Hikotaのバルサ考察ブログ(仮)

主にFCバルセロナが好きです。他サポの方大歓迎です

【雑記】バルサスタイルを簡単に言語化してみる

こんにちは。今回も雑記記事です。前回はちょっとした僕の心境の変化を書いてみましたが、今回は楽しい企画にしてみました。題して、「バルサスタイルを言語化してみよう!」です。今まで僕はこのブログで事あるごとに「バルサスタイル」だとか「バルサらしさ」というフレーズを使ってきました。しかし、これって凄く曖昧な表現ですよね笑。具体的にバルサスタイルってどんなものなのだろう、と疑問を持っている方もいるかもしれません。

ということで、今回は「バルサスタイル」について簡単に掘り下げていきたいと思います。ただ、僕はクライフでもペップでもないので全てを理解することは不可能です。なので今回僕が書くのはあくまで「Hikotaが見たいバルサのスタイル」くらいに考えていただけると丁度いいのかなと思います笑。ひとまず今回はピッチ内のことだけで。要点だけまとめるので、こういうのもあるんじゃない?というのがあれば是非ご意見ください!

■絶対的なボールポゼッション

バルサスタイルと聞いて多くの人が真っ先に思い浮かべるのは圧倒的なボールポゼッションではないでしょうか。7割近いポゼッションで相手を押し込み、狂ったようにボールを回し、相手を疲弊させて空いたスペースを個人能力の高いアタッカーが突いて得点を奪う。そんなサッカーです。

バルサのサッカーが好きな人って絶対ドSですよね。「相手に何もさせない。一方的にタコ殴りにする。」というプレーを美しいと思える感性があるのですから笑。とにかく相手からボールを取り上げてプレーさせないというのが理想ですね。バルサのサッカーの根本的な考え方として「7割のポゼッションを保てば、8割の試合に勝てる」というクライフの思考があるようです。

ただ、ここで勘違いしてはいけないのは、ボールポゼッションの高さ=バルサのサッカーではないという点でしょう。バルサのスタイルは決して漫然とボールを回すだけのものではありません。

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パス回しの悪い例 U字型

 例えばこのようなパス回しはバルサが志向しているものではありません。図では左ウイングから左SB、CB、CB、右SB、右WGと各駅停車でショートパスが繋がれています。確かにボールは保持できていますのでこのチームのボールポゼッション率は高くなるのでしょうが、このボール回しに果たして意味があるのでしょうか。正直、このパス回しを相手にするのは守備者にとっては容易だと思います。全く危険なエリアにボールが入ってこないので。

ここで大切なポイントは、ボールポゼッションの主な目的は「ボールを回すこと」自体ではなく、ボールを回して「相手を動かす」ことであるという点でしょう。相手が動けば何ができますか?スペースです。そのスペースに人とボールが入ったときにチャンスは生まれます。

バルサであろうとマドリ―であろうと、リバプールだろうとどのチームも最終的な目標は勝利することです。勝利するためにはゴールを奪うことが必要不可欠であり、ゴールを奪うためには守備側の危険なエリアに侵入しなければなりません。どのチームも最終目的地はゴールです。各チームの色が出るのはそこに至るまでのプロセスなのです。ボールポゼッションはあくまでそのプロセスの一部であって、目的ではないということは認識しておくべきでしょう。

 

■素早いネガティブ・トランジションで即時奪回

黄金期のバルサを支えたもう1つの要素が「即時奪回」でした。ボールを失うや否や、チーム全体で相手に襲い掛かり、ボールを奪い返してまたポゼッションを始めるものだから対戦相手が辟易するのも無理もありません笑。

いくらバルサの選手たちのテクニックレベルが高いと言っても、90分間ノーミスでプレーできる選手など存在しません。必ずどこかでボールロストは起こるものです。つまり、できるだけ相手からボールを取り上げ、自陣に押し込むためにはこの即時奪回は不可欠な要素なのです。

即時奪回ができれば、前線の選手たちが後方に下がる必要自体がなくなります。その分、素早いネガティブ・トランジションからの5~15m程度のショートスプリントは要求されますが、そこで奪ってしまうことができれば、そこまでの負担ではありません。グアルディオラバルサの監督時代、このネガティブ・トランジションを徹底させ、相手を長い時間自陣に留まらせることに成功しました。

ただ、ここでも気を付けなければならないのが、選手たちのネガトラの意識とスプリントだけで、この即時奪回は成立しないというところです。大切なのは「距離感」です。良い距離間で即時奪回を行うためにはどうすればいいのでしょうか。その答えは、ボール保持時に良い距離間でパスを繋ぐことです。

