもしれません。

 

■まとめ

はい、ここまで簡単にセティエンバルサ振り返ってみました!たった2ヶ月間ですが、結構考察ポイントは多かったと思います。皆さんのここまでのセティエンの評価はいかがでしょうか。先月Twitterで意見を募集した時は、肯定的な意見と否定的な意見どちらも見られました。

僕は本記事でも何度か言っているように、セティエンがここまで柔軟な選手起用と采配を振るうとは思っていなかったので、そこは良かったなと思います。理想主義に走らず、冷静に現状に即した判断を下しているように映ります。

その一方で、だったらなぜバルベルデから代えたのかとも思わずにはいられません。漠然と何かを代えなければ!という思いで下していいほど、シーズン途中の解任は軽いものではないでしょう。クラシコを見て尚更、何故この内容ならシーズン終了まで待てなかったのかという気持ちにさせられました。勿論、ビルドアップの局面が改善したことは評価すべきですが、それほどドラスティックにチームが変わったとも思えません。

だから、今僕の中では2つの考えが渦巻いていて、1つはセティエンが思ったよりも冷静な監督で良かったなという気持ち。そしてもう1つは、クライフ主義なら今のバルサをぶっ壊してよ!というわがままな気持ちです笑。セティエンに満足している自分と、これじゃないでしょっていう自分がいて何だかモヤモヤした2ヶ月だったなぁと今振り返って思います。セティエンは破壊者じゃなかったんですかね。

実際、コマ不足は確かですし、現状セティエンの本領が発揮できる現場でないことは間違いありません。来シーズンが恐らくセティエンの本当のチーム作りが見られると思いますが、果たして、バルサのフロントはどこまでセティエンを待ってくれるでしょうか。セティエンバルサは始まったばかりですが、元々大本命シャビの代役。結果が出なければ切られる可能性が高いことは認識しておくべきですね。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。