グアルディオラバイエルンの監督時代に「15本のパスを繋ぎながらチーム全体で前進する」という方針を打ち出していたようです。これは勿論、攻撃の手順であると同時に即時奪回の準備でもあるわけです。正しい距離感に選手が配置されていれば、相手にボールを奪われても素早く複数の選手がボール回収に向かうことができます。

逆にこの手順を踏まず、多くの選手が後方に留まっている状態で素早く縦にボールを入れた場合、成功すればチャンスが生まれますが、そこで前線の選手がボールを失えばそれを敵陣で奪い返すチャンスはほとんどないでしょう。パスの距離が長くなればなるほど選手が走る距離も長くなります。バルサの選手たちはロングスプリントに長けた選手たちではない(それよりも重視すべき項目がある)ため、縦に速いトランジションゲームになるとどうしても弱さが晒されてしまいます。

 

■ピッチは広く

2011年、僕は横浜でクラブワールドカップ決勝バルセロナ対サントスをスタンドから観戦しました。当時、ネイマールやガンソを擁していたサントスをバルサが4-0で粉砕したあの試合です。あの試合を現地で観られたことは僕の人生で最も素晴らしい経験の1つです(なんか英語の文章っぽいですが笑)。

しかし、僕がこの試合で最も印象に残ったのはメッシのゴールでもバルセロナの華麗なパスワークでも、ネイマールを抑え込んだプジョルの圧巻の守備でもありませんでした。スタジアムで1番目に付いたのは両サイドの選手の立ち位置です。

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サントス戦 先発メンバー

右サイドのダニエウ・アウベス、左サイドのチアゴ・アルカンタラは両者ともにタッチラインを踏むほどギリギリまで幅を取り、サントスのサイドバックの動きを抑制していました。ほとんどの時間大外のレーンで待機している2人のすがたは今も鮮明に覚えています。これはスタジアムでないと分からなかったことだと思います。

言うまでもなくピッチを広く使うことで、相手の守備陣も広げることができます。もし仮に両サイドの選手を放置して中央を固めようとすれば、サイドの選手は自由にボールを運ぶことが可能になりますよね。それを嫌ってサイドのボールを奪いにくれば中央の選手たちにスペースが与えられます。先述した通り、大切なのは「相手を動かしてスペースを創出」することなのです。

ここで、クライフ監督時代のエピソードを1つ。現マンチェスター・シティSDのチキ・ベギリスタインはクライフのドリームチームの一員でした。クライフが就任した年のプレシーズンマッチでチキはクライフの指示通りにプレーしたものの、ボールにほとんど触ることなくノーインパクトで試合を終えてしまいます。「自分はなんて酷いプレーをしてしまったんだ」と落ち込むチキを待っていたのは、クライフの称賛の言葉でした。「君がサイドに開いてくれたおかげで中盤の選手たちは自由にプレーすることができた。」と。

もちろん目一杯ピッチを広く使うことにはリスクも付き物です。特にネガティブ・トランジションの部分で相手に大きなスペースを与えてしまう可能性は大いにあります。しかし、正しい距離感でボールを回し、支配することができていればそもそも被カウンターの機会を減らすことができます。

「サッカーは寸足らずの毛布だ。足元にかければ頭が寒い、頭から被ると足が出る。」

結局この名言が全てで、どんな戦術もリスクは付き物です。かつてクライフは、自チームの守護神にペナルティーエリアを飛び出して守るように指示をし、「相手がロングシュートを打ってきたらどうするのか」と質問された時に、「その時は相手を称えるまでだ」と返したそうです。このような割り切り精神も大きな魅力の1つですよね。

 

■僕がバルサを愛する理由

「勝つときは多少汚くても構わないが、負ける時は美しく」

「1-0で勝つなら2-3で負けた方が良い」

時に、破滅的にさえ思えるバルサ(クライフ)の哲学は僕達ファンを魅了し続けます。結局この姿勢の部分なんですよね。正直、バルサの哲学を貫き続けることは、特に現代サッカーにおいて、不都合なこともあるでしょう。現在サッカーという競技はますます無駄をそぎ落とし、洗練されたものになりつつあります。

そんな時代だからこそ、ロマンを感じたいのです。今こういうサッカーができていない理由はたくさんあります。時代的にもバルサスタイルを貫くのはますます難しくなってくるでしょう。それでも僕はいつかバルサスタイルは戻ってくると信じています。そう信じているからこそ、僕は今のバルサも応援し続けることができています。根拠は特にありません笑。

今回こういう記事を書くに至ったのは、ほぼほぼ自己満足なんですが、もし読んでくださった方が少しでもポジティブな気持ちを抱いてくれれば嬉しいなと思います。逆にネガティブになってしまう方もいるかもですが笑。また色々とご意見くだされば嬉しいです。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございます。